休日は遊びたい!でも年長になったらそろそろ習い事を始めるべき?【小川大介先生の子育てよろず相談室】

#育児・子育て 

2021年1月発売の書籍『自分で学べる子の親がやっている「見守る」子育て 』の著者、小川大介先生が、悩める親たちにアドバイス。「うちの子のこんなところが心配」「私の接し方、コレでいいの?」など、子育てに関するありとあらゆる悩みにお答えします。連載第73回目のお悩みはこちら。

【お悩み】

幼稚園年長の娘がいます。もともと夫も私も、週末はショッピングをしたり、アウトドア好きなのでキャンプに行ったりなどして過ごしていました。子どもができてからも、そのライフスタイルは変えておらず、どちらかというと親主体。私たち夫婦の行きたいところに娘も連れて行っている感じです。娘も全く嫌がる様子はなく、例えばインテリアのお店に行った時も、子どもながらに興味のあるものを見つけて「これかわいいね」という反応を示しています。またアウトドアでも、一緒にバードウォッチングをしたり、見つけたお花を図鑑で調べたりして、楽しんでいる様子ではあります。

でも周りの友人たちは、結構子ども主体で動いているファミリーが多く、特に年長にもなると、「習い事を始めた」という話を聞くことが多くなってきました。そのため最近になり、このままのライフスタイルを続けても大丈夫なのか不安になってきました。やはり習い事とかもしたほうがいいのでしょうか?何かアドバイスがありましたらお伺いしたいです(Kさん・32歳)

【小川先生の回答】

子どもが育つうえで必要なのは体・頭・心を育む体験

習い事をしたほうがいいかどうかを考える以前に、『子どもが育っていくうえで、どんな体験が必要なのか』という視点に立つことが大事です。子どもが育っていくうえで必要なことは大きく分けて3つ。1つめは健康な体づくりで、スポーツでも遊びでも日常的に体を動かす体験が欠かせません。2つめは言葉や数字など、いわゆる学習の力を高めること。3つめは絵画や音楽などのアート的要素です。もちろん個人による好き嫌いや得意不得意もあるため、すべてをまんべんなく学ぶ必要はありませんが、何かしらのアート的要素に触れ、心を育むことが大切です。

体と頭と心の3つをそれぞれ育んでいく必要があるということ。つまり「心・技・体」ですね。その育み方に関しては、必ずしも習い事に通わせなければならないというわけではなく、それぞれのご家庭のあり方次第で違っていて構いません。Kさんのご家庭のように、比較的親が中心のライフスタイルであっても、お子さんもそれを楽しんでいるのであれば、何の問題もないでしょう。

自分たちの生活を振り返り、子どもに渡せていないものを点検する

例えばキャンプで自然体験をすることは、体の部分を育むことになるし、インテリアのお店ではアート的要素もある程度満たすことができますよね。ただ、学習面についてはお話に出て来なかったので、もし自分たち親が子どもに学びの機会を渡すという部分について手薄になりやすいと感じるのであれば、習い事なり、自宅学習なりを検討してもいいとかと思います。そのように、自分たちの生活を振り返り、実際にお子さんが育つうえで、何を渡せていて、何を渡せていないのかを点検してみましょう。

我が子にどんな人生を歩んで欲しいか、子育てビジョンを持つ

子どもの経験が「足りているかどうか」を判断する前提として、家庭としての「子育てビジョン」を持つことが不可欠になります。子どもにどんな人生を歩んで欲しいか、その家庭なりのビジョンが定まっていなければ、子どもにどんな学びの機会を与え、どんなスキルを身につけさせたいか、どの程度親として関わっていこうかということも定まらないからです。

「周りのお友達が習い事を始めたから」という思考は、家庭としてのビジョンをしっかり持っていない証拠。まずは夫婦で、自分たちの子育てビジョンをしっかり話し合いましょう。それを叶えるための道筋を考えたとき、親として渡してあげたいものも定まってきます。それが何かスクールに通うことかもしれないし、公園で友達と遊ぶ時間を増やすことかもしれません。習い事というのはあくまで、その数ある選択肢のひとつです。

学びを学校に丸投げにせず、親が渡すべきことは何かを考える

学びを学校任せにしてしまうご家庭もありますが、それだと自分たちが望むような、子どもの幸せな人生がやってくる可能性は低くなります。なぜなら義務教育というのは、憲法で定められた「子どもに教育機会を授ける」という大人の義務を、最低限果たすために提供されている仕組み。義務としての最低限の提供の中に、最高の子どもの幸せな人生など当然あり得ないからです。我が家の子育てビジョンを叶えるうえで、学校に期待していいことは何で、親がやるべきことは何なのか、それぞれの家庭で考える必要があります。

子どもの進路を考えた時、1週間や1か月の準備で選択できる進路もあれば、3年や5年など長期的に取り組まないと選べない進路も当然あります。そのため、年数のかかるものについても選択可能なうちに、夫婦で長期的なビジョンを話し合うことをおすすめします。また、子どもの興味や社会の状況なども変化し続けるので、定期的に話し合い、ビジョンを更新していくことも必要です。この機会にぜひ夫婦で話し合ってみてください。

回答者Profile

小川大介先生
小川大介

教育家。中学受験情報局『かしこい塾の使い方』主任相談員。

京都大学法学部卒業後、コーチング主体の中学受験専門プロ個別塾を創設。子どもそれぞれの持ち味を瞬時に見抜き、本人の強みを生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。個別面談の実施数は6000回を数え、受験学習はもとより、幼児低学年からの能力育成や親子関係の築き方指導に定評がある。各メディアでも活躍。著書多数。

文=酒詰明子

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『自分で学べる子の親がやっている「見守る」子育て』

大手進学塾や個別指導塾での経験から、子ども一人ひとりの持ち味を見抜き、強みを生かして短期間で能力を伸ばす独自ノウハウを確立。教育家・小川大介氏が、自分軸を伸ばす子育てのコツを公開した話題の一冊。




■小川先生のTwitter:@Kosodate_Ogawa
■小川先生が主任相談員を務めるサイト:中学受験情報局『かしこい塾の使い方』

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