「安い」という理由では買わない
「高い」という理由ではあきらめない
以前は、セールや福袋が大好きでした。シーズン終わりのバーゲンセールには必ず行き、人混みにもまれながら買い物をしましたし、毎年お正月はお気に入りのショップの福袋を買うために並んでいました。
でも手間と時間、そして何よりお金をかけて買ったものなのに、大して使わずに放置することが多かったのです。あるとき「使いもしないものをなんで買っているんだろう?」と考えました。その答えは、セール価格で買えるのは今しかない、安く買えるチャンスを逃すのはもったいない……という心理。
「安い=お得」と思い込み、得するチャンスをみすみす逃すのはもったいないと思っていたのです。その物自体が欲しかったわけではないのかもしれません。
いくら安く買うことができても、使わなかったらお金のムダ。「安い=お得」ではないことがわかり、今は、安さにつられて買うことが以前に比べてかなり少なくなりました。
一方、欲しいけれど買うのをためらう理由が「高いから」というときは、手に入れる努力をします。たまたま見ていたインテリア雑誌にとても魅力的なソファーが載っていました。私はそのソファーにひと目惚れ。ですが、値段を見ると約50万円もするのです。高いから買えない……と思ったのですが、たまたま東京でその家具屋さんの展示会が開催されるという情報を入手し、早速行ってみることに。
ひと目惚れしたソファーに実際に触れたり、座ったりしてみて、「やっぱり欲しい……」と思った私は、手に入れる努力をすることに決めました。毎月の支出を抑え、コツコツ積み立て、そしてついにゲット!
買うまでの努力も、買えた瞬間も、その後の生活も、ずっとワクワクや幸福感が続きました。使うたびに「本当に買ってよかったな」と思える買い物は、値段以上の価値があり、人生を豊かなものにしてくれます。
小さな暮らしを実践している私でも、お金を使う喜びを感じることがあります。それが某テーマパークです。パークでお金を使うこと、グッズを買うことが大好きです。もちろん予算を決めてですが、予算内で思いっ切り楽しみます。パークに家族4人で行くと、パークチケット代、食事代、お土産代、交通費などで1回約4〜5万円。その分を節約すれば、投資に回すお金が増えます。
でも、本当に好きなことを我慢してまで節約するとストレスがたまって、節約がイヤになってしまいます。普段、節約していても、いえ、普段頑張って節約しているからこそ、自分が本当に好きなものは我慢しないようにしています。
著=まな/『知識ゼロからのサイドFIRE 8年で7000万円貯めた子育てママのお金の増やし方』