どうして海の水は「しょっぱい」の?/誰かに話したくなる地球の雑学


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誰かに話したくなる地球の雑学 107回


日本の裏側は本当にブラジル!? フグが自分の毒で死なないのはなぜ? きっと誰かに話したくなる理系のウンチクを、『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から1日1本お届け!

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海の水はなぜ「しょっぱい」のか


海の水がしょっぱいのは、子どもでも知っている。しょっぱさの正体は、塩素とナトリウムが結びついた塩化ナトリウム、つまり「塩」である。

塩化ナトリウムは食塩の主成分で、海水からつくった塩は古くから食用にされてきた。海水の塩分濃度は3.5パーセントで、なめてみるとかなり塩からいことがわかる。

では、なぜ海水に大量の塩化ナトリウムが含まれているのか。これにはさまざまな説があるが、二つに大別できる。

一つ目が、地球に海ができた直後からしょっぱかったという説だ。およそ46億年前のできたばかりの地球は、熱い溶岩のかたまりで海もなかった。それが、次第に温度が下がり、空気中の水蒸気も冷えて雨が降るようになった。雨は空気中の塩素ガスを溶かして流れ、塩素を含んだ水が大地にたまった。

また、この頃の大気は、火山から噴出したガスで満ちていたが、火山ガスを含んだ雨は、岩を溶かす力もとても強い。そのため、岩石や土に含まれているナトリウムが溶けて海に流れ込み、塩素と結びつくことで塩化ナトリウムを含んだ海ができたというのだ。

もう一つが、地球に陸ができてから徐々にしょっぱくなったという説だ。地球に陸ができたのはおよそ27億年前で、陸地の岩や土に含まれていた塩素やナトリウムが雨によって溶け出し、海まで運ばれた。海水が太陽に照らされると、水分だけが蒸発する。これが何億年も繰り返されるうちに、塩分濃度が徐々に濃くなったというのだ。

現在では、これら二つの説の両方が相まって、海はしょっぱくなったと考えられている。海の水は常に蒸発しているが、それがまた雨になり、川になって海に戻るため、地球に生物が出現して以来、塩分濃度は変わっていない。

著=雑学総研/『人類なら知っておきたい 地球の雑学』(KADOKAWA)

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