小物類・思い出の品の選別法。心のなかに○○が戻ってこないなら、さよならする時/モノを元に戻す技術(10)

#くらし 
思い出の品

『モノを元に戻す技術  片づいた部屋があれば、大抵のことはうまくいく』 10回【全10回】


「シンプルライフ」の体現者が実践している片づけの極意!

ベストセラー『シンプルに生きる』の著者・ドミニック・ローホーさんが贈る、豊かな人生を手に入れるための片づけ術のすべてを綴った『モノを元に戻す技術  片づいた部屋があれば、大抵のことはうまくいく』

フランス流、心地よい空間を作るための考え方を基に、片づけの下準備(自分の時間を確保し、ひとりで片づける)、片づけの順番(衣類・布製品から片づけ始める)、便利な収納用品(箱、キャビネット、フック、タグ)、行動動線のルール(使用頻度に合う、手に取りやすい高さ別に片づける)といった、具体的な片づけのノウハウを紹介していきます。きっと、整理整頓に多くの時間を費やしているあなたの役に立つはず!

※本記事はドミニック・ローホー(著)、笹根由恵(翻訳)の書籍『モノを元に戻す技術  片づいた部屋があれば、大抵のことはうまくいく』から一部抜粋・編集しました

カテゴリーごとに選別する

【小物類】

「たとえ小さく取るに足らないものであっても、自分の力でできる限り、私たちは目的を達成できます。そして、小さなことを行うことによって、大きなことを成し遂げることができるのです。」
--テレーズ・ド・リジウー


「小物類」とは、役に立つものも役に立たないものもありますが、たんすや作業台、洗面台の棚の上にあふれていたり、保管場所が決まっていなくて引き出しをいっぱいにしていたりするたくさんの小さなものを指します。小さな文房具や電子機器、DVD、CD、工具、薬、それに宝飾品やバッグ、靴など身のまわりのものも含みます。こうした小物類は、そのほとんどが個人的なもので消耗品(ティッシュペーパー、化粧品、スキンケア用品、キャンドル)です。大半が必要不可欠でもなければ、私たちの幸福によい効果をもたらすものでもないのに、私たちのスペースをあふれさせているのは、多くの場合こうしたものなのです。このカテゴリーのものは、次の順番で一つひとつ選別してください。

1  CDとDVD
もう聞かないCDを取りのぞきましょう。DVDに関しては、6ヶ月以内、5年以内、10年以内にすべてを観返したいと思いますか? スペースを節約したいなら、専用のファイルに整理し、プラスチックケースを処分します(作品についてくるブックレットだけを取っておきましょう)。

2  スキンケア用品と化粧品
スキンケア用品とメイク用品は分けて収納しましょう。消費期限をチェックし、使わないものや鮮度の疑わしいもの、古い試供品、歯の欠けた櫛、プラスチック製のヘアブラシを処分します。これらのものは、一人につき一つずつで十分です。

3  薬品類
薬は元々入っていた箱(服用量や消費期限が記載されています)のまま保管します。幼児がいる場合は、キャビネットの手の届かない高さにまとめておきます。各自の治療薬ごとに分けられる整理箱も用意し、それぞれに「救急箱(風邪薬、傷薬、頭痛薬)」とラベルをつけましょう。

4  アクセサリー
一つひとつを透明のプラスチック製小袋に収納します。チェーンがからまったり、傷がついたり、イヤリングの片方をなくしたり、シルバーが酸化したりする悪夢を避けられます。次に、この小袋を「アクセサリー」とラベルを付けた箱にしまいます。

5  靴
履くと痛い靴やもう履いていない靴を手放しましょう。

6  バッグ
いよいよ、バッグです。バッグの中に別のバッグを収めることはしません。入れたことをすぐに忘れてしまうからです。革のバッグは使い込んでこそ美しいということも覚えておきましょう。触れて、風に当て、撫でることが必要です。なおざりにされるとバッグは悲しみ、革は硬くなり、くすみます。ごくまれにしか持たないか、まったく持たないなら、そのバッグは誰かほかの人の腕に抱えられたほうが幸せではないでしょうか?

7  カード(名刺、クレジットカード、定期券、ポイントカード)
すべて同じサイズであるという利点があります。つまり、まとめやすく輪ゴムで束ねることだってできるのです。小切手の控えについては、その形のせいで、ファイルにはスペースがありません。保管しておかなければならないので、箱が必要です。ペンやスティックのり、消しゴム、ホチキスなどを入れるための良質で大きめのペンケースを使うのもいいでしょう。

8  小型電化製品(カメラ、昔の携帯電話など)
一つひとつ別に、箱やキャビネットに収納します。その際、関連するもの(保証書、ケーブル、バッテリー)をすべてまとめ、一緒にしまいましょう。使い方や何とセットだったかわからなくなったもの、一度も使わなかったものはすべて処分しましょう。

9  DIY用品と趣味のもの(裁縫、絵の具、刺しゅうなど)
一つの用途ごとに一つの箱を用い、ラベルをつけます。数は惜しまないように。そうすることで一つひとつが明確となり、探す時間が節約できます(電球、電池など)。電気の延長コードの収納法をご紹介しましょう。一本ずつトイレットペーパーの芯に差し込み、長さと用途を明記しておくとよいでしょう。

10  日用品(ティッシュペーパー、トイレットペーパー、漂白剤など)
使わないものや古くなったものを処分し、本当に効果的なものだけをごく少数取っておきましょう。大きな長方形のバケツにまとめ、シンク下や洗面台下に置きましょう。紙袋に関しては、取っておくとしても最大5枚です。使うスピードよりも早く、新しいものが家に入ってくるものです。最近の「思いつき」の一つは、ストックをすべて、どんなものであっても(日用品、衛生用品、缶詰など)一緒に収納することです。場違いに思えるかもしれませんが、私は今、小さなお店の店主になった気がしていて、同じものが二つ収納棚にあることもなくなりました。ストックから商品を一つ出したら、買いものをするときに代わりの商品を買ってくるのを忘れないようにすればいいだけなのです。

【思い出の品】

「ほんとうの思い出をしまっておくところは、頭のなかである。」
--モニーク・ド・グラモン『La clé de Fa(ヘ音記号)』(未邦訳)


プレゼントや故人のもの……。愛する人たちとあなたを結びつけてくれるのは、こうしたものではありません。たとえそうした品々があなたの手から離れても、あなたが思いだす人たちは、今もこれからも永久にあなたのなかにいます。あなたにとってもっとも大切でもっともかさばらないものを一つか二つ選び、それを取っておいてきれいに飾ることで、それらは思い出の種となることでしょう。たとえば日本のように、収納キャビネットの目線の高さの棚に小さな「神棚」を作り、そのものにつながる人物の写真を添えて飾るのもいいものです。

こうした思い出のいくつかを再生させ、引き出しや屋根裏部屋の奥にしまい込む代わりに整え直す(使ったり、形を変えたり、カスタマイズしたり、身につけたりする)方法もあります。たとえば、お祖母さんたちの結婚指輪を一緒に一本の指にはめてみたり、ジュエリーを現代的なデザインにリフォームしたり、花瓶をランプにしたり、良質のサージ素材のお祖父さんの背広でいくつかのクッションを作ったり、カシミアの古いセーターを帽子とマフラーと手袋にしたりできます。

それ以外のものについては、処分する前に写真を撮り、あとからそれぞれの写真にちょっとした詩を作ってもいいでしょう。たしかに、必要なものとそれ以外のものを分けるのは簡単ではありません。けれども、処分するかどうか迷っているあいだにも、モノは少しずつたまっていくということを忘れないでください。要するに、できるだけ冷静になろうとすることが大切です。

あなたがかつて大好きだったけれど、もう目もくれないモノを所有していて、それがリビングのど真ん中にこれ見よがしに置かれているのです。モノは恋人のようなものだと思ってください。時が経つにつれ、いくつかのものとの関係は輝きを失っていくのです。あなたがもう「見る」ことのないものや好きではなくなってきたものを処分するための秘訣は、それらのものと距離を置くことです。そして、そのものに再び輝きと新しい生命を与えるためにあらゆる手を尽くしたのに何も起こらず、心のなかに「ささやかな炎」が戻ってこないなら、さよならする時なのです。

最後に、写真です。大がかりな選別をするときに、写真を見始めることは避けてください。アルバムに整理するのは根気のいる作業で、とくにこれまで一度も選別してこなかったのでしたら、多くの時間と気力を要します。そのときは、この選別のためだけに丸1日を割かなければならないでしょう。でも安心してください。この選別を終えたとき、同じ作業をまた始める必要など、もう二度とないと思えるはずです。それからは、型どおり整理していくだけでいいのです。

【あるカナダ人の家族】

カナダのテレビチャンネルで、時おり片づけに関する番組を放送しています。番組では、散らかった家に苦しむ家族に付き添い、手助けしていきます。その家の父親と母親、それに子どもたちは、30分間与えられ、もっとも大切にしているもの(洋服、書類、おもちゃなど)をまとめます。この時間は、迷う暇を与えないためです。次に、ホテルに1ヶ月間送り込まれます。そのあいだに、テレビクルーが家をすっかり空っぽにし、少しリフレッシュさせます。それぞれの子どもが自分のコーナーを持てるように仕切りを作ったり、両親の寝室がない場合はそれを作ったり、割れたガラスの代わりに絵画を飾ったりするのです。

1ヶ月後、家族は新しい住まいを見せてもらってから、持って行くことができなかったたくさんのものが古道具店の納屋のごとく置かれている倉庫に連れて行かれます。そのとき、家族の一人ひとりに尋ねるのです。「取り戻したいものはどれですか?」と。大半の人たちは、かつての持ちものの平均25パーセントしか取り戻しません。子どもたちは叫びます。「いったいなんでぼくはこれを持っていたの? それにこれは?なんてダサいんだろう!」

さて、あなたは、もし極めて重要な持ちものをリストにまとめるように言われたら(もちろん、保存しておかなければならない書類を除いて)、そこに何を書き留めるでしょうか?

著=ドミニック・ローホー、翻訳=笹根 由恵/「モノを元に戻す技術 片づいた部屋があれば、大抵のことはうまくいく」(KADOKAWA)

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