夜遅くならないとやる気が出ない小5息子。やる気のムラをなくすには?【小川大介先生の子育てよろず相談室】

#育児・子育て   

2021年1月発売の書籍『自分で学べる子の親がやっている「見守る」子育て 』の著者、小川大介先生が、悩める親たちにアドバイス。「うちの子のこんなところが心配」「私の接し方、コレでいいの?」など、子育てに関するありとあらゆる悩みにお答えします。連載第92回目のお悩みはこちら。

【お悩み】

小5の息子は中学受験をする予定なのですが、勉強のやる気にものすごくムラがあります。日によるというよりも時間帯によって変わるようです。学校から帰ってから夕飯までの4時から7時半頃までは、本や漫画を読んだり、弟にちょっかいを出したりしてダラダラと遊び続け、ごはんやお風呂が終わって9時頃になってようやくやる気を出し始める感じです。翌日もあるので10時半頃には「もう寝なさい」と言うのですが、「いや、今やる!」と言って聞きません。もう少し早めの時間帯にやる気を出して欲しいと思っているのですが、「夜のほうがはかどる」という息子。「学校から帰ってすぐは疲れているし、漫画を読んだりいろいろしたいし、夜でも勉強すればよくない?」という感じで言われてしまい困っております。(Oさん・37歳)

【小川先生の回答】

休み方や気持ちの切り替え方を見直す

学校から帰ってすぐは疲れているし、休憩を取りたいという気持ちはわかりますが、3時間半の休憩というのはやはり長いですよね。早く終わらせたほうがいいことぐらい、本人も理屈としてはわかっているはずです。でも、自分自身の気分の切り替えがうまくできないため、3時間半遊んで夜中にがんばるというスタイルで、ひとまず乗り切っている段階で止まっているのでしょう。「9時以降のがんばり方からすると、それを前の時間にできたらもっといいよね。でもそれを『やりなさい』もしんどいよね。できるだけ短い時間で、体の疲れも気分的なものも休まるようにするにはどうしたらいいか、一緒に作戦考えよう」というふうに話を進めていくしかないと思います。

ダラダラするのではなく、熱中できる遊びでリフレッシュ

具体的には、「30分だけって決めるとしたらどんな休憩がしたい?」と本人に聞き、30分で一回一息つけるもので休憩することです。今までの休憩の様子からは、ダラダラしているだけで、ちゃんと気分転換ができていなかったのではないでしょうか。だからごはんやお風呂でリフレッシュするまで、やる気モードに入れなかったのだと思います。いくら長い時間休憩しても、ダラダラするだけでは何も変わりません。遊ぶなら「遊び」というアクションをとること、30分でも本人なりに熱中できるものを選ぶことがポイントです。

ただし、漫画や本というのはあまりおすすめできません。30分で読み切れる短編ならいいですが、長編だと深みにはまって戻ってこられなくなる危険性が高いからです。できれば時間の流れが区切れないものではなく、小さなジグソーパズルなど短時間で集中でき区切りのあるものがおすすめです。

時間を意識して集中する学習メニューを取り入れる

短時間で区切れる遊びを探すと同時に、生活の中でタイマーセットして集中して取り組むという練習もしていきましょう。計算や漢字など5分や10分でいいので、時間を意識して集中するメニューを入れてからから勉強に取りかかったほうが、気分が乗りやすく、勉強のペースも上がります。

そのようにして、本人にとってどんな休憩ならしっかり気分転換できるのか、数分集中できる学習メニューは何かをいろいろ試してみてください。そして、その作戦がうまくはまったら喜ぶというのを繰り返していくと、時間の過ごし方も変わっていくと思いますよ。

回答者Profile

小川大介先生
小川大介

教育家。中学受験情報局『かしこい塾の使い方』主任相談員。

京都大学法学部卒業後、コーチング主体の中学受験専門プロ個別塾を創設。子どもそれぞれの持ち味を瞬時に見抜き、本人の強みを生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。個別面談の実施数は6000回を数え、受験学習はもとより、幼児低学年からの能力育成や親子関係の築き方指導に定評がある。各メディアでも活躍。最新刊は『子どもが笑顔で動き出す 本当に伝わる言葉がけ』(すばる舎)。

小川大介の見守る子育て研究所YouTubeチャンネル公式LINEアカウントでも情報発信中。

文=酒詰明子

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