文章が分かりにくくなることを防ぐ! 書くときは主語と述語をセットで考えよう
主語と述語を対応させる
文は、主語と述語から成り立っています。主語は動作や状態の主体になるもののことです。「誰が」「何が」に当たります。
述語は、主語の動作、作用、性質、状態を表す言葉です。「どうした」「どんなだ」に当たります。
商品が売れた。
主語:商品が 述語:売れた。
文章を書くときは、主語と述語をセットで考えます。主語と述語がきっちり対応していると、わかりやすい文章になります。反対に、主語と述語が対応していないと、読み手に違和感を与えます。主語を書いたら、必ず対応する述語があるかを確認します。
元の文章
私は、先日、株式会社○○の△△さんにお目にかかった場所は、先方のオフィスでした。
改善例
私は、先日、株式会社○○の△△さんにお目にかかりました。場所は先方のオフィスでした。
元の文では、「私は(主語)」+「お目にかかった(述語)」と「場所は(主語)」+「先方のオフィスでした(述語)」が入り交じり、文章に違和感があります。改善例では、文章を分けて、「私は」と「場所は」に対応する述語をはっきりさせました。
ひとつの文章に内容を詰め込みすぎると、主語がどの述語に対応するのかがわかりにくくなります。
「主語」と「述語」の呼応表現を覚える
ある言葉を使ったときに、決まった言葉で受ける表現を「呼応表現」といいます。呼応表現を使うと、違和感がありません。主語と述語にも、落ち着く組み合わせ(=呼応表現)があります。
元の文章
23日の会議で重要なのは、来年度の予算を決めます。
改善例
23日の会議で重要なのは、来年度の予算を決めることです。
元の文の主語は「重要なのは」です。「なのは」の「の」は、「~(の)こと」「~(の)もの」を表します。「~なのは」+「~ことです」は呼応表現です。文末の述語を「~ことです」とすると、すっきりします。
【呼応表現の例】
・「たぶん」+「~でしょう」
・「~したのは」+「だからです」
主語と述語は近づける
主語と述語はできるだけ近づけます。離れていると、どれとどれが対応するのか混乱し、文章もわかりにくくなります。

元の文
総務部の田中さんが、昨日吉本部長が提出した私の出張申請書に、杉本課長の捺印がなくて処理が止まっているため、いったん戻すので、今週中に必ず杉本課長の捺印をもらって再度、田中さんに提出するように、とおっしゃっていました。
改善例
昨日吉本部長が提出した私の出張申請書に、杉本課長の捺印がなく、処理が止まっているそうです。
「いったん戻しますので、今週中に必ず杉本課長の捺印をもらって再度提出するように」と総務部の田中さんが、おっしゃっていました。
主語の「総務部の田中さんが」に対応する述語は「おっしゃっていました」です。元の文では両者の間に、「吉本部長」「杉本課長」「私」と多くの人物が登場する上、「止まっている」「戻す」「提出する」などの述語も多いため、主語と述語の対応関係がわかりにくくなっています。
文がわかりにくいときには短くシンプルにするのが基本です。改善例では、まず文を2つに分け、主語「総務部の田中さんが」と対応する述語「おっしゃっていました」を近づけました。
主語があるかどうかを確認する
「私は22歳です。私は東京に住んでいます」の場合、2つ目の主語は省略できます。同じ主語が続くときは、省略したほうがわかりやすくなります。
しかし、基本的には、主語と述語を明確にしないと、わかりにくくなります。
元の文
新潟の倉庫では月末になくなりそうです。
改善例
新潟の倉庫では月末にA商品の在庫がなくなりそうです。
元の文では、「何が」に当たる主語がヌケています。頭の中では書いたつもりでも、書き漏らす場合があるので注意します。
※本記事は藤吉豊、小川真理子著の書籍『社会人になったらすぐに読む文章術の本』から一部抜粋・編集しました。
著=藤吉豊、小川真理子/『社会人になったらすぐに読む文章術の本』
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