近所の女性が幼い娘を連れ去り⁉ 物置き裏に隠れて笑っていた理由が恐ろしすぎる!『身の毛がよだつゾッとした話』

#くらし   
 『身の毛がよだつゾッとした話』より


人気イラストレーターのしばたまさんがSNSで集めたフォロワーの恐怖体験談を漫画化した『身の毛がよだつゾッとした話』。心霊現象から人間トラブルまで、自分の身にも起こりうるかもしれないリアルなエピソードが「本当に怖い!」と話題を呼んでいます。
今回は、作者のしばたまさん自らがピックアップしたエピソードに、しばたまさんのインタビューを交えてご紹介します。

近所の女性が長年抱いていた恨みに戦慄…『娘の誘拐』


 『身の毛がよだつゾッとした話』より

<あらすじ>
サキさんが2歳の娘と実家に遊びに行った時のこと。実家の近所に引っ越しのトラックが停まっていることが気になりました。母に話すと、小さい頃にその家の子たちと遊んでいたことを聞かされますが、昔のことすぎてサキさんはほとんど覚えていませんでした。

昼食後、娘と一緒に散歩に出かけようとドアを開けると、先ほど母との会話に出た女性が立っていて、笑顔で挨拶をしてきたのです。若干戸惑いながらも立ち話をしていたサキさん。タイミングよく父が帰ってきたので、父に娘を連れて散歩に行ってもらうことにして、女性とは適当に会話を切り上げました。

しばらくして散歩から帰ってきた父。ところが、預けたはずの娘を連れていないのです。

 『身の毛がよだつゾッとした話』より

父によると、散歩中に先ほどの女性が話しかけてきて、「サキさんが引っ越しのお手伝いをしてくれることになったから、私が子どもを家まで連れていく約束をした」と言って娘を連れていったそうなのです。

そんな話…聞いてない!!!

意味わかんないよ!

慌てて彼女の家へ向かいますが、すでに引っ越しのトラックはいなくなっていて、家の中にも人の気配はありません。必死になって娘の名前を呼びながら探していると、実家の物置の裏で笑いながら立っている女性と娘を発見! なぜこんなことを!? 

物置きの裏から娘の声が!

見つかっちゃった

するとその女性は想像もしていなかった驚きの動機を話し始めたのです。それは子どもの頃、かくれんぼをして遊んでいた時のこと。彼女の妹とふたりで隠れながら、必死で探している彼女を影でコソコソ笑っていたことが許せず、その仕返しだと言うではありませんか…。

どういう気持ちになった?

「忘れられなかった。あのときのバカにした笑い声、だから仕返し。どういう気持ちになった?」

忘れてしまうほどの些細な出来事も相手にとっては「積年の恨み」に


――印象的なエピソードとして『娘の誘拐』を選んだ理由を教えてください。

しばたまさん:『娘の誘拐』は昔よく遊んでいたご近所さんに子供の頃の恨みから娘を誘拐されてしまうというエピソードです。やった方とやられた方で感じ方や記憶のあり方が全く変わってしまうのが怖いですし、私も読者の方も他人事では読めないのではないかと思いました。

父は女性の言うことを信じてしまった

――やったほうは覚えていないくらいだったのに、やられた方の恨みというのは深く残るものなのですね…。
今回のエピソードもSNSのフォロワーから寄せられた体験談をもとに描かれたものですが、体験談を漫画にするにあたって大変なことはありますか?

しばたまさん:ありがたいことにたくさんの体験談が送られてくるので、すべて読む作業が1番大変かもしれません。
あとは体験者さんに非難がいくことのないように心がけています。例えば、ゾッとした話は、窓を開けて寝てしまう等、日々のちょっとした気の緩みから事件に巻き込まれることが多いのですが、「窓開けて寝る方が悪い」といったコメントばかりにならないように言い回しなどに気をつけています。
毎日完璧に生活できている人なんていないと思いますが、漫画として読むとツッコミたくなってしまう方もいるので、そこは表現が難しいですね。

 『身の毛がよだつゾッとした話』より

――反対に、体験談を漫画にする面白さはどんなところにありますか?

しばたまさん:色々な立場、色々な性格の方の話が聞けるのはすごく面白いです。ゾッとする話だと、たくさんの方に犯罪の注意喚起もできますし、コメント欄で「そんな時はこうした方がいいですよ」というような知恵をシェアし合うこともあります。
ほっこりする話では「私もこういうことがあって…」というようなひとことほっこりエピソードをコメント欄で読むことができたり、フォロワーさん同士でお話していたり。そういうのを見るたびに毎回描いてよかった〜〜〜〜〜という気持ちになります!

***

「やった方とやられた方で記憶のあり方が全く変わってしまうのが怖い」と語ってくれたしばたまさん。人の恨みとは、心の内に秘めている年月が長くなればなるほど増幅されていくものなのかもしれません。自分の過去を振り返ったとき、「私は誰からも恨まれていない」と胸を張って言える人は一体どれほどいるのでしょうか…。

取材・文=宇都宮薫

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