衣替えが15分で完了!? 整理収納のプロが実践している手順とは?

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衣替えが15分で完了!? 整理収納のプロが実践している手順とは?

季節の変わり目になると、やらなきゃいけないのが「衣替え」。でも、思いどおりに片付かなかったり、時間がかかったりするから、とつい億劫になっていませんか?そんな人は、ダンドリが間違っているのかもしれません。整理収納には順番があるように、衣替えにも順番があるんです。プロの技から学んで、衣替えをラクにしませんか。

整理収納アドバイザー兼ビジュアルコンサルタントの能登屋英里さんに、正しい手順を教えてもらいました。

教えてくれたのは▷能登屋英里さん

整理収納アドバイザー兼ビジュアルコンサルタントの能登屋英里さん

ビジュアルコンサルタント。整理収納アドバイザー。築50年、52平米のマンションに住み、むだなく心地よい暮らしを提案している。夫、小学生の娘との3人暮らし。『築50年52平米 物が多いのに片づいて見える家』(KADOKAWA)が12月1日(金)発売予定。
<Instagram>@eiriyyy_interior

衣替えがしやすくなる普段からの衣類収納のコツ

1.5畳のウォークインクローゼットを家族3人で共有しているという能登屋さん。なんと、ひとり分の衣替えは15分程で完了とするのだとか。「たった15分で!?」と、思わず耳を疑いますが、それには、日頃の収納方法に秘密がありました。

衣替えがしやすくなる普段からの衣類収納のコツ

「オンシーズンのよく着る服はトップスでもボトムスもハンガーにかけて収納しています。オンシーズンのソックスや下着、冬であればあったかインナーなどは最も取り出しやすい上段の引き出しに収納し、ちょっと取り出しにくい引き出しにオフシーズンの服を収納しています。このように、ルールを決めて仕分け収納することで、衣替えがグッとラクになりました」

オンシーズンのソックスや下着、冬であればあったかインナーなどは最も取り出しやすい上段の引き出しに収納


動線がラクになる位置にオンシーズンの物を収納することと、引き出し収納は同じ種類・同じサイズのものを使うこともポイントです。

また、能登屋さんは、旅行用のスーツケースも有効活用しています。

「わが家のクローゼットはコンパクトなので、スーツケースをオフシーズン収納にして、夏場であればコートのような大物をしまっています。冬になったら、今度は水着や浴衣をスーツケースに収納して循環させています。スーツケースを旅行で使うときは、一時的に中のものをベッドの上に置いて空にして、戻ってきたらまた戻すという作業が必要になりますが、一年にそう何度もあることではないですからね」

衣替えはダンドリが大事!

衣替えはダンドリが大事!

衣替えを始める前にまずやっておきたいことが、“手持ち服の見直し”だと能登屋さんは言います。

「衣替えが苦手な方の多くは、服の量がそもそも多くて、ご自身の管理できる量を超えてしまっている場合が多いです。たくさんの服を前に圧倒されて、どこから手をつけていいかわからなくなったり、やる気が削がれてしまったりするのではないかな、と思います」

「私はシーズンの終わり頃から一度も着ていない服はないか、古くなった服はないかを引き出しごとにチェックするようにしています。そういった服を見つけてはちょっとずつ抜き取って手放していくという作業をやっておくと、衣替えがさらにスムーズになります」


衣替えに向けて少しずつクローゼットを整えていけば、作業と気持ちの負担が大きく軽減されそうです。手持ち服の見直しが済んだら、いよいよ衣替えです。夏物から秋冬物へ15分でチェンジする方法とは?

「しまう服、今回は夏物をハンガーから外して引き出しにしまいます。そして、秋冬物をハンガーにかけていきます。さらに、オンシーズンとオフシーズンの引き出しの場所を入れ替えます。これで完了です」

<15分で衣替えする方法>
1)ハンギングの夏物をハンガーから外す 
2)引き出しの秋冬物をハンガーに掛ける 
3)夏物と秋冬物の引き出しを入れ替える
4)ハンギングしていた夏物をたたみ、引き出しへ 

本格的な衣替えの前に手持ち服の見直しをしている能登屋さんですが、衣替えでも再度チェック。
この習慣によって、クローゼットに並ぶのはお気に入りの一軍だけ。自分にとって適切な服の量をキープできるのだそうです。

服を手放すときの基準

いざ服を手放そうとしても、愛着があってふんぎりがつかなかったり、「また着るかもしれない」という思いが湧き起こったりすることもしばしば。能登屋さんいわく、「服を手放すためのマイルールを持っておくとスムーズ」とのこと。

<能登屋さんが服を手放すときのルール>
1)シミがついたり穴が開いたりした服
2)シーズンで一度も着なかった服
3)似合わなかった服 
4)2シーズン以上着た服
5)毛玉を取っても取りきれない服 
6)サイズアウトした子ども服

「一番わかりやすいのは、汚れたとか破れたとか色が褪せたといった、目に見えて劣化している服。夏物だと淡い色の服は汗染みがついていたなんてこともありますよね。そういう服は、心残りなく手放せるのかなと思います」

「それから、出番の少ない服ですね。私は“シーズンで一度も着なかった”としていますが、この期間は人によって異なります。着る頻度や劣化する具合も違いますからね。1年に一度でもいいし、3年に一度でもいいのですが、自分で決めて手放すということをおすすめします」

「あとは、似合わなかった服。しっくりこないと、結局着なくなってしまいます。ファッションというのはトレンドがあって、やっぱりそのときどきのシルエットだったりデザインだったりというのがあるので、いつか似合うときがくるかもしれないと思って取っておいても、“いつか”が訪れたときには時代や自分の年齢にフィットしていないということが多々あります。痩せたら着ようと取っておく服にも同じことが言えますね」

新しい服を買うときの基準

好きなブランドでシーズンの核となるアイテムを揃える

服を手放すときと同様、新しい服を迎えるときも、マイルールを設けておくと、失敗が少なくてすみます。

<能登屋さんが服を買うときのルール>
1)好きなブランドでシーズンの核となるアイテムを揃える
2)気に入ったシルエットのアイテムを色違いで2枚購入する
3)ベーシックアイテムは無印良品やユニクロで買い足す

「核となるアイテムは、ここ10年ほど友人のブランドで購入しています。展示会のタイミングで、春夏と秋冬の年2回、それぞれ4、5着購入することが多いですね。また無印良品やユニクロでは、インナーに着るTシャツやボーダーのTシャツなど、メインと合わせてちら見せするようなアイテムを購入しています」

「自分に似合う服がわかって買うお店が決まったことで、ムダ買いが減りました。それから、ショッピングにかける時間やコーデにかける時間も減りました。自分のために使える時間がたくさんあった20代の頃と違って、結婚して子育てして働いて……という限られた時間の中で、いかに選択肢を減らせるかということは大きいですね」

好きなブランドで選ぶ4、5着は、3パターンのコーディネートがパッと思い浮かぶものを選ぶようにしているそうです。手放す服だけでなく迎え入れる服にもマイルールを作っておくことも、能登屋さんの“循環するクローゼット”の秘密です。

気に入ったシルエットのアイテムを色違いで2枚購入する


整理収納について、能登屋さんが心がけていること

最後に、きれいな部屋をキープするために能登屋さんが心がけていることや整理収納の考え方についてお聞きしました。

「“整理”とは、いるものといらないものとを分けることで、収納は場所を決めて元に戻すということだと思うのですが、私は何を買うにも、まずはどこに置くのかを考えるようにしてます。そして、誰が使うのか、どれぐらいの期間使えるのか、ほかにどんな用途があるのかということにも考えを巡らせます。これがすべて想像できて、さらに私の場合はインテリアも大事にしているので、インテリアに合うかどうかも含め総合的にOKを出たものを買うようにしています」

能登屋さんの整理収納は、買い物の段階から始まっているということがわかるコメントです。

「そして、新しいものが加わったら一つ手放すということを心掛けています。娘はUFOキャッチャーが大好きで、出かけるごとに連れ帰ってくるのですが、『1個増えたらどうするんだっけ?』という声掛けはしています。家族にも協力はしてもらうけれど、強要はしません」

「それはお客さまにも同じですね。私は、お客さまの家に行っても『捨ててください』とは決して言いません。私自身も結構ものが多いほうですし、思い入れがあるなら取っておくべきだと思っています。でも、どこに何があるかわからない、使いきれないなど、管理できる範囲を超えた場合には見直した方がいいですね、と伝えています。整理収納では、ご本人にとっての“心地よさ”も大事な視点だと思っています」

衣替えが15分で完了!? 整理収納のプロが実践している手順とは?


◇ ◇ ◇

よく着る服はハンギングし、引き出しも含め動線を考えた収納にすること。そして、シーズンの終わり頃から手持ち服の見直しをすることで衣替えがグッとラクになることがわかりました。
また、新しく服を買うときにもマイルールを持つことで、時間にもゆとりが生まれそうです。

衣替えの前に、まずはダンドリから。プロの技で、コーディネートに悩まない、“循環するクローゼット”を目指しましょう。

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取材・文/羽田朋美(Neem Tree)写真/木村文平、能登屋英里

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