世界一「深い」場所はどこにあるでしょう?/誰かに話したくなる地球の雑学
世界一〝深い〟場所はどこにあるか知っている?
ふだん生活していると、地下鉄に乗ったり地下街で買い物したり、「地下」を利用することはある。しかし人間は元来、地球の地下空間をさほど使っていない。だから、そもそも世界一「深い」場所がどこなのかを知っている人は少ないだろう。
自然にできたもっとも深い場所は、旧ソビエト連邦のジョージア(旧グルジア)にあるクルベラ洞窟で、2191メートルの深さまで確認できている。だが、こうした深い地下空間の居心地は、お世辞にもいいとはいえない。
まず、地下は気圧が高い。これは、高い山で気圧が低下するのとは逆で、平均海面の気圧が1であれば、富士山頂は0.6気圧、クルベラ洞窟の底部は1.32気圧である。そのため、ゆっくり時間をかけて降り、時間をかけて戻らなくては、体調を崩したり、場合によっては命の危機に直面したりすることになる。
温度も深い場所ほど高い。これは地球核からもたらされる高熱を受けるからで、クルベラ洞窟の底部はおよそ70℃もの高温になる。しかも、地下は水分が多いため湿度が高く、それにともなって不快指数も非常に高い。汗をかいても体温は下がらず、常に脱水症状と暑熱障害の危機と背中合わせなのである。
一方、鉱山など人工的に掘られた穴では、ロシアのコラ半島にある深さ12.3キロメートルの穴が最深である。これは旧ソビエト連邦が、地下深部がどのような岩石でできているかを科学的に調査するために掘った穴なのだという。
では、日本の「最深部」はどこなのか。日本でもっとも深い自然の穴は、新潟県糸魚川市にある地下513メートルの白蓮洞だ。第2位の405メートルの千里洞も同市にある。
最深の人工の穴も、やはり新潟県にある。基礎試錐「新竹野町」と呼ばれる資源調査用の穴で、第2位の基礎試験「三島」もまた新潟県だ。糸魚川市といえば、東日本と西日本の境である糸魚川静岡構造線が走っている場所。その周辺も含め、地質学上、とても重要な地点なのである。
著=雑学総研/『人類なら知っておきたい 地球の雑学』(KADOKAWA)
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