【16歳で帰らなくなった弟】衣服も身につけず身元不明のまま亡くなった弟に何が?苦しみと絶望の中で家族が見たもの【全真相(ネタバレ注意)】

のんちゃんは、母親を失うという辛い経験から学んだことをきむらさんに教えてくれたのでした。
その後始まったお通夜には、500人を超える人が参列してくれました。弟・孝の元彼女も、その一人で…。


息が止まるような出来事でした。
参列者のなかには、きむらさんが知っている顔が数多くありました。きむらさんの高校の先生や小・中学校からの友達が、わたしを元気づけようとやって来てくれたのです。
通夜の後で親戚たちはお酒をくみかわし、気の置けないいとこ同士で話をすることで、きむらさんの気も少しだけ、まぎれました。
その晩は、線香の火を絶やさないように夜通し誰かが交代で見守っていました。そこできむらさんが見たのは、まともに寝ていなかった父が寝ている姿でした。



幼いころから、見えない絆でつながっているような関係だった父と弟。その弟を亡くした父の悲しみは計り知れません。
「事故で死んでいたのがわたしだったら、父も、通夜に来てくれたたくさんの弔問客も、こんなに悲しむことはなかったんじゃないか」そんなことを考えながら、その日は眠りにつきました。
お葬式では、出会いもありました。それは「大将くん」。孝がそうあだ名で呼んでいた青年です。彼こそ、孝を変えてくれた人だったのです。

高校入学当初、孝は傍若無人なふるまいを続けていました。しかし同じクラスの19歳の同級生「大将くん」の存在が彼をいい方向に導いてくれました。
彼は、休みがちだった孝が学校にもきちんと通い、朝早くから仕事にも休まず行くきっかけになったくれました。そんな恩人である大将くんにお礼を言う母。

葬儀には、孝の職場の上司も参列してくれ、働いていた当時の孝にねぎらいの言葉をくれました。
どちらも、孝はたくさんの人の優しさに恵まれていたんだなと実感する出会いでした。
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