ペンギンはなぜ北極にいないのか 誰かに話したくなる地球の雑学(61)

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地球の雑学 その61


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ペンギンはなぜ北極にいないのか


ペンギンの祖先は、ティラノサウルスなどが活躍していた白亜紀の後期に、今の南極大陸やニュージーランドあたりで生まれた。

当時の地球は暖かく、ペンギンも寒い地域に暮らす鳥ではなかったが、巨大な隕石の衝突により地球の寒冷化が発生。その結果、恐竜は絶滅してしまうが、ペンギンはエサを追って冷たい深海まで潜れるため、寒さにも耐える能力を持っていたことから、気候の大変動を生き延びられたと考えられている。

現在でもペンギンの9割以上は、栄養豊かで生物が多い、南極大陸やその周辺の寒い海に暮らしている。よりすみやすい環境を求めて、長い年月をかけて移動したものもいるが、分布の最北は、赤道直下にありながら周囲に寒流が流れているガラパゴス諸島だ。

ペンギンが赤道を越えて北極まで移動しなかったのは、赤道周辺に流れる暖流がいちばんの要因と推測される。暖流の流れる熱帯の海は栄養分が少ないことから、ペンギンのエサになる生物が少ない。加えて、サメのように手ごわい天敵も数多くいることから、今後も、その生息域を北極まで広げる可能性はほとんどないという。

ちなみに、最初に「ペンギン」と呼ばれていたのは、北極にいたオオウミガラスという鳥である。のちに南極へ行った人たちが、北極のオオウミガラスそっくりの鳥を見つけ、この鳥のこともペンギンと呼ぶようになった。

さらに、元祖ペンギンであるオオウミガラスは、今から150年ほど前に姿を消してしまったことから、現在では南半球だけにペンギンが暮らすようになったのである。

著=雑学総研/「人類なら知っておきたい 地球の雑学」(KADOKAWA)

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