これは絶対に守りたい! 片付ける順番とその方法/モノを元に戻す技術(7)

#くらし   
ラグを使った選別法

『モノを元に戻す技術  片づいた部屋があれば、大抵のことはうまくいく』 7回【全10回】


「シンプルライフ」の体現者が実践している片づけの極意!

ベストセラー『シンプルに生きる』の著者・ドミニック・ローホーさんが贈る、豊かな人生を手に入れるための片づけ術のすべてを綴った『モノを元に戻す技術  片づいた部屋があれば、大抵のことはうまくいく』

フランス流、心地よい空間を作るための考え方を基に、片づけの下準備(自分の時間を確保し、ひとりで片づける)、片づけの順番(衣類・布製品から片づけ始める)、便利な収納用品(箱、キャビネット、フック、タグ)、行動動線のルール(使用頻度に合う、手に取りやすい高さ別に片づける)といった、具体的な片づけのノウハウを紹介していきます。きっと、整理整頓に多くの時間を費やしているあなたの役に立つはず!

※本記事はドミニック・ローホー(著)、笹根由恵(翻訳)の書籍『モノを元に戻す技術  片づいた部屋があれば、大抵のことはうまくいく』から一部抜粋・編集しました

選別するための具体的な準備

【ラグを使った選別法】

持ちものをエリアごと、部屋ごと、クローゼットごとに選別することを勧める人もいますが、それはやる気をなくしてしまわないためです。この方法は、選別するものが少ないときには有効ですが、実のところ、自分の持ちものを「一通り検討」するくらいで、全体像を見ることはできません。

たとえばキッチンで選別しようとしたら、サラダボウルがいくつか集まるかもしれませんが、その一週間後、リビングルームで選別に取りかかろうとしたとき、また別のサラダボウルの山を発見するかもしれません。

私たちはあまりにも多くのモノに取り囲まれているので、2倍か3倍、さらにはそれ以上に所有していることがたびたびあることや、それが家のあちこちにあることを自覚しているとは限りません。ですから、部屋ごとではなくカテゴリーごとにモノの選別に取りかかるほうがよいのです。

この大がかりな選別に取り組む最適の方法は、同じカテゴリーに属するものをすべて、大きなラグの上に運んでくることです。ラグの上のモノはあらかじめ取りさり、掃除機をかけておきましょう。その際にはソファーをリビングルームから押しだすことも覚悟することです。これから選別するものを見渡すためだけではなく、箱やゴミ袋などを広げるためにも、この大きな空っぽの場はぜひとも必要です。

役に立たないものや使っていないもの、古びたもの、壊れたもの、またはただ単に好きではないものを取りのぞいた後にのみ、真の片づけが始まるのです。

【十分な箱、キャビネット、袋、ラベルを準備しておく】

「本当に何かに熱中したとき、自分が得た結果に私自身とても驚いた。」
--ヴィッキ・マッケンジー『Un ermitage dans la neige(雪の中の修道院)』(未邦訳)


この重要な選別作業に取りかかるには、取っておくと決めたものを戻す入れものを準備しておかなければなりません。というのも、本書でご説明する片づけ法は、すべてのものをキャビネットや箱、かごの中にしまったり、トレイの上にまとめたりする方法なのです。必要なものは次のとおりです。

・キャビネット(大、小、キャスター付き)
これら最初のキャビネットはおそらく「一時的な」ものです。それらがふさわしいかどうかは後ほどわかるでしょう。さしあたっては、ふたのないシンプルな箱やふたを開けた状態の整理箱、それに取っ手のあるなしにかかわらずかごを利用します。つまり、真の片づけ術に取りかかるまでのあいだ手元にやってきたすべての入れものを、下着や花瓶、製菓用品など、取っておくと決めたものをカテゴリーごとに仕切って入れておくために使うのです。

・ジッパー付き透明プラスチック袋
アクセサリーや電池、糸巻き、裁縫用のゴム紐など小さなものを入れておくのに理想的です。サイズも豊富。フリーザーバッグもその一つです。モノを入れたら、たった一つしか入っていなくても、裁縫道具、子どものお絵描き道具などとしっかりとラベリングした箱やキャビネットの中にしまいましょう。

・マスキングテープとマーカー
こうした接着テープは手でちぎることができますし、簡単に剥がすことができて跡も残りません。中に入っているモノが明白でも、キャビネットや袋の中身(シーツのサイズ、薬を服用する人の名前など)をできるだけ詳しく書いて貼っておくことも大切です。

・分類するためのファイルボックスと、サブカテゴリーの分類に使う紙挟み
たとえ一つのカテゴリーに一枚しか印刷物がなくても、それぞれ別の紙挟みを使ってください。ですが、これらの紙挟みは、真の片づけに取り組んで良質なファイルボックスに投資すると決めるまでの仮のものとなるでしょう。こうした「応急処置」は美しくない上、気分が下がりますし、丈夫でもありません。紙はもっとも重い素材の一つなので、レバー式アーチファイルや丈夫で良質の布張りバインダーのほうがよいでしょう。頑丈なので、重要書類を生涯保存しておくことができます。ですから品質についてはお金を惜しまず、最良のものを選んだほうがよいでしょう。

・捨てたり、寄付したり、リサイクルしたりしたいもの用のゴミ袋や接着テープ
あとから開けて取りだしたくならないように、ゴミ袋はしっかりと接着テープで封をしてください。

・ハンガー
取っておくと決めた服を戻すために、そばに準備しておきましょう。

【進める順番】

一見収拾がつかないように思えるあなたのまわりの散らかりに絶望しないでください。次の順番で行動して、あなたが所有しているすべてのものを集めていきましょう。

1 衣類とあらゆる布製品(シーツ、ベッドカバーなど)

2 本と書類

3 食器、キッチンツール、食品類

4  小物類(文房具、小型電子機器、DVD、CD、大工道具、薬品、アクセサリー、バッグ、靴など)

5 思い出の品

この順番を守ることは非常に重要です。最初にあらゆる布製品から取りかかることで、あなたの散らかりを解消する最初のステップにおいて、即効性のある魔法のような効果が現れるのです。というのは、大抵の場合、ほとんどの家でいちばん場所を取っていて、いちばんの乱雑さを生みだしているのはこのカテゴリーだからです。一度このカテゴリーの選別ができると、満足感が得られ、次のカテゴリーに取り組む勇気が倍増することでしょう。

また、「思い出の品(手紙、写真、ぬいぐるみなど)」に取りかかるのは最後のステップだということを理解することも重要です。このカテゴリーは、選別するのが感情的にもっとも難しいのです。まず不要なものから取りのぞくことで、よりうまく「軌道に乗る」ことができ、ほかの分野よりもより多くの時間と気力が求められる感情的に難しい分野を理性的にとらえることができるようになります。

最後のアドバイスを申しあげましょう。片づけるときに写真は見ないこと。写真は整理してもらえる順番を最後まで待っていてくれます。

著=ドミニック・ローホー、翻訳=笹根 由恵/「モノを元に戻す技術 片づいた部屋があれば、大抵のことはうまくいく」(KADOKAWA)

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