せっかく家族サービスをしているのに、休みは家族から怒られてばかりでワケがわかりません/土屋礼央のお悩み相談(3)

#くらし   
家族サービスをしているつもりなのに家族から怒られてばかり…

『ボクは食器洗いをやっていただけで、家事をやっていなかった。』3回【全4回】


結婚生活約8年の土屋礼央さんが、妻との関係や子どもとの関係を振り返り、相談者のお悩みを解決。そこから見えてきたのは、家庭の中だけではない、人間関係を円滑に進めるヒントだった!

雑誌「ダ・ヴィンチ」で連載されたお悩み相談エッセイ『ボクは食器洗いをやっていただけで、家事をやっていなかった。』から、注目のお悩みと土屋さんの答えをお送りします。家族だからこそ近すぎて逆に難しい人間関係をはぐくむコツ、それは視点の切り替えにあるのかも!?

※本記事は土屋礼央著の書籍『ボクは食器洗いをやっていただけで、家事をやっていなかった。』から一部抜粋・編集しました

【お悩み】

休みの週末、家族から怒られてばかりです。せっかく家族サービスをしているつもりなのに理由がわかりません。どうしたら良いのでしょうか?(U氏 40歳男性)

【画像を見る】家族サービスという言葉はNG

【土屋礼央からの返答】

先ず真っ先にお伝えしますが、家族サービスという言葉はNGです。

キャー! 

僕はその言葉を聞くだけでゾッとします。その言葉は家族の中のバルスです。崩壊しかねません。そのワードを使うのは今後絶対に禁止でお願いします。

家族からすれば「家族の存在があなたにとってサービスする存在なの?」という事です。なんだか上から目線な感じがするそうです。あんただって家族でしょという事なんです。僕も最初は使っていました。妻に指摘されて考えを更新していきました。

ちなみにサービスを調べますとserviceは「仕える」という意味を持つ「serve」の名詞形だそうです。って事は家族に対して、週末は召使いの様に存在しますとなり、これはこれで家族内のヒエラルキーが間違った事になります。家族にとって自分の存在は上でもないし下でもないという事です。

実際、現状召使いの様な扱いを受けてしまっているお父さん方、だからこそ家族サービスという言葉はなくしていきましょう。週末の考え方、今からでも遅くありません。学んでいけば良いのです。

先ず大事なのはあなたが休みの週末は家族の為の時間なんだ。その自覚が大事です。学校が土日休みになっているので、子どもが学校に通っているうちは、週末は家族で一緒にいる時間なのです。ただ僕は日曜日にラジオのレギュラー生放送を抱えておりましてすでに週末の半分は仕事に取られています。取られている。ここ大事です。

「いやでもそこは仕事だからしょうがないでしょ」

その考え方、危険です。そう思っているのは自分だけです。特に子どもがまだパパと遊びたいと思っている時期であるならば週末はパパと遊べる時間という認識。だから週末に仕事があるという事はパパと遊べる時間を仕事に取られている。妻や息子はそう思っているという事です。家族にとって週末の仕事は邪魔で不必要な存在なのです。

なので週末の仕事は一人で勝手に趣味の釣りやゴルフの為に外出しているのと同じです。家族を放っておいて週末は一人勝手にゴルフ三昧……。客観的に見ると、それはひどい父親ですね。週末の仕事は趣味なんだの自覚を持つ事にしましょう。

なので僕の場合、日曜のレギュラーラジオは、家族を放ってラジオ好きな人達と5時間も毎週ファミレスにベシャリに行っている。それも4年間ずっと。そう思われているに違いない。そう考える様にしました。「それは極端すぎないですか?」そう思う人もいるかも知れませんがこの考えを持つことで週末家族に喜ばれるいろいろなヒントが見えてきます。週末の自分の存在は家族にとって上でも下でもない、大好きな家族と一緒にいられる。それが週末なのです。

「俺は平日仕事で忙しいんだよ。週末ぐらい好きにさせてほしい!」

どうぞどうぞ。その好きな事というのが家族と過ごす事になれば良いのです。その気持ちにたどり着けば週末のプランを考えるのが平日の休憩中の趣味になります。あそこに行ったら、妻も子どもも喜ぶかなー。なんて妄想しながら珈琲を飲みます。

「こんど、あそこに行かない?」
「それイイねー!」。

平日の夕飯時に家族にそんな提案をする団欒、最高です。
ちなみに週末家族に怒られるNGワード2つ目は「週末どこに行くかは任せるよ」です。受け身ではいけません。能動的に週末を楽しむ事が大事です。ここからは欲張りプランですが、週末の外食時に選ぶメニューは

「妻が食べたそうにして迷っているもう一つの方のメニューを頼む」

これです。妻の笑顔が一番の栄養です。そして

「子どもと全力で楽しめるポイントを探す」

子どもは同じ目線で父親が楽しんでくれる事を喜びます。子どもは常に親の目を見ています。本当に楽しんでいるのかどうか? 思った以上に子どもは賢いので、気をつけましょう。子どもが楽しい事の中で自分も楽しめるポイントを探して、一緒に汗をかきながら楽しみましょう。

そして「週末は早めに帰る」これも大事。明るいうち、渋滞になる前に帰宅するぐらいがちょうど良い。週末の疲れを平日に残さない事で、全員にとって週末が負担になりません。物足りなかったら、また別の週末に行こう!となります。

どうしたら週末怒られないか?

まとめると週末は父のプロであれ。という事です。
あのドキュメント番組の様に「あなたにとってプロフェッショナルとは?」を考えてみて、そのワードを、妻や子ども達から思われる様な行動こそ、父のプロなのかなと思います。

ちなみに僕の「プロとは?」の質問の答えは「流石です!」と言われる事です。妻や息子から流石!と言われる様な週末を過ごしていきたいと思います。パパ遊ぼー!なんて言ってくれる時間なんてわずかです。遊んでくれなくなる時期があっという間に来るそうです。今しか出来ない経験を大切にしましょう。

週末が弱点ではもったいない。弱点は終わりにしましょう。まさにウィークエンド。

著=土屋礼央/『ボクは食器洗いをやっていただけで、家事をやっていなかった。』(KADOKAWA)

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