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かけがえのない存在だった弟さんをある日突然亡くしたきむらさん。
当時の心境や今改めて思うことをうかがいました。
――当時、高校生だったきむらさん。当時、そのような状況に巻き込まれた時の心境、そして受け止めるまでの思いを教えてください。
きむらかずよさん「最初警察から連絡があった時は、弟はいろんな機器に繋がれて、生きてると思っていました。全く疑わず生きてると思っていました。病院に向かっている時、父とは、一言も会話をしませんでしたね…。
死がわかったとき、ただ周りの大人たちの動きを見ていました。
その時の様子はとても鮮明に覚えています。
弟が本当に『死んだんだ…』と感じたのは、納棺の時です。
家でまだ寝ている状態の時って本当に寝ているみたいだったんです。
でも、納棺師の方達が弟の体を持ち上げた時、それはもう『ご遺体』だったんですね。
生きてる人間はあんな真っ直ぐに持ち上がらないですから。
それで、ああ、もうここに命はないんだ、と実感しました」
――交通事故の報道は日々あります。そういったニュースを目にして思うことなどありましたら教えてください。
「新聞の片隅に乗用車とバイクの事故の記事を見つけると、胸がギュッとなります。
バイクを運転されていた方が10代だったりすると、その家族を思います…。
書籍を出版していただいてからは、事故で亡くなった方だけでなく、命をとりとめても障害が残り、事故の後遺症で苦しんでいる方からのお話を聞かせていただくこともあります。
そしてその事故によって苦しむ家族も…。
事故は当事者だけでなく、まわりも本当に辛いんだということを実感します」
私たちが毎日当たり前と感じていることは、実は当たり前じゃないのかもしれません。
家族との毎日は、ある日突然なくなることもあるかもしれない…という可能性について考えさせられます。
著=きむらかずよ/『16歳で帰らなくなった弟 外伝』
【著者プロフィール】
きむらかずよ
イラストレーター。小学1年生の時にプレゼントされた漫画『うわさの姫子』に衝撃を受け、漫画やイラストを描くように。現在は3人の子育てをしながら、新米保育士としても奮闘中。交通事故で亡くなった弟のことを綴った「16歳で帰らなくなった弟」にてデビュー。
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