「どんぐり」という木は存在しない!?実がなるあの木の名前は?/人類なら知っておきたい 地球の雑学(121)

「どんぐり」という木は存在しない

知ってる?地球と太陽の誕生のひみつ。そもそも宇宙のチリだった⁉
『人類なら知っておきたい 地球の雑学』121話【全152話】


あらためて考えると、この地球(ほし)にまつわるさまざまなことは「知っているようで知らない」ことが多いのではないでしょうか…。
太陽系を含む地球の歴史をはじめ、地球上で成立した大自然や気候、動植物、資源など、地球に生きる私たちが知っておくべき「理系雑学」をお届けします。
思わず誰かに話したくなる理系ウンチクは、職場や家庭での日々の雑談に役立つかもしれません!

※本記事は雑学総研著の書籍『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から一部抜粋・編集しました。


「どんぐり」という木は存在しないってホント!?


「どんぐりの木は存在しない」と言うと、「そんなバカな、子どもの頃に公園でどんぐりの実を拾って遊んだぞ」「童謡にもどんぐりが出てくるじゃないか」という声が上がりそうだ。だが植物学上は、「どんぐり」という木はないのである。

長くて丸い実が帽子をかぶったような姿のどんぐりは、ブナ科植物の実の総称である。ブナ科の木は、コナラ類、シイ類、マテバシイ類、ブナ類とたくさんあって、国内でも20種ほど見られる。その実をひっくるめて「どんぐり」と呼んでいるのだ。しかし、自分が拾った実が、何の木のどんぐりだったか、わかる人はあまりいないだろう。クリもブナ科なのだが、針(いが)にくるまれた実の形が独特なためか、食用として別格なためか、その実はどんぐりとは呼ばれていない。

どんぐりのなる木は、昔から炭や薪になったり、道具類に加工されたり、屋敷林に植えられたりと、常に人々の暮らしとともにある存在だった。実の特徴である帽子のような部分は、花の萼が変化したもので、はかま、または殻斗と呼ばれ、乾くと外れてしまう。

これほど親しまれているどんぐりだが、そのほとんどはタンニンを多く含んでいるため、えぐみがあっておいしくない。しかし、水にさらしたり加熱したりしてアク抜きをすれば食べられる。縄文・弥生時代の遺跡からは大量のどんぐりが発見されているし、近年でも飢饉に備えて貯蔵されていた。

森に生息する虫や多くの動物も、どんぐりを食べている。特にリスやクマは、えぐみの少ない種類を選んで食べるという、なかなかのグルメである。

著=雑学総研/『人類なら知っておきたい 地球の雑学』

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