プロのアドバイスで家計を元気に!「転居や住宅購入を考えているならここをチェック」

#くらし   

これからの暮らしのお金はどうなる? 4人のお金のプロがお金の流れを予測する「マネー予報図」。今回は消費経済ジャーナリストの松崎のり子さんが、賢く利用したい自治体の制度についてアドバイスしてくれました!

【引っ越しする、家を買うなら自治体の制度をチェックしよう】

●知っておきたい自治体の公的サービス

新生活シーズンを間近に控え、転居を予定している人は、新しい住まいを決める前に自治体の公的サービスにも注目しましょう。保育所や教育・福祉など、私たちの暮らしに身近なサービスは、ほとんどが自治体の管轄。実は自治体によってサービスの手厚さも異なるのです。どうしてもこの自治体でないと、という事情がないなら、転居先を決める前に一度チェックしてみましょう。

子どもがいる家庭が気になるのは、医療費や入院費の助成でしょう。東京都の自治体ではおおむね 15歳まで、というところが多いのですが、千代田区や北区では18歳まで対象になります。先に調べておくだけで、3年間も差が出るのです。なお、千代田区ではインフルエンザの予防接種についても高校生まで無料で受けられるように制度を拡充しました(今シーズンの無料接種期間は終了)。

●転居の費用を一部出してくれることも

自治体がぜひ住んでほしいと思っているのは子育て世帯です。そのために、転居の費用を一部出してくれるところもあります。東京都新宿区では義務教育修了前の子を持つ世帯が、区外から区内の民間賃貸住宅に住み替える場合にかかる費用を助成してくれます。例えば、契約時の礼金、仲介手数料の合計で最大36万円。引っ越し代の実費で、最大20万円など。ただし事前に申請が必要で、後からの申し込みはできません。助成できる世帯数に限りがあり、残念ながらことしの3月までの引っ越しにはもう間に合わないので、4月以降の転居を考えている人はホームページのお知らせをチェックしておきましょう。ちなみに新宿区では、子どもの成長に応じて広い物件に引っ越す際に、上がってしまった家賃の差額を助成する制度も。

●住んでいる人対象の奨学金制度もある

金額は多くはないのですが、自治体が独自で奨学金を出しているところもあります。無利子での貸与型が主ですが、なかには給付型の奨学金制度も。東京都小金井市では、成績が優秀であるにもかかわらず経済的事情で修学が困難であると認められた子に、高校生・高等専門学校生(3年生まで)には月額5300円、大学生および高等専門学校生(5年生まで)には月額1万2200円が支給されます。ただし、毎年4月1日の6カ月前から小金井市内に住所を有する必要があるので注意。マイホームを買うなら、住まいの助成制度も確認しておきましょう。

生け垣の補助や、屋上緑化、耐震や省エネリフォームなどの助成は多くの自治体で実施していますが、比較は必要です。長くそこに住むなら、どんな補助や助成金が受けられるかを調べておきたいもの。引っ越す予定がない人も、自分が住む場所の公的サービスを見直してみると、思わぬ発見があるかもしれません。

【今回の予報 POINT】

1.自治体ごとに実施している助成や補助金制度は異なる

2.今住んでいる・これから住む自治体のHPは見ておこう

自治体によってこれほど違いがあるとは! まさに家計に直結する重要ポイントです。

【東京ウォーカー/記事提供=レタスクラブ】

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Information

今回のプロは:松崎のり子さん
消費経済ジャーナリスト。生活情報誌編集者として「貯め上手と貯められない人」の家計を取材・分析。著書に『「3足1000円」の靴下を買う人は一生お金が貯まらない』(講談社)。

イラスト=平井さくら

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