会話ゲームで子どもの語彙力UP! スキマ時間のコミュニケーションが「自己肯定感」を育む
大人も子どもも語彙力ブームの昨今。語彙力は、ないよりあった方が(ゼッタイ!)いいし、特に子どもには今のうちから身につけておいてもらいたいものです。親としては語彙力の本を買ってあげればいいのか、ドリルをわたせばいいのか……。
でも、「語彙力の勉強をしなさい」という雰囲気では、子どもはノッてきません。かといって、子どもに手取り足取り教えてあげられるほど語彙力に自信はないし、時間もない――。
これらの悩みを解消してくれるのが、語彙力を育む親子の会話ゲーム。一見、ただの言葉遊びのようですが、語彙力を育む要素が散りばめられていて、やればやるほど言葉の力がつくんだそう。
※本記事は齋藤孝著の書籍『親子で楽しく考える力が身につく! 子どもの語彙力の育て方』から一部抜粋・編集しました。
たとえば「熟語しりとり」。ふつうの「しりとり」は「りんご→ごま→マスク→空港」と一文字ずつつなげていきますが、熟語しりとりは「分解→解答→答案→案内」と熟語の漢字一字をつなげていくもの。「ぶんかい」と聞いて、1. 頭の中で漢字に変換する、2. 末尾の漢字が頭につく熟語を考える、といった段階が必要なため、一文字しりとりよりも難易度が高く、熟語のストックも自然と増えます。
親子で順番に熟語を言い合うのですが、「詰まった方が負け」ではありません。協力して長く続けていくことが目的なので、子どもが熟語を思いつかなかったら親がヒントを出してもいいですし、二人ともわからなかったらスマホで検索してもいい。昨日よりも今日、今日よりも明日、と記録を伸ばしていく楽しみもあります。
熟語しりとりが難しい場合は、「韻踏みワード対決」がおすすめ。末尾が同じ言葉を次々に言っていくゲームで、末尾が「あん」なら、「つぶあん」「こしあん」「エイリアン」「提案」「ベジタリアン」など、ラップのように楽しみながら、いつの間にか語彙が増えていきます。
改まって「会話ゲームしようよ」と言わなくても、一緒に買い物に行く時や寝る前の時間など、どれもちょっとしたスキマ時間を利用してできるのがメリット。ノートもえんぴつも参考書もいらず、必要なのは会話だけ。親子のコミュニケーションが増え、協力しあうことで親子の絆も深まることでしょう。
『親子で楽しく考える力が身につく! 子どもの語彙力の育て方』の著者で、教員を目指す大学生や小学生たちと実際にやってみて盛り上がったこのゲームを開発した明治大学教授の齋藤孝氏は、日本語研究の第一人者であり、「語彙力ブーム」の火付け役。子どもが語彙力を身につけることの重要性について、齋藤氏はこう述べています。
「自分の複雑な感情を言葉にできないと、人に気持ちを理解してもらうことはできません。思考や感情と言葉にズレがないと、心も安定して自信が持て、自己肯定感が上がります」
言葉はコミュニケーションに欠かせないだけでなく、生きる力でもあります。親子でムリなく楽しく語彙力を身につけていきましょう。
文=佐藤恵
【著者プロフィール】
齋藤 孝
1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大大学院教育学研究科博士課程等を経て、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。
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