嫌なことは笑わなくていい、 態度でたしなめよ/がんばらないことをがんばるって決めた。(4)

「今日も会社に行けなかった。まあいいか。生きてるし。」
―等身大のつぶやきで15万以上のいいねを獲得した「考えるOL」。 ついついがんばりすぎな大人たちが「ありのままの人生を、ゆるやかに生きる」ためのヒントをご紹介します。今回は第4回です。
※本記事は考えるOL著/おさつイラストの書籍『がんばらないことをがんばるって決めた。』から一部抜粋・編集しました

教えてくれたのは:考えるOLさん
20代の平凡なOLが『こんなはずじゃなかった人生』と向き合う記録と題してTwitter(@thinkingoodol)を開設。仕事や日常について、ありのままの自分を肯定する言葉が多くの支持を集めている。2020年8月の「今日も会社に行けなかった。まぁいいか。生きてるし。」というつぶやきが15万以上のいいねを獲得。日々、心を柔らかくする言葉をつぶやいている。
セクハラや嫌味を笑って受け流すのが大人の対応だと思っていた
営業として初めて担当を持った頃、お客さんにあいさつに行くたびに言われることがあった。
「女性の営業なんて珍しいね。最近は若い女性の営業が増えてきたけれど、アポイントだけ取って商談は結局、おじさんがくるんだよ(笑)」
そう、先方の偉い人が冗談っぽく笑う。
私は一瞬、なぜ笑っているのかがわからなかったし、全く面白くもなかった。でも、その場にいる人たちはみんな「あはは」と笑っている。私も、思わず笑って、その場をやり過ごした。
その日の夜、何度もその光景を思い出した。あれは、若手女性は「おとり」だと言いたかったのだろう。その冗談に、味方であるはずの同僚まで笑っていたことに、だんだんとムカついてきた。冗談だとわかっていても、そうじゃないと言ってほしかった。
そして、何よりもムカつくのは、笑ってごまかすことしかできない自分だ。
当時の上司にその話をしたら、驚く言葉が返ってきた。「もうそんなお客さんのところいかなくていいから。あなたの方がよっぽど大事だから。」そう言てくれた。
お客さんが一番大事、どんな状況もチャンスに変えろ、という自己啓発書で当たり前のように書いてあるルールを、愛のある言葉で突き破ってくれたのだ。
大事なのは「嫌なことをされても笑ってごまかさない」こと
ずっと、どんなに嫌なことを言われても、その場の空気を読んで相手に不快な思いをさせずに受け流すことが、立派な大人の態度だと思っていた。
次第に、飲み会や移動車の中、商談中など、本当は傷ついているのに、笑いたくもないのに、なぜだかへらへらしてしまう時間が増えていた。自分さえ我慢すればその場が上手く収まる、それが大人の対応だと言い訳をして、自尊心をぐりぐりと削ってやり過ごしていた。
でも、それは間違っていた。相手を不快にさせないために、自分を犠牲にする必要なんて全くないのだと、上司の言葉で確信することができた。
何よりも自分を一番大切にすることに決めた。もう、嫌なことを言われても、笑ってごまかすことはやめにした。
そして、どんなにこわい人でも、こちらが真顔で反応をしなければ、嫌なことはもう言ってこないものだと案外あっさり知ることもできた。
仕事に限らず相手との関係性がはっきりしているときほど、男女関係なく、自分が弱い立場にあると粗末に扱われることが少なからずあると思う。
さすがに「嫌です、やめてください」と言葉にするのは角が立つし、そんな強さはまだ持てないし、この先も持たなくてもいいと思う。
けれど、せめて私が私を笑うことだけはもうしないことにする。

著=考えるOL /イラスト=おさつ
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