「べつに一番にならなくていい」と言う子どもに競争心・向上心を持たせる魔法の言葉/子育て言い換え事典(13)

#育児・子育て   
子どもが好きな分野の意欲を高めよう

『みんなの自己肯定感を高める 子育て言い換え事典』13話【全14話】


「ゲームや動画に夢中になってしまう」「口答えや言い訳ばかり言う」「宿題を解くのに時間がかかる」…子どもたちがこんな状況の時、どのような声かけをしていますか?
親の言葉が知らず知らずのうちに子どもの心を傷つけ、自己肯定感を下げてしまっていることがあります。ついつい言ってしまいがちが「ネガティブワード」を、どのような「ポジティブワード」に言い換えればいいのでしょうか。

これまで5万人以上の生徒を指導し、全国で保護者の相談に応えてきた教育専門家の石田勝紀氏が、実際に行ってきたアドバイスとその成果をもとに、子どもへの適切な声かけを「場面別」「性格別」にわかりやすくまとめました。
ご自身も育児に奮闘中の漫画家・カワグチマサミさんのイラストで、子どもの自己肯定感を高める言葉の選び方をご紹介します!

※本作品は石田 勝紀、カワグチ マサミ著の書籍『みんなの自己肯定感を高める 子育て言い換え事典』から一部抜粋・編集しました。

「べつに1番にならなくていい」競争心・向上心がない子へ

「頑張ればあなたはもっとできるのに」を声かけチェンジ!


「1番に興味ない」「100点とれなくていい」子どもに競争心や向上心を持たせるには?

「べつに1番にならなくていい」「100点をとれなくていい」と言う子どもの心理には大きく2つのパターンがあります。1つ目は、内心では「1番になりたい」「100点をとりたい」と思っているけれど踏みこめないケース。その原因は、勝っていく方法を知らないこと。このような場合は「1番になる」「100点をとる」ための道のりを示し、具体的なステップを一つずつ積み上げていくのが有効です。

2つ目は、そもそものモチベーションがないケース。この場合には、その子が好きなことや得意なことを認めて、褒め、思う存分にやれるように応援します。

たとえば勉強のテストは平均でも、絵を描くのが好きな子なら「わぁ、こんな絵が描けるの? すごい!」と褒め、その子の意欲がどんどん高まるように促していくのです。

上昇志向や意欲は転移します。自分が好きな分野でモチベーションがわけば、それは勉強やスポーツなど他のものにも、必ずあとから影響していくものなのです。信じて、得意なことをどんどんやらせ、伸ばしていきましょう。

決して意欲を持たせよう、上を目指させようとしてはいけません。認めて、褒めて、勝手に思いがわきあがっていくのを見守る。その姿勢が大切です。

育児への向き合い方

親が頑張ってほしい分野の意欲を高めようとする
のではなく、

子どもが好きな分野の意欲を高めよう
に思考チェンジ!

自己肯定感を高めるワンポイント

子育てについて考えるとき、「自分だったらどう思うか」という視点は大切です。たとえば「もう少し頑張れば、もっとおいしい料理をつくれるのに。本気だしてみたら?」と言われたらどうでしょう。カチンときませんか? 意欲が削がれますよね。一方で「こんな料理つくれるの?すごくおいしい!」と褒められたらどうでしょう。認められて、褒められることでモチベーションがわくと実感できるはずです。

ポイント

どんな声かけが有効か、「自分だったら?」と考えてみる

著=石田 勝紀、カワグチ マサミ/『みんなの自己肯定感を高める 子育て言い換え事典』(KADOKAWA)

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