【初詣】間違いだらけのお参りを卒業! 神様を振り向かせる参拝法とは?【年末年始、これだけは知っておきたい】

#くらし   
 初詣のしきたり

普段はあまり神社を参拝しなくても、初詣には行くという人も多いですよね。
せっかくお参りをするなら、正しい参拝法で神様に願い事を届けたいもの。
知っているようで意外と知らない参拝マナーを、「現代礼法研究所」主宰の岩下宣子先生に教えてもらいました。


初詣は神様へのご挨拶。心身を清めてから参拝するのがマナー

神社は神聖な場所であり、鳥居は聖域を区切るものです。
鳥居をくぐる時には立ち止まって、軽く一礼をしましょう。
参道の中央は正中(せいちゅう)と言って、神様の通り道とされています。お参りの際は左右どちらかの端に寄って歩き、拝殿へ向かいます。

「手水舎の場所があらかじめわかっていれば、参道を横切らずに済むよう手水舎がある側を歩くようにします。横切らなければいけない時は、心の中で神様に”失礼します”と申し上げながら、軽く一礼して通りましょう」(岩下先生)

手水舎はただ手を洗う場所ではなく、自分の身を清める場所です。
正しい作法を知って心身のけがれを祓いましょう。

手水舎で身を清めてからお参り


<手水舎の作法>
・右手で柄杓を取り、たっぷり水をくみ上げる
・左手に水をかけて清める
・柄杓を左手に持ち替えて、右手を清める
・柄杓を右手に持ち替えて左手で水を受けて、口をすすぐ
・再度、左手を清める
・柄杓を縦にして、持ち手まで水を流して清める


濡れた手を洋服などで拭いたらお清めした意味がなくなってしまうので、きれいなハンカチや手ぬぐいで拭くようにしましょう。
※感染症予防の観点から手水の利用が制限されている場合があります。

名乗らないとわからない? 神様を振り向かせる正しい参拝方法

鈴を鳴らしてからお賽銭を入れる


拝殿に着いたら、いよいよ神様にご挨拶です。
拝殿に鈴がある場合は、まず鈴を鳴らしましょう。
鈴の音は邪気を払い、神様を呼ぶとされているので、お賽銭を入れる前に鳴らすほうがより丁寧です。

「お賽銭の入れ方は、投げ入れることで神様の霊力が高まるという説と、神様へのお供えなのでそっと入れるという説があります。鈴の音で神様は気付きますから、差し上げるようにそっと入れるのがいいでしょう」(岩下先生)

お賽銭の額に関しては、特に決まりはありません。
たくさん入れればご利益が得られるというものではないので、身の丈に合った額を入れましょう。

参拝の際、いきなりお願いごとを言うのはタブーです。
また、心の中で住所と名前を神様に告げて、自分の所在を明らかにするのも大切です。
名乗ってから、「昨年はありがとうございました」「無事に新年を迎えられました」などと、感謝を捧げましょう。

「お願い事をする際もあまり欲張らず、心を込めて一つだけお願いしましょう。その際も「○○を叶えてください」ではなく、「○○が叶うよう、お力をお貸しください」というように丁寧にお願いすること。そして、願い事が叶った時はお礼参りをして、神様とのご縁をつなげていけるといいでしょう」(岩下先生)

<参拝の作法>
・拝殿の前で軽く一礼する
・鈴を鳴らし、静かに賽銭を納める
・深く2回、頭を下げる
・両手を合わせ拍手を2回打つ
・両手を合わせて祈念する
・深く一礼し、後ずさりして拝殿から退く



参拝の際も真ん中に立つのは避けるようにしましょう。
また、神社によって作法が違う場合もあるので、その神社の作法に従ってください。
初詣だけでなく、厄除けのご祈祷や七五三参りの際にも参拝は欠かせません。
正しくお参りをして、神様にしっかり願いを届けましょう。


 岩下宣子先生

教えてくれたのは
岩下宣子先生
「現代礼法研究所」主宰。NPOマナー教育サポート協会理事・相談役。30歳からマナーの勉強を始め、全日本作法会の故・内田宗輝氏、小笠原流・故小笠原清信氏のもとでマナーや作法を学ぶ。現在はマナーデザイナーとして、企業、学校、公共団体などで指導や研修、講演会を行う。『日本人なら知っておきたいしきたり大全』(講談社)、『40歳までに知らないと恥をかく できる大人のマナー260』(中経の文庫)など著書多数。近著に『相手のことを思いやるちょっとした心くばり』(三笠書房)。

取材・文=田辺千菊(Choki!)

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