コロナ禍により睡眠が乱れがちな今、求められるのは「睡眠スキル」?

#くらし 

みなさんはきちんと眠れていますか? コロナ禍によって在宅時間が増えるなか、生活リズムを乱して「睡眠障害」の問題を抱える人が増えているということをよく見聞きするようになりました。

睡眠障害を抱える人が増えている


実際、そのことを強く危惧しているのが、ぐっすり眠れるようになるための睡眠術を解説した書籍『朝型 夜型 中間型は遺伝で決まっている! クロノタイプ別 睡眠レッスン』の著者であり、産業医として活躍する精神科専門医・穂積桜さんです。

コロナ禍によってリモートワークが広まったことで、「ワーク・ライフ・バランス」が崩れ、仕事と生活の境界があいまいになる、いわば「ワーク・ライフ・ブレンド」という状況に陥る人が急増していると穂積さんは見ています。そして、穂積さん自身もまさにそのひとりだったのだそう。

コロナ渦により大きなストレスを抱えるように…


コロナ禍により、穂積さんは子育てをしながら在宅ワークをすることになりました。
保育所が休園になったときには、たとえばお子さんがオンライン会議に乱入してくるようなことがないように気を使うようなことも増え、「家事や育児をきちんとこなしながらも、仕事のクオリティーもきちんと担保したいし…」と大きなストレスを感じるようになったといいます。

もちろん、そういった生活は睡眠にも大きな影響を及ぼしました。仕事を中断してお子さんをお風呂に入れたり寝かしつけたりして、そのあと昼間にできなかった仕事を夜中までするようになると、頭が冴えて眠れない、いったん眠れても途中で何度も目が冷めてしまうことが頻繁に起きるようになったといいます。

太りやすくなり生理痛がひどくなる…。
睡眠不足が招く数多くの悪影響

睡眠とは、穂積さんいわく「脳と体のメンテナンス役」です。その睡眠が乱れてしまえば、当然ながら心身にさまざまな悪影響が表れます。たとえば、仕事などのパフォーマンスの低下、肩こりや腰痛、頭痛、落ち込み、アレルギーを招く、怒りっぽくなる、うつ病発症リスクの上昇など。

コロナ禍のいま怖い悪影響としては、免疫機能の低下ということもありますし、女性が気になるところでいえば、太りやすくなる、生理痛がひどくなってしまうということも…。

深い睡眠と鎮痛剤、鎮痛効果が高いのは?


でも、安心してください。これらは睡眠の乱れが招く悪影響ですから、しっかりと良質な睡眠をとることで事前に防ぐことができるものです。穂積さんは、睡眠とは「お金のかからない最強の予防医療」だと位置づけます。

お金のかからない最強の予防医療


そして、現代人が抱える睡眠の問題を解消するキーワードが、「クロノタイプ」というものなのだそう。クロノタイプとは、いわゆる「朝型」や「夜型」、あるいはその中間に位置する「中間型」など、人それぞれが持つ睡眠のタイプのことです。

クロノタイプ


コロナ禍によって睡眠が乱れがちないまは、見方を変えれば「チャンス」だとも穂積さんはいいます。リモートワークの他、フレックスタイム制やフリーランスなど働き方の自由度が高まり、自分のクロノタイプに合った働き方や生活を選択することでより健康かつ快適に過ごせる環境が広まりつつあるからです。

睡眠スキル


では、睡眠の質を上げる、いわば「睡眠スキル」を磨くためにはどうしたらよいのでしょうか? 穂積さんの著書では、そもそも良質な睡眠とはなにかということにはじまり、自分の睡眠やクロノタイプのチェック法、睡眠の質を大きく左右する「光」のコントロール、入浴のタイミングやその方法、眠れる体質になるための体づくり、睡眠薬やカフェインの扱いなど、数多くのメソッドが紹介されています。

睡眠の質を大きく左右する光のコントロール等


コロナ禍によって睡眠を乱し心身の不調を招くのか、コロナ禍を逆手にとって睡眠を整え快調な心身を手に入れるのか…。どちらを選ぶべきかはいうまでもありませんよね。

文=清家茂樹、イラスト=伊藤美樹

【著者プロフィール】
穂積桜(ほづみ・さくら)
産業医、精神科専門医、漢方専門医、臨床心理士。札幌医科大学医学部を卒業し、精神科医として研鑽を積む。また、国立病院機構東京医療センター等において、内科、東洋医学の知識を幅広く習得。2014年より、精神科・内科の臨床経験のみならず、人事労務・法律の知識を併せ持つ産業医として活躍。

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