
この後、ゆっくりと見守る姿勢で不登校の娘と向き合った野原さん。たくさんの大人たちが見守る中で、次第に状況が変化していくのですが、この話を世に発表しようと思った経緯について野原広子さんにうかがいました。
「この話を描くことになったきっかけですが、当時いろいろなことがあって心がポッキリと折れてしまい、1年間くらい仕事もせずにただボケーっとした日々を過ごしていたんです。それをみかねた娘から『何かしなさい』と怒られまして。
それ以前はイラストの仕事をしていたので、娘から『マンガでもかけるでしょ?』と背中を押されたんです。それなら前から気になっていた『不登校』のことを、やさしい感じで伝わりやすいコミックエッセイとして描いてみようかな、と思ったんです。
その何年か前に娘の不登校を経験していたのですが、娘が学校に行けなかった時期に学校で辛いことがあって子どもたちの悲しいニュースが多く流れていて、自殺するくらいなら学校には行かないということを選んでいいんだよ、という思いがあったんです。
この本は不登校の時期のことを書いていますが、『不登校のすすめ』として書いた本です。親としても『不登校』という選択をするには出口のないトンネルに入っていくような不安を感じると思うのですが、出口までこんなだったよ〜という体験談があれば不安が和らぐのではないかと期待を込めて」
先生たちの連携プレーと、周りの助言もあり、徐々に回復し学校に行けるようになったトモちゃん。
「今思えば、初日に『休んでいいよ』と受け入れてあげたのが良かったような気がしています。その時『このお母さんでよかった』と言われたのですが、そのセリフを聞いて、結構切羽詰まっていたのだろうなと思いました。
それと、私の父親(娘からするとおじいちゃん)からの助言で『そのうち元気になるから大丈夫』ということと『何があったか詮索したり、解決しようとするな』という念を押されてまして、それもよかったのかと思います」
焦らず見守る。なかなか難しいことですが、大切な子どもが登校拒否をしたら、「SOS」が出ているという事。子どもに寄り添う気持ちが大切なのかもしれません。
著=野原広子/『娘が学校に行きません』
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