コミュニケーションを取れるようになるのは3歳から? 幼児が協調性を学ぶ集団生活/幼児の子育てはじめてBOOK(3)

渡辺先生の解説をチェック!

集団生活では、コミュニケーション能力や協調性が身につき、他人への思いやりなども学ぶことができます。

集団生活や人と関わるために必要な基本的な言葉やタイミングは、まずは大人が教えていきましょう。(渡辺先生)

コミュニケーションが取れるようになるのは3歳から

園などの集団生活では、0歳児から6歳児までの子が大勢いて、それぞれ家庭環境や性格などが違います。当然、2歳前後と5〜6歳では、体の発達も心の発育も大きく異なります。

2〜3歳頃までは、一人遊びをしたり、友達の遊びを観察したりするような行動を取る子が多いです。3歳以上になると、他の子とコミュニケーションが取れるようになり、ルールや目的を決めて遊ぶようになります。集団生活を通して社会性を学ぶことができ、成長していくのです。しかし、まだ自分の思いを相手にわかるように伝えていくことは難しいでしょう。

ここがPOINT! 見送る

ごっこ遊びを始めたら友達の輪に送り出す
幼児期の子どもは、自分の想像の世界を作り出すごっこ遊びが大好きです。そこは、現実ではない、もう一つの世界を作り上げているということであり、心の発達が見られます。園に入る前、ごっこ遊びをするよう公園などに連れて行き、友達の輪に入れるようにサポートしましょう。友達とイメージを共有することにより、他人の気持ちを理解するようになります。

ごっこ遊びを始めたら友達の輪に送り出す


大人が手本を見せてソーシャルスキルを教える

子どもが友達と遊びたいのに、その切り出し方がわからずモジモジしている時、「お友達のところで一緒に遊んだら?」と声だけかけても、子どもはどうしたらよいか、ますますわからなくなってしまいます。

もし、友達の輪に入りたいのに入れないなら、大人が公園などに連れて行き、友達に「入れて」「これ貸して」「ありがとう」などの具体的な言葉をかけます。そのうち、どうしたら友達と楽しく遊ぶことができるかを理解するようになります。

友達への声のかけ方や、どんな言葉をかけるかなど、大人がお手本を何回も見せるうちに、徐々にソーシャルスキルが身についていきます。

ここがPOINT! 声かけ

気持ちを声に出すことで感情を理解する
楽しそうにしていたら「楽しかったね」、うれしいことがあったら「うれしいね」、悲しい時は「悲しかったね」と声をかけて。そうすることで、子どもは、感情と言葉がリンクしていきます。

気持ちを声に出すことで感情を理解する


もっと知りたい!

一人遊びが多くても心配しなくてOK
大人が促した時は友達と遊ぶのに、自分から行くことがなく、「一人遊び」を楽しむ子どももいます。その場合、「この子には社会性がないの?」と、心配する必要はありません。何歳であっても、一人遊びをすること自体、大きな問題ではないと言われています。

ママたちの体験談

集団生活は親子とも肩の力が抜けるとスムーズ
子どもが三人います。第一子の時は、子どもも私も初めてのことばかりで、なかなか園になじめず、友達ができるのも遅かったように思います。でも、第二子や第三子は、お兄ちゃんがいたこともあり、あまり緊張せず、園になじめました。親の肩の力がほどよく抜けたのもよかったのかもしれません。( 3歳、6歳、9歳・男の子のママ)

【監修者プロフィール】
渡辺弥生先生
大阪生まれ。筑波大学卒業後、同大学大学院博士課程心理学研究科で学ぶ。
筑波大学、静岡大学、ハーバード大学客員研究員、カリフォルニア大学サンタバーバラ校客員研究員を経て、現在、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長。教育学博士。専門は発達心理学、発達臨床心理学。
子どもの社会性や感情力の発達を明らかにするとともに、子どもたちや先生、親の悩みを解決する支援のあり方を開発している。

著=アベナオミ、監修=渡辺弥生・八木陽子・やまがたてるえ・なーちゃん/『マンガでわかる! 幼児の子育てはじめてBOOK』

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