「正確な地図」は、一体どうやってつくられる?/すごすぎる地理の図鑑(1)

#くらし   
コンピュータを使った図化機

『地理がわかれば世界がわかる! すごすぎる地理の図鑑』1話【全10話】


普段ニュースで見聞きする政治や経済、観光地にグルメ。実はこうした様々な情報がすべて「地理」につながっているって、知っていましたか? 地理の勉強は、地名を暗記したり地図を眺めるだけじゃないんです!

地図からわかる地域の自然環境や歴史、暮らしぶりなどは、地理を学ぶとその背景や理由、意外な事実が見えてきて、ぐっと理解が深まります。地理は「地域の謎を解くカギ」と言える、とても身近で面白い学問なのです。

世界のことが今よりもっとわかるようになる、地理のネタあれこれをお届けします。

※記事の情報は2023年3月現在のものです。

※本記事は日本地理学会著の書籍『地理がわかれば世界がわかる! すごすぎる地理の図鑑』から一部抜粋・編集しました。


地図のつくり方かたをのぞいてみよう

地図どうやってつくられるのでしょうか。たいていの地図は、もとになる(基本となる)地図に情報を加えたり強調したりして、伝えたい情報をわかりやすくしてつくられます。日本では、そのもとになる正確な地図を国土地理院がつくっています。

正確な地図をつくるためには、その場所の地球上の正確な位置(緯度・経度)を計測する必要があります。あらかじめ位置を計測しておいた地点(基準とする場所)の周りに目印をつけて、飛行機から地上の写真(航空写真)を撮影します。

その写真を図化機という機械にかけて、写真を立体的に観察しながら、高さが同じ場所をなぞっていくのです。これを、私たちの目に見える形にしたものが、もとになる地図です。

日本の国土すべての地域を縮小して描いた2万5千分の1地形図は、あらゆる地図の基本となる一般図で、主な道路や鉄道は常に最新の状態に更新されています。

地図ができるまで

実際に国土地理院で地図をつくる様子を見てみましょう!

航空写真を撮る

(1)航空写真を撮る
地図をつくるための航空写真の撮影の様子。床に穴が開いた専用の測量用飛行機に、カメラのレンズを地上に向けて設置。立体的に観察するために撮影範囲を60%ずつ重ねて撮影していく。

双眼鏡のようなところから写真を立体的に観察

(2)写真に写っているものを図に描く
隣り合う2枚の航空写真をセットして、作業者は双眼鏡のようなところから写真を立体的に観察。ハンドルを操作して航空写真に写っている建物や道路などをなぞって地図を作成していく。

コンピュータを使った図化機

(3)デジタル地図のデータをつくる
現在では(2)の代わりにコンピュータを使った図化機でデジタルの地図がつくられているが、作業者が航空写真を立体的に観測し、ハンドルを操作して写真をなぞっていくことは変わっていない。

国土地理院の2万5千分の1地形図

(4)完成!
国土地理院の2万5千分の1地形図。国がつくる最も基本の地図で、いろいろな地図のもととなるほか、街づくり、防災、登山など、さまざまな目的で活躍する万能選手。

目的別に縮尺を変える

目的別に縮尺を変える
20万分の1地勢図などは、2万5千分の1地形図のデータを縮小し、編集してつくられている。地域全体を見渡すのに適した地図で、道路地図などに使われている。

豆知識

国土地理院は国土交通省に属する国の機関。日本の正確な位置を計測するほか、国土の範囲を示したり、国土の様子を写真や地図で表したり、災害に備える情報を提供するなどの役割があり、約700人の職員がいます。

著=日本地理学会/『地理がわかれば世界がわかる! すごすぎる地理の図鑑』

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