ペンギンは元々寒い所に生息していなかった⁉ 驚くべきその進化とは/人類なら知っておくべき地球の雑学(61)

1年より1日のほうが長い惑星があるってホント?キリンは超高血圧⁉ 天体や動植物、化学など、読めば思わず人に話したくなる様々なジャンルの理系ウンチクを『人類なら知っておきたい 地球の雑学』より、皆様に1日1本お届けします!
◇◇◇
ペンギンは元々寒い所に生息していなかった⁉ 驚くべきその進化とは
ペンギンの祖先は、ティラノサウルスなどが活躍していた白亜紀の後期に、今の南極大陸やニュージーランドあたりで生まれた。
当時の地球は暖かく、ペンギンも寒い地域に暮らす鳥ではなかったが、巨大な隕石の衝突により地球の寒冷化が発生。その結果、恐竜は絶滅してしまうが、ペンギンはエサを追って冷たい深海まで潜れるため、寒さにも耐える能力を持っていたことから、気候の大変動を生き延びられたと考えられている。
現在でもペンギンの9割以上は、栄養豊かで生物が多い、南極大陸やその周辺の寒い海に暮らしている。よりすみやすい環境を求めて、長い年月をかけて移動したものもいるが、分布の最北は、赤道直下にありながら周囲に寒流が流れているガラパゴス諸島だ。
ペンギンが赤道を越えて北極まで移動しなかったのは、赤道周辺に流れる暖流がいちばんの要因と推測される。暖流の流れる熱帯の海は栄養分が少ないことから、ペンギンのエサになる生物が少ない。加えて、サメのように手ごわい天敵も数多くいることから、今後も、その生息域を北極まで広げる可能性はほとんどないという。
ちなみに、最初に「ペンギン」と呼ばれていたのは、北極にいたオオウミガラスという鳥である。のちに南極へ行った人たちが、北極のオオウミガラスそっくりの鳥を見つけ、この鳥のこともペンギンと呼ぶようになった。
さらに、元祖ペンギンであるオオウミガラスは、今から150年ほど前に姿を消してしまったことから、現在では南半球だけにペンギンが暮らすようになったのである。
著=雑学総研/「人類なら知っておきたい 地球の雑学」(KADOKAWA)
この記事に共感したら
おすすめ読みもの(PR)
読みものランキング
-
1
「脳に腫瘍があります」手術で脳を切除した父は、人が変わったようだった/家族を忘れた父との23年間(1)
-
2
お尻から血が!? てっきり痔だと思いこんでいたら直腸がんだった/大腸がんステージ4ですが標準治療しながら漫画家デビューして経過観察になりました(1)
-
3
「うっすうっすー」誰にでも敬語を使うひろゆきが唯一タメ口で話す相手は!?/だんな様はひろゆき(4)
-
4
彼のために美味しい味噌汁を。バイトを3つ掛け持ちして貢ぐ彼女の悲しい笑顔/29時の朝ごはん〜味噌汁屋あさげ〜(19)
-
5
愛情たっぷりの「りんご味噌汁」。地下アイドルの娘を支える母親の思い/29時の朝ごはん〜味噌汁屋あさげ〜(20)