3人の息子が大学進学。それでも老後資金3000万円貯まった!【63歳専業主婦の貯めテク】
物価が上がり、貯蓄の余裕はないけれど「老後のお金」も心配…という人は多いはず。みんなはどうやって、いくらくらい貯めているの!? 今回は、アンケートの回答者の中から、「このままいけば順調に貯まりそう」「すでに貯まった」という人に、どんな方法で、どのように貯めたのかリアルなお話を聞いてみました。
アドバイスしてくれた人▷深田晶恵さん
ファイナンシャルプランナー、生活設計塾クルー取締役。個人の家計相談や新聞・雑誌への執筆、マネーセミナー講師などで活躍。著書に『知識ゼロの私でも! 日本一わかりやすいお金の教科書』(講談社)など。
【貯まった】3人分の大学までの教育費を払っても老後資金3000万円貯められた
道産子さん(63歳)
専業主婦/2 人家族(子ども29、32、34歳は独立)/北海道在住
・世帯年収(額面) 1000万円
・月収(額面) 65万円
・生活費口座に残った分を貯蓄(月額) 15万円以上
家計は1つの口座で管理。給料が入ったら生活費に使うが、むだなものをほとんど買わないので口座にお金が残っていく。赤字になったことは一度もない。
道産子さんの貯め年表
【結婚当初(28歳)】
世帯年収(額面) 1000万円
貯蓄総額 600万円
【出産・育児期(29~35歳)】
世帯年収(額面) 800万円
貯蓄総額 1300万円
【現在(63歳)】
世帯年収(額面) 1000万円
貯蓄総額 3000万円
服やコスメにコストをかけずお金がかからない趣味を持つ
もともとお金を使うほうではなく、むだづかいをせずに暮らしたら自然にお金が貯まった道産子さん。結婚するまでは看護師で、「家計が赤字になったら復帰しよう」と考えていましたが、一度も赤字になることはなく、専業主婦のまま。
趣味は読書。読む本は図書館で借ります。文章を書くのが好きでカルチャースクールにも通っていました。「書くことは、ペンとチラシの裏があればできる安上がりの趣味。新聞などに投稿してお小遣い稼ぎもできます。」夫は勤務医で仕事が趣味のような人。60歳以降も継続して働いていて、夫婦ともにあまりお金がかからない生活をしています。「教育費がある程度抑えられたことや、家族全員服やおしゃれにあまり興味がなかった(笑)のがよかったのかもしれません」
こんな生活で貯まった!
息子のお下がりを母が着る!?
看護師だった頃は、仕事のユニフォームがあるので、衣服にお金がかかりませんでしたが、3人の子どもの洋服も全部お下がりで、さらにそのお下がりを母が着るという徹底ぶり。「子どもたちの中学のジャージも、私が家で着ていました」。ブランド品やアクセサリーにも関心低め。
子どもは国立大学に進学し教育費を抑えられた
「上の2人は、公立高校から自転車で通える地元の国立大学に、末っ子は、私立高校から他県の国立大学に進学。あと教育費は、浪人中の予備校代がかかったくらい。その後は3人とも就職して独立し、子どもへの援助等で老後資金が足りなくなる心配はありません」
深田さんも推す!マネすべき貯めテク
年間70万円の貯蓄は、節約だけでなく稼いで貯めることも
道産子さんは、結婚後の35年間に2400万円貯めた計算になります。年間にすると約70万円。道産子さんほどむだづかいを抑えたり、きちんと家計管理をすることができなくても、例えばパートなどで年収100万円を得て、そのうち70万円を貯めることができれば、同じように35年で2400万円貯めることができますよ。
* * *
老後まであと何年で、どれくらい貯めたいか、そのためには1年間にどれだけ必要かと考えると現実的な数値が見えてきますね。
イラスト/CHIHARU NIKAIDO 取材・文/生島典子
Information
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