たまには「自分優先」でもいいんじゃない?50歳からの「ひとり旅」で見つけたものと変わったこと

50代で押し寄せた心身の鬱々を何とかしたかった、と思い切って始めたひとり旅。山脇りこさんがその様子を描いた本が今話題です。忙しい毎日の中で、新たに見えてくるものがあるようで…。今回は、山脇さんに「ひとり旅で見つけたもの」、「ひとり旅を始めて変わったこと」を伺いました。
教えてくれたのは▷山脇りこさん
料理家。長崎県出身。東京・代官山で料理教室リコズキッチンを主宰。国内外の市場や生産者を巡り、食べて作る旅を最上の愉しみとしている。『明日から、料理上手』(小学館)ほか著書多数。初の旅エッセイ『50歳からのごきげんひとり旅』(だいわ文庫)は10万部超の大ヒット。
50代の鬱々をどうする!? 悩んで見つけたひとり旅
「"ひとりスタバ"も苦手な私ですが、最初は家族旅行で、一足先に現地に入ることから始めたんです。『はじめてのおつかい』みたいで、ささやかな自信がつきました(笑)」と語るのは、著書『50歳からのごきげんひとり旅』が話題の料理家・山脇りこさん。
50代で押し寄せる心身の鬱々を何とかしたくて、たどりついた結論は「自分の好きなことをやる」こと。山脇さんの場合はそれが「料理と旅と本」で、さらには50歳目前の台湾グループ旅行中に、仲間から「ひとりで大丈夫?」と心配されて愕然としたこともあり(注:山脇さんは本も書くほどの台湾通)、思い切ってひとり旅に挑戦したのだとか。
「これから老いていく中でも、いろいろできる人でありたいし、自分が楽しいことをやってごきげんでいたい。その両方をかなえるのが私の場合はひとり旅だったんです」(山脇さん)
これまでに国内だけでなく、パリやバンコクなど海外へもひとりで旅した山脇さん。さぞ旅のエキスパートかと思いきや、「全然。私、めっちゃビビりなんで、勇気がなくてお店に入れないこともよくありますよ。いつも靴には用心のためにお金を入れてますし(笑)」と、あくまで等身大。不安な自分を受け入れ、少し勇気を出して得られる自分だけの時間、ちょっとすてきです。
私がごきげんになると家族も喜ぶ!
休日でも家にいるとごはんを作るとか、何かしらやってしまう……そんな方も多いかもしれません。そんな方こそ「強制的にリセットするためにも旅はオススメ」と山脇さん。さらに自分優先のひとり旅なら誰にも気兼ねせず、よりリフレッシュできるといいます。
とはいえやはり家族の反応は気になるところ。山脇さんも初めは「ひとりでゴメン」と夫に罪悪感があったそうですが、それも徐々に変わったとか。「私が勝手に気にしていただけで、相方はあまり気にしていなくて。むしろ私がひとり旅でごきげんをチャージしてくるほうが、確実に家庭の幸せにつながってますね(笑)」(山脇さん)
近場でも日帰りでもOK。ちょっとだけ勇気を出して「自分優先」のひとり旅に出かけてみたら、あなたのごきげん度もグンとUPするかもしれません。

「ひとり旅」を始めて、こう変わった
楽しいだけでなく、新たな自分に出会えるのもひとり旅の醍醐味!? 山脇さんが旅で見つけたいろいろを伺いました。
1.意外と「ひとり」でもなんとかなる。案外誰も気にしてないのかも

ひとりでお茶するのも苦手なほうなんですが、勇気を出せばそれなりにできるし、そのチャレンジにも「ひとりでできたもん」的な達成感があります。とはいえ今もやっぱり「ひとりごはん」とか苦手ですけど(笑)。
2.日常のザワザワ・モヤモヤした気持ちが凪いでくれると思った

頭の中や部屋の中が散らかったままでも、行きたくなったら旅に出てしまいます。むしろ旅で静かに自分だけの時間を過ごすと、頭の中も整理されて「これ先にやろう」が自然に見えてきたり……。少なくとも気持ちが凪(な)いでくれるのは確かです。
3.家族や家事から離れて「大切なもの」が見えてきた

以前は気の乗らないお誘いでもお断わりできなかったんですが、旅で大事なものや人が見えてきて「気乗りしなければ断わってもいいんだ」と思えるようになりました。「母に電話しなきゃ」とか「夫にもっとやさしくしなきゃ」とか反省もしたり(笑)。
4.自分自身のことを再発見できた

ひとり旅は「自分」との二人旅。誰かに同調せず、自分の気持ちだけで動くので、全然違うものを見たり、頑固な自分を反省したりするチャンスにもなります。実は自分が「鉄子」だったことも、ひとり旅で自覚しました。
* * *
ずっと家族優先で過ごしてきた人にとって、「自分優先」にすることは案外難しいことなのかも知れません。一歩踏み出して「自分の好きなこと」をしてみませんか?
写真提供/山脇りこ 取材・文/荒井理惠 デザイン/高橋倫代
Information
<レタスクラブ ’23 9月号より>

▼『レタスクラブ ’23 9月号』は晩夏の重だる~い疲れに効く!「疲れ回復ごはん」特集!▼
睡眠の乱れ、お疲れ胃腸、温度差バテ。夏の終わりの疲れの三大原因をしっかり解消できる「夏の疲れ回復ごはん」をたっぷりご紹介します!/暑くてだるい日の「酢ドリンクレシピ」/免疫力が上がる「朝の腸活のっけパン」/【別冊付録】「玉ねぎで腸活おかず65レシピ」/【毎号付録】献立の悩みから解放される!と話題の「献立カレンダー」/【大人気連載】オトナのNEWSはスペシャルバージョンで、3人揃ってご登場!/コミックエッセイも多数!レタスクラブ9月号をぜひお楽しみください。

おすすめ読みもの(PR)
プレゼント応募

「「ノザキのコンビーフ(80g×6 個)」」
そのままでも調理してもおいしいから、ローリングストックに最適!
メルマガ登録で毎週プレゼント情報が届く!
新規会員登録する
読みものランキング
読みものランキングをもっと見る
レシピランキング
レシピランキングをもっと見る
レタスクラブ最新号
レタスクラブ最新号詳細