感染する可能性がある人を減らすために大切なことは?/岡田晴恵先生の「家族と自分を感染症から守るには」(9)

ニュースで毎日目にする「新型コロナ」の文字。パンデミックによって、感染症は身近な病気なのだと改めて意識した人は多いのではないでしょうか。
でも、感染症は新型コロナウイルスだけではありません。
家庭でよく起こる様々な感染症について、感染症研究の専門家である岡田晴恵先生が、イラストと図解でわかりやすく解説した『予防と対策がよくわかる 家族と自分を感染症から守る本』。本書から、知ってるようで知らない「そもそも感染症って何?」や、今さら人に聞けない「日常生活で気をつけることは?」といった基本的知識をご紹介します。
症状や対処法を知って日頃からできることを実践し、大切な家族と自分自身を守っていきたいですね。
※本作品は著/岡田晴恵、監修/小林弘幸の書籍『予防と対策がよくわかる 家族と自分を感染症から守る本』から一部抜粋・編集しました
感染症の3つの要因(感染のおそれのある人がいること)
感染症は3つめの要因、感受性者(感染する可能性のある人)がいることでも起こります。感受性者を減らすためには、多くの人が免疫力をつけることが大切となります。そのための方法のひとつが、ワクチンを接種することです。
1.感受性者の数を減らす
その病原体の感染が成立して、病気を発症する人のことを、感受性者といいます。社会において、感受性者の数そのものを減らすことも、感染拡大を抑える対策になります。
病原体に対する免疫をもっていると、感染や発症を防ぐことができます。免疫とは、病原体などを異物として認識して攻撃し、排除しようとする体の防御システムのことをいいます。
2.予防接種で感受性者になりにくくする
免疫力をもつにはワクチン接種が有効な方法となります。ワクチンを接種すると免疫力がつきますが、この免疫力はワクチン免疫といいます。ワクチンは、感染してしまう前に接種して免疫力をつけることで、感染症にかかるのを防いだり、重症化を阻止したりするものです。社会における感受性者をワクチン接種で減らすことは、感染症の流行を防ぐことにつながります。
子どもたちに定期的に予防接種を受けさせることは、子ども本人のためになり、また学校での感染症の広がりを防ぐことにもつながります。大人も、自分が予防接種をしたことがあるか、また、感染症にかかったことがあるかなどを知り、必要であればワクチンを接種するなどの対応が必要です。

著者プロフィール

著者/岡田 晴恵
白鷗大学教育学部教授。共立薬科大学大学院修士課程修了、順天堂大学大学院医学研究科博士課程中退。アレクサンダー・フォン・フンボルト奨励研究員としてドイツ・マールブルク大学医学部ウイルス学研究所に留学、国立感染症研究所研究員、経団連21世紀政策研究所 シニア・アソシエイトなどを歴任、現職に至る。

監修/小林 弘幸
順天堂大学医学部教授、日本スポーツ協会公認スポーツドクター。1960年、埼玉県生まれ。順天堂大学大学院医学研究科(小児外科)博士課程修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属小児研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学医学部小児外科学講師・助教授を歴任、現職に至る。自律神経研究の第一人者としてプロスポーツ選手・アーティスト・文化人へのコンディショニング・パフォーマンス向上指導にかかわる。
著=岡田晴恵、監修=小林弘幸/『予防と対策がよくわかる 家族と自分を感染症から守る本』(KADOKAWA)
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