常備菜にぴったり!福島県の郷土料理「いかにんじん」「こんにゃくの白和え」

#食   
福島県いわき市

自然豊かな「福島県」。隣接県の影響をふんだんに受けた多彩な食文化が特徴です。
次世代に伝えたい福島ならではの郷土料理を、農林水産省「うちの郷土料理」サイトよりご紹介します。
今回は副菜・常備菜にもぴったりの郷土料理2品をピックアップ。



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東北地方の最南端にあり、関東との接点に位置する福島。面積は13,784.14平方キロメートルと広大で、全国では北海道、岩手県に次いで3番目の広さを持つ県となる(国土交通省 国土地理院「全国都道府県市区町村別面積調」)。
奥羽山脈を始めとした山々、日本海、太平洋はもちろんのこと、阿武隈川や猪苗代湖などの河川・湖沼、県唯一の潟湖である松川浦などの豊かな水源もあり、自然あふれる土地柄を持つ。その美しい風景は全国的に知られており、尾瀬国立公園や日光国立公園などの国立公園に多く指定されているほどだ。

自然に囲まれたエリアだからこそ、その恩恵を受けて作物の生産や漁業も盛ん。
さまざまな農林水産物が生産・出荷されているが、中でも特に生産量が多いのは、「ふくしまイレブン」と呼ばれる米、きゅうり、アスパラガス、トマト、もも、日本なし、りんどう、福島牛、地鶏兄弟(川俣シャモ、会津地鶏)、ナメコ、ヒラメの11種。さらに、さやいんげんやりんご、こんにゃく芋なども全国的に上位の生産量を誇っている(福島県農林水産部「福島県農林水産業の現状」)ほか、特に果物の生産が多いことから「くだもの大国」とも言われている。

福島県は阿武隈高地と奥羽山脈を境として、「中通り」「会津地方」「浜通り」と三つのエリアに分けられる。浜通りは太平洋に面しており、中通り、会津地方は茨城県、栃木県、群馬県、新潟県、山形県、宮城県の6県と接している。近隣のエリアの食習慣から影響を受け、多彩な食文化が根づいているのが特徴だ。

福島県の郷土料理「いかにんじん」

いかにんじん

歴史・由来・関連行事
いかにんじんは、するめいかとにんじんを細切りにし、醤油とざらめ、またはみりんの甘辛いたれに漬けたおかず。にんじんとするめの食感と甘味のあるつけだれがクセになり、ご飯が良く進む一品だ。100年以上前から食べられていて、家庭によって味付けが異なる。スナック菓子の味に採用されたり、かき揚げや炊き込みご飯などのアレンジ料理が展開されたりと、さまざまな形で愛されている。
北海道の郷土料理である「松前漬」とよく似ていると言われるが、松前漬には昆布が入っており、いかにんじんには入っていないという違いがある。しかし、松前漬がいかにんじんのルーツ、あるいはその逆であるという説もあり、二つの料理にはつながりがあると考えられることが多い。

食習の機会や時季
現在は通年、一般的な惣菜として食べられているが、もともとは冬に保存食として作られていた。つけだれに数日漬けて出来上がるいかにんじんは、長持ちするため、雪が多く冬に作物を収穫しにくい福島で重宝されていたという。また、正月に欠かせない郷土料理としても親しまれている。ご飯のおかずとしてはもちろんのこと、酒のつまみとしても好まれている。

飲食方法
細切りにしたするめいかとにんじんを、ざらめ(あるいはみりん)、酒、醤油を煮たてた調味液に漬ける。半日ほど置いたら完成だが、数日漬けこむとより味が染み込む。地域によっては仕上げにいりごまをかけることもあり、ごまの風味がプラスされ、さらにおいしく食べられるのだという。

保存・継承の取組
現在も、各家庭で気軽に作られている。また、福島出身の著名人がメディアで取り上げたこともあり、全国的に広く知られるようになった。商品化もしており、土産として購入する人も多いほか、ふるさと納税の返礼品としても取り扱われている。


福島県の郷土料理「こんにゃくの白和え」

こんにゃくの白和え

歴史・由来・関連行事
塙町はこんにゃくの産地として知られており、こんにゃくの製法を町に広めた藤衛門という人物を祭った「藤衛門まつり」を開催している。江戸時代から生産が行われ、昭和30年頃にはより盛んになっていったと言われている。現在は最盛期に比べると生産量は落ち着いているものの、こんにゃくの製粉工場も多く、特産物として慣れ親しまれている。
こんにゃくを使った料理としては、さしみこんにゃくなども有名だが、よく家庭で作られているのが「こんにゃくの白和え」。しっかりと水気を切って味付けした豆腐とこんにゃくを和えて作る。

食習の機会や時季
昔は冠婚葬祭や人が集まる際に作る料理とされていた。現在は通年食べられる料理だが、季節によって入れる具材は異なり、そのときどきの旬を楽しめるようになっている。ちなみに、昭和30年頃までは特に盛んにこんにゃくが作られており、10月下旬から11月頃までこんにゃく玉掘りが行われていたほどだったという。

飲食方法
短冊切りにしたこんにゃく、にんじんを醤油や砂糖で煮て水を切っておく。水気を切って砂糖と塩で味つけした豆腐と和える。砂糖がきいて甘いおかずとなっている。

保存・継承の取組
家庭で一般的に作られている。また、小学校や中学校の給食で提供されることもある。


出典:農林水産省Webサイト「うちの郷土料理」

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福島県ならではの郷土料理、ぜひチェックしてみてくださいね。

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出典:農林水産省Webサイト「うちの郷土料理」

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