かんしゃくを起こすと、何を言っても聞き入れない5歳娘。落ち着かせるための対処法とは?【小川大介先生の子育てよろず相談室】

#育児・子育て 

2021年1月発売の書籍『自分で学べる子の親がやっている「見守る」子育て 』の著者、小川大介先生が、悩める親たちにアドバイス。「うちの子のこんなところが心配」「私の接し方、コレでいいの?」など、子育てに関するありとあらゆる悩みにお答えします。連載第69回目のお悩みはこちら。

【お悩み】

5歳の娘が、最近よくかんしゃくを起こすようになりました。先日も、保育園の先生に「鬼滅の刃」のキャラクターの絵を描いてもらったのが嬉しかったようで、自分でも描きたいと思ったようなのですが、うまく描くことができずに爆発。普段から絵を描くのが好きで、よくお花の絵などを描いていたのですが、やはりそういったキャラクターの細かい線などは、まだうまく描けなかったようです。それが嫌だったのか、描いていた紙を何枚もグシャグシャっとして投げつけていました。私が気づいて声をかけた時は、結構怒って興奮している状態で、私が何を言っても聞く耳を持ちません。

このような感じで、自分の中で思い描いていることがうまく達成できなかったときに、度々かんしゃくを起こします。そうなってしまうと、私が何を言っても聞いてもらえず、私自身も戸惑って、うまく声かけすることができていません。子どもが癇癪を起こしたとき、親としてどのように接すればいいのでしょう?(Wさん・35歳)

【小川先生の回答】

膨れ上がった感情を鎮める『笑顔・体温・言葉』の原則

まず大原則として、親として大事なことは、『子どもの事情を理解する努力』だと私は思っています。だから『どう接するか?』よりも、まずは『この子に何が起きているのだろう?』という視点を持つようにして欲しいですね。そのうえで、ご相談内容から理解できることを挙げるとすると、大きく分けて2つあります。

1つ目は、思うようにいかなかった時の焦りやイラ立ち、そういったものが膨れ上がった時に、自分自身がコントロールできなくなっているということ。その瞬間は、体の反応として気持ちが膨れ上がっているため、『グシャグシャッ』という表現でしか、吐き出し方がわからないのでしょう。このように、体の反応として感情が溢れかえっている場合は、いくら言葉で投げかけても絶対に入りません。膨れ上がった感情を落ち着かせるには、体を鎮めてあげることが最優先です。

そのためのキーワードは、『笑顔・体温・言葉』の原則。まずはこちらが笑顔でいることです。そして、お子さんに近寄って行き、手を触れたり、背中をなでたり、ギュっとしたりなど、体温を加えてあげること。質問したり、言い聞かせたりするのではなく、ただ横にいて「そうか、そうか」と、受け止めてあげることが大切です。そして落ち着いたら、そこで初めて言葉を使う意味があります。この『笑顔・体温・言葉』の順序を守ることが、接し方の基本です。

複雑なことを成し遂げるにはプロセスが必要なことを教える

2つ目は、『何かができるようになるにはプロセスがある』ということを、娘さんはまだ学んでいないのではないかということです。というか、まだ5歳ですから知らなくて当然ですね。アニメのイラストをどこから描き始めるか決めもせず、いきなり描けるなんてことは当然難しいことです。プロの漫画家でも、パースを決めてから書いたり、パーツを練習してそれを組み合わせて書いたりなど、スタイルは違えど、必ずそこにはプロセスがあります。「いきなり完成品を描くのではなくて、順番に描いていくみたいだよ」ということを、そろそろ教えてあげたほうがいい時期にきているのではないでしょうか?YouTubeなどで、実際に漫画家さんが描いている様子を探して、一緒に調べてみたりするのもおすすめです。

絵に限らず、複雑なことをやるためには必ず順番というものが大事です。例えばブロックでも、幼少期であれば思いついたものをパッとワンステップで作れたかもしれませんが、複雑なものを作ろうと思ったらそうはいきません。説明書を見て手順を頭に入れてから取り掛かったり、ブロックを部品ごとにグループ分けしたり、土台を作ってから上を作ったりなど、いろいろな工程が出てきます。

また学習面に関しても、複雑になればなるほど順序立てて考えていくことが必要になります。「複雑なことをやるには順番にやろう」ということを教えてあげ、ステップを組み立てていくことで複雑なこともできるようになるという経験を積ませてあげましょう。

もともと達成意欲の非常に高いお子さんのようですから、以上の2点を意識して関わるようになされば、思い通りにならない時にも落ち着いて取り組む力が育っていくと思いますよ。

回答者Profile

小川大介先生
小川大介

教育家。中学受験情報局『かしこい塾の使い方』主任相談員。

京都大学法学部卒業後、コーチング主体の中学受験専門プロ個別塾を創設。子どもそれぞれの持ち味を瞬時に見抜き、本人の強みを生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。個別面談の実施数は6000回を数え、受験学習はもとより、幼児低学年からの能力育成や親子関係の築き方指導に定評がある。各メディアでも活躍。著書多数。

文=酒詰明子

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大手進学塾や個別指導塾での経験から、子ども一人ひとりの持ち味を見抜き、強みを生かして短期間で能力を伸ばす独自ノウハウを確立。教育家・小川大介氏が、自分軸を伸ばす子育てのコツを公開した話題の一冊。




■小川先生のTwitter:@Kosodate_Ogawa
■小川先生が主任相談員を務めるサイト:中学受験情報局『かしこい塾の使い方』

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