愛しているけど妻とはできない…夫婦が悩み抜いてたどりついた結論は妻に「夫公認の彼氏」をつくること

#くらし   
妻の彼氏になってください!

わかぴょんさんとみかさんはとても仲のいい夫婦。
けれど新婚当初からレスに悩んでいたと言います。本音で話し合い、試行錯誤した結果、二人がたどり着いた結論は「夫公認で彼氏を作ること」。

妻には「夫公認彼氏」がいる

ネットでのインタビューが大反響をよび、コミックエッセイにもなった、わかぴょんさんとみかさんの「新しい家族のカタチ」。お二人に夫公認彼氏を作るまでの経緯や夫婦の在り方についてお話を聞きました。


■「結婚願望のない人とはデートしません!」付き合って3ヶ月でプロポーズ

結婚相手に立候補から3ヶ月後にはプロポーズ

――夫婦でお互いが「婚外恋愛」を認め合い、妻のみかさんには「夫公認の彼氏」がいらっしゃるんですよね? YouTubeでも公表して配信されていますし、週刊誌のインタビューでも話題となりました。お二人は「仲良し夫婦」ということですが、なぜそのような道を選ぼうと思ったのか…。まずはお二人の出会いから聞かせてください。

みかさん:私たちは昔役者をやっていて、映画で共演したのが出会いのきっかけですね。
ロケから帰る車がたまたま一緒だったんですが、(この人おとなしそうなのになんかめっちゃボケてくるな!?)って思ったのが最初かな。

わかぴょんさん:僕の方は撮影現場に向かう時からみかのことが気になっていました。サービスエリアで休憩中に数人の出演者で談笑していて、みかだけ全然笑ってなかったんですよ。それでいて全体の空気を読みながらMCみたいに話を回していて。愛想笑いしない感じがかっこよくて印象に残っていたので、帰りの車で隣になった時に、「この人と話してみたい!」と思ったんですね。

みかさん:それから何度か顔を合わせる機会があった後、ご飯に誘われたんです。その時「私は今、結婚相手を探しているので、結婚願望のない人とはデートできません!」と宣言したら「じゃあ立候補させてください!」って言われて…。

わかぴょんさん:うん。それから3ヶ月後にはプロポーズしてました。

みかさん:結婚相手の条件としては特別に良いわけじゃなかったのに、なぜか夜寝る前に浮かんでくるのはわかぴょんの顔。それでこの人なんだなって決めました。

■結婚式には彼女の元カレも!別れた彼とは今も親友という妻


わかぴょんさん:好きな人と結婚できることになったのはよかったけど、みかが元彼たちと僕をやたら引き合わせたがることには困惑しましたね。「みんな今でも友達だから」って言うけど、当時の僕はそんなのあり得ないと思っていたから。「え⁉そんなことある⁉」ってかなり動揺したというか…もちろんすぐには受け入れられなくて。

みかさん:私、元彼とはほぼ全員いい関係を築いたまま別れてるんですよ。みんなすごくいい人なので、わかぴょんにも紹介したかったんです。私と一緒にいるということは、趣味が合うという事なんじゃないかと思うし、みんなで仲良くなれればより楽しいよねって。

わかぴょんさん:普通困惑しますよね。でもしぶしぶ会ってみたらみなさん本当にめっちゃいい人ですごく楽しくて…。結局、結婚式にはみかの元彼が5人くらい来たんですよ。彼女はそういう関係を築くことができる女性なんだなっていうのが、僕にとっては新鮮な価値観でした。

幼い頃から「変わっている」と言われ


――すんなり受け入れられるわかぴょんさんもすごいです。

わかぴょんさん:彼女の言うことだし、っていうのはありますね。僕に隠れて元彼と関係を続けているとは思えなかったし、自分の気持ちに嘘をついていないのは一緒にいるとわかりますから。

みかさん:私が堂々としてるからっていうのはあるかもしれないです。「今日新橋で高校の時に付き合ってた○○君と飲んでるから仕事終わりに合流してー!」みたいな感じで否応無しに呼んだりして(笑)。

わかぴょんさん:そうだね。変に意識して疑う方が逆に恥ずかしいみたいな。彼らとは本当に仲良くなって男だけで遊びに行ったりもしていて。みかぬきでね。

■妻とはしたくない夫、その事実を受け入れがたい妻。結婚一年で生まれた深い悩み

結婚前からのセックスレス

――わかぴょんさんが「彼女だから」と信頼して元カレとも仲良くなってしまうほど、お二人は一般的には「仲良し夫婦」なんですよね。レスについて悩み始めたのはいつ頃からなのでしょうか?

みかさん:もともと結婚前から回数的には少なくて、記念すべき入籍のタイミングでも初夜に初夜無しみたいな感じでした。その時は仕事が忙しくて疲れてると言われていたから一時的なものなのかなと思っていました。でも、結婚してもその間隔は開くばかりで、本格的に悩み出したのは1年くらい経った頃ですね。

わかぴょんさん:みかに反省会しようって言われて、2人で色々話をしたよね。

みかさん:当時の彼はあまりレスを問題視してなかったんですよ。これは話にならないなと思って、一度レスについて話し合うのをやめて、他のアプローチを試したりもしました。かわいいパジャマを着るとか、いつ誘われてもいいようにムダ毛の処理は抜かりなくしておくとか…。

わかぴょんさん:そういう彼女のアプローチにはなんとなく気づいていたけど、僕自身に彼女としたいという気持ちが全くなくなっていたので、見て見ぬふりをするしかなくて。仕事が落ち着いたらいつか向き合おうと思いつつ、時間だけが過ぎていきました。


■私は愛されていない?必要とされていない?大きなストレスに


みかさん:具体的な回数がどうこういうよりも、私は愛されてないんじゃないかとか、必要とされてないんじゃないかっていうストレスが大きかったんですよね。

わかぴょんさん:はじめは楽観視していたけど、彼女が悩んでることがわかるので、どんどんプレッシャーになっていきました。テレビを見ていてもレスにまつわる情報が流れてくるだけで胃が痛くなる。仕事中もこの先どうなるんだろうってふと考えては頭を抱えていました。
僕は家族になったみかのことを性的な対象として見ることができなくて、彼女のことが大事だからこそどうしようもなくなっていきました。毎日すごく悩んで…。

妻を愛しているけれど…


みかさん:わかぴょんは愛情表現の手段として、イコール行為とは結び付いてなくて。ちょっと悪いことをしている感覚があるような…。だから大事な人とはしたくないということがわかってきて…。

わかぴょんさん:そうなんですよ。あまり愛の行為という感覚じゃない。それが僕の見方なんです。やっぱりおかしいのかなと思ってカウンセリングに行ってみたこともあります。
転機になったのが、共通の友人に相談したときのこと。「あんたさ、みかちゃんと結婚したい人なんて他にいっぱいいるんだから、そのうちどっか行っちゃうかもよ」と言われてショックを受けて、より本腰を入れて夫婦の在り方について考えるようになったんです。

みかを失うと思ってた…


夫婦仲は良好でなんでも話し合える2人なのに、どうしてもレスを解消できない…。
したくない夫、それを受け入れられない妻。夫婦は悩み続け、そしてしっかりと向き合い話し合った末に「夫公認彼氏」をつくるという結論に至りました。

一見驚くような夫婦の形ですが、それにより夫はプレッシャーから解放され、妻は生活にメリハリが生まれ、現在は夫婦仲はさらに良好になっているそう。
難しい問題に夫婦で向き合い、世間一般の常識にとらわれずに解決方法を実践するというわかぴょんさん・みかさん夫婦。「こうあらねばならない」という思い込みからの先に道があるかもしれない、という可能性について考えさせられますね。

取材・文=宇都宮 薫

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