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家計の「固定費」から見直そう! 一カ月分の支出を紙に書き出してみると…/サイフの穴をふさぐには?(3)

家族の将来や、自身の老後を見すえて「今よりも貯蓄を増やしたい!」と思っている方は多いでしょう。貯蓄を増やすためにまず思い浮かぶのは節約ですが、「節約してもお金がなかなか貯まらない」という話もよく耳にします。
元銀行員でブログなどでお金に関する情報を発信するオロゴンさんは、「貯蓄を始めるなら、まずは身のまわりのお金や社会のルールに目を向けることが必要」と語ります。
貯金がゼロなら節約はもちろん必要ですが、貯蓄を増やしていくためには、給与明細をきちんと確認したり、投資について勉強するなど、お金の情報をきちんと知ることが大切なのだそうです。
『サイフの穴をふさぐには? 学校も会社も教えてくれない税とお金と社会の真実』(KADOKAWA)から、「家計の『固定費』から見直そう! 一カ月分の支出を紙に書き出してみると…」を紹介します。
「貯蓄って何から始めたらいいんだろう?」そんな方がまずすべきことを、イチから学ぶことができます。
※本作品は著/オロゴン、監修/大河内 薫の書籍『サイフの穴をふさぐには? 学校も会社も教えてくれない税とお金と社会の真実』から一部抜粋・編集しました
家計の「固定費」から見直そう! 一カ月分の支出を紙に書き出してみると…

【主人公】ごく普通のサラリーマンの僕は、お金があるとつい使ってしまうタイプで貯金もない。

【フゴー】ふとクローゼットの奥からブタの貯金箱を取り出すと、ブタの貯金箱は自分のことを「金と知恵の神、フゴー・マネーリテ」と名乗り、「お金」について話し始めた…!
僕は貯金の第一歩を踏み出すため、フゴーと一緒に家計の支出を見直してみると、日々の飲み会代が1年間で50万円近くにもなっていることが判明! 家賃や保険料、スマホ代などの固定費も見直す必要があることがわかって――。
お金にお金を稼がせよ!
僕はもう1度、昨日の支出表を見返した。
マンションはもうすぐ更新の時期だし、もう少し家賃の安いところに引っ越してもいいかもしれない。いい物件がないか、定期的に賃貸情報サイトをチェックするようにしよう。
フゴーが言っていたスマホの格安SIMについてもネットで調べてみた。大手から回線を割り当ててもらってる分、混雑したときに通信速度が低下してしまう業者も中にはあるようだけど、そこさえ気をつければ、携帯代もだいぶ抑えることができるだろう。業者がたくさんあって選ぶのがやや大変だが、ネットで少し評判を調べてみればいいかな。乗り換えの手続きも、思ったよりむずかしくなさそうだ。
そして、この支出の見直しの中で最も驚いたのは、スマホゲームに1カ月1万円以上も課金していたことだった。ちょっとした暇つぶしのつもりだったのに、こんなにもお金を使っていたなんて……。我ながら、愕然とした。こんなもの、別になくたって困りはしないはずなのに……。
“呪縛”から解放された僕は、思い切ってゲームのアプリをアンインストールすることに決めた。見慣れたアイコンを長押しし、ゴミ箱アイコンのところへ持っていく。ほんの数秒ののち、ゲームアプリのアイコンは消えてしまった。あれほどたくさんのお金と時間をつぎ込み、手塩にかけて育てたドラゴンたちは、一瞬でいなくなってしまった。ずいぶんあっけない別れ。でも、また1つ大きく前に進めたような気がして、心が少し軽くなった。

僕:「よし……と、とりあえず、こんなとこかな」
収支の見直しを受けて、毎月節約できるお金をメモにまとめてみた。
飲み会の回数は、とりあえずは月2回くらいのマイナスにしておいた。ダイエットと同じで、「無理のない範囲でやっていかなければ続かない」とフゴーも言っていた。
いろいろ検討した結果、来月から毎月4万円くらいは支出を削減することができそうだ。


僕:「いやぁ……案外大きいな。4万2,000円といえば、僕の手取りの2割近く。年間にすれば、50万円も削減できることになるのか! これはすごいぞ!」
思っていた以上の節約効果に、思わず息を飲む。昨日フゴーから教わった、“12を掛け算して、年間の金額で考える”クセもすっかりついてきた。
1カ月分だけの支出を紙に書き出してみる。たったそれだけのことで、毎月4万円のお金が降って湧いたように現れたようなものだ。1年間で50万円、3年ならなんと、150万円にもなる! ゆうべ、フゴーにおごった4,800円は、あっという間に元が取れちゃったな……。

僕:「お礼がてら、フゴーにも見てもらおう!」
フゴーの定位置となっている、勉強机の上の棚を見やる。
フゴーは昨日、変身するのにエネルギーを使いすぎたか、あるいは日本酒を飲みすぎたのか、午前中は起きてくる気配を見せなかった。神様も二日酔いするものなんだろうか。昨日のフゴーは、そこまで酔っぱらってるようには見えなかったけどな……。

僕:「ねぇ、フゴー?家計の見直し、あれから進めてみたんだけどさ、そしたら……。」
寝ているときのフゴーは、陶器でできたただの貯金箱だ。

僕:「おーい、フゴー。ちょっと寝すぎじゃない??」
棚の上に乗っていたフゴーを手に取り、上下に振りながら問いかけると、急にブルルと貯金箱が震える。
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