『孤独のグルメ』だけじゃない! 急逝した漫画家・谷口ジロー氏の作品に再評価の声多数

2月11日、漫画家の谷口ジロー氏が惜しまれつつ亡くなりました。谷口氏と言えば、見ていると無性に食欲をかきたてる飯テロ漫画「孤独のグルメ」の作画を担当したことで有名ですが、実は他にも数々の傑作を生み出しています。そんな谷口氏の過去の作品をネット上の声とともに振り返ってみましょう。


■手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞作「『坊っちゃん』の時代」

手塚治虫氏の志を継いで、マンガ文化の健全な発展に寄与することを目的に1997年に創設された「手塚治虫文化賞」。谷口氏が作家の関川夏央氏とタッグを組んで描いた「『坊っちゃん』の時代」は、1998年に年間を通じて最も優れた作品に贈られるマンガ大賞を受賞しました。

夏目漱石、森鴎外などの文豪や、幸徳秋水、山県有朋などの歴史的政治家、運動家たちが続々登場し、近代日本の青年期を疾駆する群像をいきいきと描いた「『坊っちゃん』の時代」は人気が高く、「谷口ジロー氏の最高傑作だと思う」「大好きで、今でも折にふれて読み返しています」という声が上がっています。

また、同じく関川氏とのコンビから生まれた、私立探偵・深町丈太郎を主人公に据えたユーモア・ハードボイルドストーリー「事件屋稼業」も、「この劇画感がとても好き。めちゃめちゃ影響受けました」「男臭くてユーモアにあふれていて、そしてカッコいいから好きだ」と愛されている様子。


■圧倒的な画力が光る「神々の山嶺」

レビューサイトにおいて、「谷口ジローさんの画力については、どんな褒め言葉も陳腐になってしまう」「描かれた山々の風景が上手すぎる」と絶賛されているのが、ヨーロッパアルプスで最も有名な壁・グランドジョラスやエヴェレストに挑む男を描いた「神々の山嶺」。素晴らしい画力は景色の絵だけではなく、「孤独のグルメ」同様に食事のシーンでも発揮されており、登山食を食べる場面は「大したものではないはずなのに、なぜか美味しそうに見えるんだよな…」「登山中の食事が丁寧に描かれていておいしそう」「淡々と食ってるだけなのに無駄に旨そう」と注目の的になっています。


■フランスではアーティスト

世界各地のルイ・ヴィトンで販売された「ルイ・ヴィトン トラベルブック ヴェネツィア」を描くなど、谷口氏は海外でも活躍していました。2011年にはフランス芸術文化勲章「シュヴァリエ」を受け、アーティストとして高く評価されています。谷口氏の訃報には、海外の人からも「あまりにも早すぎる死… 日本の、ひいては世界の漫画界に残る人物だ」「非常に才能あるアーティストだったね。名残惜しい」と悼む声が。

日本、海外問わず多くの人々の心を打つ漫画を作り上げてきた谷口氏のご冥福をお祈りいたします。

【東京ウォーカー/記事提供=レタスクラブ】