雷をエネルギーに変えたら…落雷1回で一般家庭6ヶ月分の電気量になる!? /もっとすごすぎる天気の図鑑(3)

防災・減災のために、災害をもたらす雲のしくみの研究を続け、映画『天気の子』の気象監修をした雲研究者の荒木健太郎さん。そんな荒木さんが、面白くてためになる「天気にまつわる知識」を、図解やイラスト、写真をふんだんにつかって詳しく紹介してくれます。
雲・空・天気・気象についての様々なこと、知れば誰かに話したくなるトリビアが満載の記事をお届けします! 空を見上げるのが、もっと楽しくなるはずです。
※本記事は荒木健太郎著の書籍『もっとすごすぎる天気の図鑑 空のふしぎがすべてわかる!』から一部抜粋・編集しました。
落雷1回で一般家庭6か月分の電気量になる
落雷のエネルギーを電力に使えるとすごそうですよね。検証してみました。
過去の観測から、落雷1回のエネルギーは300~3000キロワット時(kWh:電気のエネルギーの単位)とされています。仮に1回の落雷をだいたい1800kWhとすると、国内の一般家庭1世帯あたりの1か月の電力消費量が300kWhくらいなので、落雷のエネルギーをすべて使えば一般家庭の6か月分の電気量をまかなえるのです。
ではどうやって雷を捕まえるのでしょうか。アメリカで、年1回程度落雷が起こるというデータを持つ60mのタワーがあります。このようなタワーに落雷の電力を安全にためられる雷発電装置を取りつけた施設をふたつつくれば、一般家庭の電気量をまかなえるのでは……? しかし残念ながら、タワー建設の費用だけで一般家庭の電気代100年分をゆうに超えてしまうので、ふつうに電力会社と契約して電気を使ったほうがはるかに安上がりです。夢のような話は、そう簡単にはいかないものですね。
「神鳴り」が語源の雷の様子。圧倒的なエネルギー……!

落雷の電気は使えるのか?

豆知識
落雷の電力を使うのは大変ですが、落雷のもとをたどると積乱雲、不安定な大気、そして太陽光へと行きつきます。太陽光発電による再生可能エネルギーはすでに実用化されており、地球温暖化対策にも有効といわれています。
著=荒木健太郎/『もっとすごすぎる天気の図鑑 空のふしぎがすべてわかる!』(KADOKAWA)
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