睡眠時間を削って勉強するのは逆効果!? 学習効果が落ちるってホント?/現役東大生・紀野紗良が教える学びの習慣(6)

#くらし   
睡眠時間を削って勉強するのは逆効果

『勉強「しなきゃ」が「したい」に変わる 成績が上がる学びの習慣』6回【全6回】


メディア出演多数の東大生が、「学びの習慣」を教えます!

テレビ番組「東大王」に出演する著者・紀野紗良さんが、自身が実践している勉強のメソッドを紹介する『勉強「しなきゃ」が「したい」に変わる 成績が上がる学びの習慣』

時間もかかるし面倒で宿題すらやりたくない。放課後の限られた時間に勉強するくらいなら遊んでいたい。苦手科目があるからこのままでは志望校に合格できない…。「このようにたくさんある悩みのほとんどは、勉強を効率的に行えれば解決できる」と紀野さんは言います。

バレエを中心に、書道、水泳、ピアノ、体操…数多くの習い事をこなしながらも常に成績はトップレベルだった紀野さんが、21年間生きてきた中で得た「効率の良さ」を極めるためのノウハウをご紹介します。

※本記事は紀野紗良著の書籍『勉強「しなきゃ」が「したい」に変わる 成績が上がる学びの習慣』から一部抜粋・編集しました

TBS『東大王』に出演する紀野紗良さん

教えてくれたのは:紀野紗良さん
2018年、立命館慶祥高校を卒業し、東京大学理科二類に入学。趣味はバレエ、スキー。TBS系テレビ番組『東大王』で活躍。

睡眠時間を削って勉強するのは逆効果

・睡眠時間は確保したほうが良い
・気になる勉強法は、まず1日だけ試してみる


睡眠がとれていないとかえって思考力・記憶力が落ちる

高校生のころに聞いたOBの講演で、難関大学に受かった方が「高3の秋以降は1日17時間勉強だった」と経験談を語っていらっしゃいました。

途方もない数字です。授業時間を6時間と考えて、さらに11時間もの勉強などできるものだろうか、と考えて、シミュレーションしてみました。

24時間中、勉強以外に使えるのは7時間だけ。このうち、食事は急いで食べたとして朝夕トータルで1時間、身支度や移動の時間が計1時間半、他、トイレやお風呂やちょっとした用事で1時間として、合計3時間半。ということは、睡眠を3時間半しか取れないことになります。

こんなことできるの?と再び驚きましたが、物は試しです。私も1日、同じようにやってみることにしました。

1日17時間勉強するとしたら

1日17時間勉強するとしたら……?

結果は……一応できたのですが、翌日は全く頭が働かず、動くのもイヤになるくらい疲労しました。このときの経験で、ふだん7時間以上の睡眠時間を確保していたのには意味があったのだ、と実感しました。

17時間の勉強を毎日行えたその方は、きっと超人的な体質を持っていらしたのでしょう。しかし、普通の人はやはり、睡眠時間を削らないほうが質の高い勉強ができると思います。

睡眠中、脳は日中に経験した情報を整理していると言いますね。重要性が高い情報を記憶に刻み、情報どうしの関連づけなども行っているそう。一晩寝て起きると暗記が定着していたり、わからなかった問題が解けたりするのはそのためです。

また、そもそも睡眠が足りていないと日中眠くなってしまい、睡魔に襲われて勉強に集中できない……という事態にもなりそうです。これは、本末転倒ではないでしょうか。

勉強時間は少しでも多く確保したいものですが、そのために寝る時間を削るのは逆効果、と思っておいたほうが良いでしょう。

なお、このときの私のように、人の勉強法で気になるものがあれば、お試しで実践してみることはおすすめです。合わなければすぐにやめられますし、もし合えば、これまでの勉強法をより良い形に改善できるでしょう。

まとめ

・勉強時間を確保するために睡眠を削るのは逆効果。
・十分に寝ないと翌日に疲労が残り、学習効果が落ちるので要注意。


著=紀野紗良/『勉強「しなきゃ」が「したい」に変わる 成績が上がる学びの習慣』(KADOKAWA)

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