やってはいけない!お歳暮のタブー【年末年始、これだけは知っておきたい】

#くらし   

一度きりはNG! お歳暮は「一生のお付き合い」を願う贈り物

 一生のお付き合いを願ってお歳暮を贈る


お歳暮は、身の回りのお世話になった方への感謝を表す贈り物です。
もともとは、両親や親戚など血縁の人に贈るのが習わしですが、現代では目下の人から目上の方へ贈るものという意味合いが強くなっています。

「お歳暮は感謝を示すとともに、”一生のお付き合いをしたい”という願いを込めて贈るものなので、一度きりにするのはNG。心ばかりでも毎年欠かさずに贈って、変わらぬ感謝を示すことが大切なのです」(岩下先生)

たまたま年末にお世話になったからという理由で、お歳暮に便乗してお礼の品を贈るのもタブーなので気を付けましょう。
翌年以降もお付き合いが続くかどうかが判断できない場合は、表書きを「御礼」や「御年賀」にして、お歳暮の時期を避けて贈れば、1回きりでも失礼には当たりません。

お歳暮の正しい時期と知っておきたいマナー

お歳暮を贈る時期は、12月初旬~12月20日頃までが望ましいとされています。
ただし、お正月用の生鮮食品を贈る場合は、先方の予定を聞いたうえで、なるべく遅めの年内に届くよう配慮しましょう。
金額の目安は3000~5000円。毎年のことなので、無理なく続けられる金額設定にすることをおすすめします。
贈る物は食品や日用の消耗品など、いわゆる「消えもの」を選ぶのが定番ですが、現金は目下から目上に贈るのは不適切とされています。

お歳暮の掛け紙はのしあり、水引は赤白蝶結び

表書きは「御歳暮」か「お歳暮」で、掛け紙はのしあり、水引は赤白蝶結び、名入れは贈り主が個人の場合は姓のみでもOKです。
本来は持参するのが正式ですが、最近はデパートなどから直接送り届けるのが一般的です。
その場合も、贈り状や電話で贈った旨を伝えておくとより丁寧です。

「本来、お歳暮にお返しは不要です。品物が届いたことを早く知らせるのが受け取った側の礼儀です。中身を確認したら、遅くても2~3日中にはお礼状を出しましょう。その際、贈られた品について具体的な感謝の言葉を添えるといいでしょう」(岩下先生)

お歳暮の本格シーズン到来。お歳暮は12月31日までには届くように贈りましょう。

 岩下宣子先生

教えてくれたのは
岩下宣子先生
「現代礼法研究所」主宰。NPOマナー教育サポート協会理事・相談役。30歳からマナーの勉強を始め、全日本作法会の故・内田宗輝氏、小笠原流・故小笠原清信氏のもとでマナーや作法を学ぶ。現在はマナーデザイナーとして、企業、学校、公共団体などで指導や研修、講演会を行う。『日本人なら知っておきたいしきたり大全』(講談社)、『40歳までに知らないと恥をかく できる大人のマナー260』(中経の文庫)など著書多数。近著に『相手のことを思いやるちょっとした心くばり』(三笠書房)。

取材・文=田辺千菊(Choki!)イラスト=きたがわなつみ

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