バナナには種が見当たらないのにどうやって増やすの?/誰かに話したくなる地球の雑学

#趣味   


誰かに話したくなる地球の雑学 127回


日本の裏側は本当にブラジル!? フグが自分の毒で死なないのはなぜ? きっと誰かに話したくなる理系のウンチクを、『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から1日1本お届け!

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バナナの中にある小さな黒い点々の正体


私たちがふだん食べているバナナには種が見当たらないが、もともと種がなかったわけではない。バナナを輪切りにしてみると、その中心部に小さな黒い点がいくつも見える。じつはこれが種の名残なのだ。バナナは、マレー半島やフィリピンなど熱帯アジア原産の果樹だが、小豆粒ほどの大きさの堅い種がぎっしりと詰まった野生の「種ありバナナ」を、現地では今でも見ることができる。

種のないバナナが生まれたのは、偶然によるものだと考えられている。遺伝子や染色体の突然変異によって偶然生まれた種のないバナナは、果実が大きく食べやすかったことから、人間にとってとても都合がよかった。そこで今日まで大切に育てられてきたわけだ。種なしバナナの歴史は古く、紀元前5000年頃にはすでに栽培が行なわれていたともいわれている。

では、種のないバナナをどのように増やすのだろうか。じつは、地下茎からタケノコのように出てくる新芽を株分けすることで、子孫をつくっていくのだ。次世代のバナナを育てる手順は、まず新芽の中からよい芽を選別し、苗として育成。ある程度大きくなったところで広い畑に植え替え、十分に大きくなったところで果実を収穫する。

世界中で栽培されているバナナの種類は、大きく生食用と料理用に分けられ、300種類以上あるといわれている。さらに、現在日本で食べられているバナナの約8割がフィリピン産で、エクアドルや台湾からも輸入されている。

著=雑学総研/『人類なら知っておきたい 地球の雑学』(KADOKAWA)

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