あなたはどのタイプ?「もやもや不調」改善の第一歩は自分の体質を知ることから

PR
「もやもや不調」改善の第一歩は自分の体質を知ることから

なんとなく体がだるい、食欲がない、気分が優れない・・。病院に行くほどでもないけど、どこか調子があがらない「もやもや不調」。疲れのせいにして放っていませんか。症状や体質によって対処法はさまざま。まずは自分の「体質タイプ」を知って、自分にあった対処法を見つけよう!

▷お話をうかがったのは…
中医学講師で薬学博士の陳志清(ちん・しせい)先生
イスクラ産業代表取締役社長。南京中医薬大学卒業。陜西中医薬大学大学院修了。1993年に来日、2002年広島大学大学院で薬学博士学位を取得。日本中医薬研究会専任講師、日本不妊カウンセリング学会理事など。

「気・血・水(津液)」の乱れが不調を招く!

気・血・水(津液)のめぐり

「中医学では、体の不調は体の中のバランスが崩れやすくなっている状態と捉えられています。このバランスというのは、具体的には、体を構成する3つの要素である「気・血・水(※)」のバランスのこと。「気」はエネルギー、「血」は血液、「水」は体の中を流れる血液以外の水分のことで、これらが協力しながらバランスよく全身を巡ることで健康が保たれています。そのため「気・血・水」のどれかひとつでも不足したり滞ったりすると、バランスが崩れて、不調を招いてしまうのです」(陳先生)
※水は津液(しんえき)ともいいます

つまり、不調を改善するには、根本原因である「気・血・水(津液)」のどこに問題があるのかを知ることが肝心というわけ。以下に代表的な6つの体質を紹介するので、自分がどのタイプに当てはまるのか、気になる症状をチェックしてみましょう。

【あなたはどのタイプ?】「気・血・水」のバランスからわかる6つの体質

「気・血・水(津液)」のいずれかが不足している、もしくは滞っているのかによって、6つの体質に分けられます。当てはまる症状がもっとも多かったものがあなたの現在の体質タイプ。ただし、複数の体質を併せ持つこともあるため、気になる症状があれば、該当するタイプの体質も合せてチェックしてみましょう。体質改善に役立つアドバイスも明記したので、ぜひ参考にしてみてください。

「気」のトラブル

「気」とは、体を動かすエネルギーのことで、生命力の源のようなもの。体の成長促進、体温の維持、免疫機能や各臓腑間の連絡を円滑にするのも「気」の働きです。また、「元気」、「やる気」などの言葉もあるように、精神的な部分も司っているため、「気」が弱まれば、精神活動も弱まることに。

元気不足タイプ(気虚)

【元気不足タイプ(気虚・ききょ)】
体を動かすエネルギーとなる「気」が不足しているタイプ。先天的な虚弱体質や、後天的な病気(特に胃腸や呼吸器系)により気が弱くなるほか、ハードワークや不養生などで気を消耗するケースも。
<主な症状>
・疲れやすい、体がだるい
・かぜをひきやすい
・食が細く、胃もたれしやすい
・冷え性
<生活習慣>
気は休息によって養われるため、十分な睡眠をとりましょう。気を消耗するようなハードワークはNG。運動も汗をたくさんかくような激しい運動ではなく、ウォーキングなどの軽い運動がおすすめです。
<食事>
このタイプはもともと胃腸が弱い傾向にあるため、生もの、冷たいもの、脂っぽいもの、コーヒーやお酒などの刺激物などは控えめに。いも類、豆類、きのこ類など、胃腸に優しく、消化機能を助けてくれるものがおすすめです。

イライラタイプ(気滞

【イライラタイプ(気滞・きたい)】
体内に気が滞っているタイプ。精神的、肉体的ストレスをうまく発散できない状態が続くことで、体の中にいろいろなものがたまりやすい状態に。体の不調だけでなく精神面への影響が強いのも特徴です。
<主な症状>
・イライラして怒りっぽい
・落ち込みやすい
・ガスが溜まりやすい、生理前にお腹や胸が張る
・寝つきが悪い、眠りが浅い
<生活習慣>
精神的な緊張は気の巡りを悪化させるため、リラックスして過ごす時間を持ちましょう。趣味に没頭したり、アロマなど好みの香りを楽しんだり、ヨガやストレッチなど、自分なりのストレス発散法を実践して。
<食事>
香りの良い食材は、気の巡りを促して、緊張をほぐしてくれるので、セロリ、春菊、ネギ、生姜、柑橘系の果物やハーブティなどを積極的に取り入れて。お酒も少量なら気の巡りを良くしてくれるのでおすすめ。

「血」のトラブル

「血」とは血液のことで、体の隅々にまで酸素や栄養を届け、代謝産物を体外へ排出する役割を果たしています。「血」が十分に体中に巡っていれば、顔色も明るく、皮膚や髪の毛も潤い、温水暖房のように体全体を温めてくれます。

栄養不足タイプ(血虚

【栄養不足タイプ(血虚・けっきょ)】
心と体に栄養を与える血液が不足しているタイプ。女性は、月経や出産などで血液を消耗するため、血液不足に陥りやすいといえます。また、無理なダイエットや偏食、睡眠不足なども血液不足を招く要因に。
<主な症状>
・抜け毛、薄毛、白髪が多い
・目が疲れやすい
・皮膚が乾燥してツヤがない
・めまい、立ちくらみがする
<生活習慣>
血は夜眠っている間に養われるので、しっかり睡眠をとることが第一。また、目や頭を使う作業は血を消耗するため、長時間のテレビやスマホによる目の酷使は避け、適度に休憩をとるよう心がけましょう。
<食事>
レバー、ほうれん草、小松菜、羊肉など、血液の材料となる鉄分豊富な食材を積極的に取り入れて。プルーン、黒豆、ブルーベリーなどの黒の食材や、トマト、なつめ、クコの実などの赤の食材も補血作用があります。

血液ドロドロタイプ(瘀血)

【血液ドロドロタイプ(瘀血・おけつ)】
血液の循環が滞っているタイプ。主な原因としては、運動不足や冷え、ストレスのほか、女性の場合、生理前などに強い症状が出ることも。体内に老廃物がたまりやすいため、様々な生活習慣病の引き金になることも。
<主な症状>
・シミが多い
・頭痛・肩こりがある
・生理痛が重い、生理不順だ
・目の下にクマがある
<生活習慣>
日頃から適度な運動を心がけ、デスクワークで同じ姿勢が続く時はこまめに体を動かすなど、滞りがちな血行を促す工夫を。シャワーではなく、湯船にゆっくりつかるなど、体を冷やし過ぎないことも大切です。
<食事>
血の巡りを促すネギ、ニラ、玉ねぎ、にんにくなどの香味野菜や、いわし、さんま、さば、あじなどの青魚がおすすめ。青魚がもつ脂にはDHAやEPAなど血液をサラサラに促す作用があります。

「水(津液)」のトラブル

「水(津液)」とは、血液以外の体液やリンパ液、唾液、汗、涙、尿など、生命活動に必要なすべての水分のこと。皮膚や髪など全身に潤いを与えながら、体がオーバーヒートしないように冷却する役割を担っています。

潤い不足タイプ(陰虚)

【潤い不足タイプ(陰虚・いんきょ)】
体に必要な潤いが不足しているタイプ。体内の熱を冷ますことができなくなり、のぼせやほてり、乾燥といった症状が出やすくなります。潤いは加齢とともに不足しますが、過労や睡眠不足などが原因になることも。
<主な症状>
・肌がカサカサする
・便が硬くてコロコロしている
・のぼせ、ほてりがある
・目が乾きやすい
<生活習慣>
過労や夜型の生活は、潤い不足を加速させてしまうため、遅くても12時前には就寝するようしましょう。また、汗のかき過ぎにも注意が必要。サウナや長湯、激しい運動は控えて、ストレッチなどの軽い運動に。
<食事>
体に潤いを与えるみずみずしいもの、粘り気のあるものがおすすめ。具体的にはすいか、梨などの果物類や、豆乳、豆腐、れんこん、百合根など。水分を保つには、補気作用のあるきのこ類、いも類なども一緒に摂るのが効果的。

溜め込みタイプ(痰湿)

【溜め込みタイプ(痰湿・たんしつ)】
水分代謝がうまくいかず、余分な水分や脂肪が溜まっているタイプ。運動不足によって汗をかかなかったり、水分、甘いもの、脂っこいものなどの摂り過ぎで胃腸機能が衰えると、余分な水分が溜まりやすくなります。
<主な症状>
・むくみやすい
・体が重だるい
・睡眠の質が悪い(いつも眠い、よく夢を見る)
・無月経、生理不順
<生活習慣>
シャワーで済ませずに湯船にしっかりつかったり、運動やサウナなどでよく汗をかくことで、体内の余分な老廃物を積極的に排出しましょう。水分代謝を良くするために、胃腸の機能を整えることも大切。
<食事>
生姜、ネギなどの発汗作用のあるもの、すいか、お茶、コーヒーなど利尿作用のあるもの、食物繊維が豊富な海藻、根菜、雑穀類などを取り入れましょう。夜遅い時間の食事になるときは腹八分目を心がけることも大切。

自覚症状のない不調が潜んでいることも

「気」が不足しているタイプは「気」を補うなど、不調を改善するには、自分の体質に合った対処法を選ぶことが大切ですが、実はそれだけではうまくいかないケースもあるそう。

「例えば、貧血の人が血液不足だからと、鉄分などの栄養をいくら摂っても改善しない場合があります。それはなぜかというと、根本原因は『血』ではない別のところにあるから。実は、『血』というのは常に『気』と一緒になって動くため、『気』の不足が原因で、『血』が不足していることも多いのです。『気』が不足して胃腸機能が弱っている時に、いくら栄養を入れても吸収できませんよね。突然の出血などで一時的に血液不足に陥っている場合であれば、ダイレクトに栄養を与えるという方法でも良いのですが、慢性的な血液不足の場合は、『気』が不足している可能性が高いため、『血』だけでなく必ず『気』も補う必要があります。

また、乾燥肌というのは一般的には潤い不足で『水(津液)』の問題ですが、水分だけを摂っても改善しないことが多かったりします。実は、水分をキープするのは『気』の働きのため、『気』が弱いと水分を保てないのです。

このように『気・血・水(津液)』は相互に影響し合っていて、どこかが弱いと他の箇所にも影響を与えます。不調の改善には、自分の体質を知って、弱い部分を補うことが大事ですが、同時に『気・血・水(津液)』全体のバランスをとることがもっとも大事なのです」(陳先生)

目に見えたり感じたりしている症状だけにフューチャーして改善しようと努めてもなかなかうまくいかないときは、不調の根本原因が別のところにある可能性も。

「不調の原因というのは、もともとの体質、生活習慣、環境など、さまざまな要素が複雑に絡み合っていることが多いため、自分で客観的に判断するのは難しかったりもします。ですから、漢方薬局など専門家に相談してみるのもひとつの手ですよ」(陳先生)

「なんとなく不調だな…」は、体がバランスを崩しているサイン。そんなときは、まず自分の体に目を向けてみて。自分の体質タイプを知って、自分に合った生活習慣や食事の内容を少し意識してみるだけで、改善することもありますよ。

文=酒詰明子、イラスト=さいとうあずみ

この記事に共感したら

Information

▼もっと詳しく体質チェックをしてみたい方はコチラをチェック!
COCOKARA中医学 体質チェック

おすすめ読みもの(PR)

プレゼント応募

新規会員登録する

読みものランキング

読みものランキングをもっと見る

レシピランキング

レシピランキングをもっと見る

レタスクラブ最新号

レタスクラブ最新号詳細