数十万年ごとに逆転する「S極」と「N極」 誰かに話したくなる地球の雑学(27)

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地球の雑学 その27


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地球のS極とN極は数十万年ごとに逆転していた!


羅針盤・火薬・活版印刷術の発明は、ルネサンス期のヨーロッパに大きな社会的変革をもたらした三大発明として有名だ。その中で、羅針盤は方角を知る非常に便利な道具として、現在でもコンパスや方位磁針などに名前や形状を変えながら使われ続けている。

そのしくみは、磁針(磁石)のN極が常に「北」を指す性質を利用して方角を知るわけだが、未来の地球では、N極が「南」を指すようになっているかもしれない。

そもそも、なぜ磁石のN極が一定の方角を指し示すのかというと、地球が大きな磁石になっているためである。北極側にS極、南極側にN極があることから、この両極を結ぶようにして磁場(地磁気)が発生しているのだ。

地磁気がつくられる原因を説明する理論として有力なのが、ダイナモ理論である。ダイナモとは「発電機」という意味だが、この理論によると、地球の真ん中にある核は内核と外核に分けられるが、地球の自転によって回転する際、内核は外核より速い速度で回る。そのときに起こる"ズレ"が発電機のような役割を果たすことで電流が発生し、地磁気が生まれているのだという。

さらに地磁気は、平均すると数十万年ごとに逆転している。研究によると、地磁気逆転は過去1000万年のあいだに、不規則的に約50回も起こっていることがわかっている。その原因は定かではないが、磁場の発生に影響を与えている外核のバランスが変化することで、逆転が引き起こされているのではないか、という仮説が有力だ。

ちなみに、現在は地磁気が減り続けていることから、このままのペースでいくとあと1000年ほどで地磁気がゼロになり、その後、逆転する可能性が指摘されている。

著=雑学総研/「人類なら知っておきたい 地球の雑学」(KADOKAWA)

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