子育てと仕事の両立どうやっている? 在宅ライターのリアルな生活
子育てをしながら仕事をもつのは大変なこと。仕事は続けていきたいけど、もう少し子どもとの時間を大切にできるような働き方ってないかな…。出産をきっかけにいったん仕事を離れたものの、子育てが落ち着いてきたからもう一回働いてみようかな。そんなふうに考えている人も多いのではないでしょうか。
そんな人におすすめしたいのが、Webサイトに掲載する記事や説明文、Web広告などの文章を書く「Webライター」という仕事。
今回ご紹介するライターさんはライター歴12年の齋藤久美子さん。出産を機に在宅でライターを始め、現在小学生のお子さんを育てながらフリーランスで仕事をしています。齋藤さんに、仕事のやりがいや子育て、自分のライフスタイルについて綴ってもらいました。
在宅ワークなら、仕事と子育てのバランスをとりやすい!
私がフリーライターになったのは、30歳の頃。大学を卒業してからずっと雑誌・書籍の制作会社で働いており、そろそろ独り立ちしようかなという時期でした。
フリーになってからは、都内を中心に全国各地に取材に出かけ、ひたすら記事を書くという日々。朝から晩まで働き、休日などほとんどありませんでしたが、振り返ってみると毎日が充実していたように思います。
そんな生活に転機が訪れたのが35歳。妊娠・出産という人生の大イベントを経て、私の生活スタイルはガラッと変わりました。
それでも最初は「子どもを保育園に預ければ今まで通り働けるでしょ~♪」なんて気楽に考えていたのですが、フタを開けてまぁビックリ…! 小さな子どもはちょくちょく病気になるし、ケガもするし、なにかあればすぐに保育園から呼び出されるし、1日が予定通りにいくことのほうが少ないくらいで、とても仕事どころではなかったですね。
子どもが夜中に突然熱を出して、取材当日の朝に「すみません、今日行けなくなってしまいました…」と平謝りしたこともありました。
それでもライターの仕事を続けようと思った理由は、「在宅ワーク」ができることが非常に大きかったです。
家でできる仕事なら当日急に行けなくなって迷惑をかけるようなことはないし、仕事の量も生活に合わせて増やしたり減らしたりできます。
また、自分の時間をある程度自由にスケジューリングできるので、仕事・家事・子育てのバランスがとりやすいんですよね。例えば「今日は午前中たまった家事をして、午後はがっつり仕事をしよう」とか、子どもが病気になったら「まずは小児科に連れて行って、お昼寝している間に仕事を片づけよう」という感じで。
通勤時間がないからその分を子どもと過ごす時間に当てられるのも嬉しいところです。
1日のスケジュールはこんな感じ!
今は子どもが小学生になり、そこまで手がかからなくなってきました。
朝は朝ごはんを用意して子どもを学校に送り出し、洗濯・掃除・朝ヨガを済ませてだいたい9時にパソコンに向かいます。(在宅ワークは運動不足によって体が凝り固まるので、朝ヨガ習慣は必須!)
そこから12時ごろまで仕事をし、昼休憩をはさみます。お昼は簡単なものを作ったり、夕飯の残りものにご飯とみそ汁を添えて定食仕立てにしたり、たまには外に食べに行ったり、といろいろです。
午後の仕事は、途中で眠くなってしまうこともしばしば。集中力が続かない時は、洗濯物をたたんだり、夕飯の下準備をしたり、息抜きに家事をすることもあります。体を動かすと頭も働きだすので、家事は本当にいい気分転換になりますよ。
仕事を終えるのはだいたい17~18時頃です。
仕事時間をキッカリ決めて、子供と過ごす時間を作る
「在宅ワーク」をやり始めた当初は、18時を過ぎても「キリが悪いからもう少し…」と仕事を続けてしまうことがありました。でもそうすると、うしろに控えている夕飯作り・お風呂・寝かしつけという毎日のルーティンにしわ寄せがいってしまい、時間に追われて親子でアワアワするという結果に…。
時間に追われると、子どもの話もろくに聞かずに「早く!」「今忙しいからちょっと待って」という言葉が増えてしまい、子どもはぐずるし私もイライラしっぱなし。「これはいかん」と気づいてからは、どんなにキリが悪かろうと18時には仕事を終えて、頭の中を「仕事モード」から「ママモード」に切り替えるようにしています。
今、1番大切にしているのは子どもと過ごす時間です。毎日仕事に家事に育児に追われてへとへとなのは子どもが生まれてからずっと変わっていませんが、仕事の時間をきっちり区切って子どもとのコミュニケーションの時間を意識的に確保するようになってからは、前よりも子どもと向き合えているような気がしています。
仕事のことをいったん忘れて、夕飯を作りながら、ご飯を食べながら、お風呂に入りながら、寝かしつけながら、子どもといろんな話をするのが今本当に楽しい時間。もっと一緒に過ごしたいと思うこともありますが、限られた時間だからこそ大切にしようと思えるのかもしれません。
朝のルーティンで「仕事スイッチ」を入れる!
よく「家で仕事していると、ダラダラしちゃわない?」と聞かれますが、やっぱり在宅ワークをやり始めた頃は、誘惑に負けて漫画を読んでしまったり、汚れが気になって掃除を始めたりな
んてこともありました。でもそれも慣れてくるとだんだんなくなっていきました。やることが満載の日はそれどころじゃないし、仕事のしめ切りが迫っていればやらざるを得ないですしね。
でも1つ、毎朝「仕事スイッチ」を入れることは欠かしていません。仕事スイッチといってもたいしたことじゃなくて、1日家で仕事をする日でも外に出かける時と同じようにちゃんと着替えて軽くメイクをする。それだけです。出勤ってけっこう大事で、家にいると仕事とプライベートの切り替えが難しいんですよね。簡単なことですが、私の場合は毎朝このルーティンで「よし、やるぞ!」と気持ちを切り替えています。
在宅ワークがラクかといえば決してそんなことはなく、仕事と子育てを両立させるのはやっぱり大変だなと日々痛感しています。毎日がてんてこまいで「仕事がなければもっと穏やかに過ごせるのでは…」と思ったりもしますが、多分仕事をやめたら「やっぱり働きたい」といいだしそうな自分がいます。
ライターの仕事は自分の言葉で表現したものを多くの人に読んでもらえるのはもちろん、今の時代はその記事に対する読者の興味やコメントがダイレクトにこちらに伝わってくるので、とてもやりがいがあります。生活に合わせて、自分のペースで仕事ができるのも子育て中の身には本当にありがたいところ。どう頑張ったって1日は24時間しかないんだし、仕事も家事も子育ても無理なく続けられるのが一番ですよね。
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齋藤久美子さんからのメッセージ、いかがでしたでしょうか?
在宅で、自分のライフスタイルを変えることなく収入を得ることができる「Webライター」という仕事。子育てや家事と仕事を無理なく続けられる、今の時代にあった働き方ですね。