コンプレックスを感じずに生きてる家族が羨ましい!人気コミックエッセイ作家・まぼさんが抱える劣等感とは

『しおさん1歳 令和ギャル爆誕の道のり』より

「人より劣っている?」とついつい抱えがちなコンプレックス。あなたにもそんな気持ち、ありませんか?

X(旧Twitter)では10.6万人のフォロワーに支持されている人気漫画家のまぼさん。
大人びた雰囲気を漂わせる長男のよいたんと、その妹でメンタルつよつよギャル・しおさん。性格が真逆の兄妹の日常を、まぼさんはマンガでユーモラスに綴っています。

そんなほのぼのコミックエッセイ『しおさん1歳 令和ギャル爆誕の道のり』から、まぼさん自身が抱えるコンプレックスと家族との関係性を描いた「私のコンプレックス」のエピソードをご紹介します。このエピソードを描いた時のまぼさんの思いについても、お話をお伺いしました!

【マンガを読む】まぼさんの「私のコンプレックス」を読む

「私のコンプレックス」のエピソードは…


『しおさん1歳 令和ギャル爆誕の道のり』より

『しおさん1歳 令和ギャル爆誕の道のり』より

人は多かれ少なかれコンプレックスはありますよね…とまぼさん。外見だったり、内面だったり、育ちや環境など種類はさまざま。だけど、まぼさんの夫・びぼちゃんは「コンプレックスはない」と言います。自信家なのか自分に興味がないのか、コンプレックスを感じずに生きている夫が羨ましい、とまぼさんは思います。

『しおさん1歳 令和ギャル爆誕の道のり』より

彼の努力もあるかもしれないけれど、人前で身内をサゲるようなことを言わないびぼちゃんの家族の文化とも関係がありそう、とまぼさんは感じています。

『しおさん1歳 令和ギャル爆誕の道のり』より

『しおさん1歳 令和ギャル爆誕の道のり』より

『しおさん1歳 令和ギャル爆誕の道のり』より

そんなびぼちゃんのおかげか、自己肯定感が高い子どもたち。よいたんはかつて3歳の頃、「ぼくはかわいくない子だから、うんちみたいにトイレに流してよっ…」といじけていたことがありましたが、そんな彼も「ぼくも最近なりたい自分になれたな〜って思うんだ」と語るのを聞いて、まぼさんはその成長ぶりが本当に嬉しかったといいます。

『しおさん1歳 令和ギャル爆誕の道のり』より

『しおさん1歳 令和ギャル爆誕の道のり』より

『しおさん1歳 令和ギャル爆誕の道のり』より

『しおさん1歳 令和ギャル爆誕の道のり』より

そんなまぼさんが抱えるコンプレックスは、髪の毛だそう。「固くて太くて多い、と三拍子揃った髪の毛は、伸ばせばもみの木のクリスマスツリーのよう、束ねればまるで毛筆、ベリーショートにしたら水泳帽から毛が出てきて、ボブヘアにしたらまるで奥歯のような形…」と、どんな髪型にしてもうまくまとまらないと嘆いていました。

『しおさん1歳 令和ギャル爆誕の道のり』より

『しおさん1歳 令和ギャル爆誕の道のり』より

けれど、子育てしていく中で、コンプレックスもどうでもよくなってきた、とまぼさん。「ありのままを受け入れてくれた家族に感謝」…と思っていましたが、ある日、よいたんが描いた家族の絵を見て「私だけ髪の毛もみの木ですやん」と、またコンプレックスを刺激されてしまうのでした…。


著者・まぼさんに聞きました!


──『しおさん1歳 令和ギャル爆誕の道のり』の作品はコミカルで明るいエピソードが多いですが、このコンプレックスについてのエピソードは少しトーンが異なりますね。まぼさんの抱える気持ちに共感してしんみりするエピソードでした。

まぼさん:「元々SNSにアップしようとしていた話なのですが、暗い調子にしたくないなと思っていたところ、連載のお話をいただけたので、連載の中の1エピソードだったらいいかなと思い描かせていただきました」

──このエピソードを描くに当たって、印象に残っていることはありますか?

まぼさん:「編集の方がネームを読んだ時、私と同じコンプレックスを抱えていたそうで、『この悩み、私もです!』と赤字でコメントしてくれたことがとても嬉しく印象に残っています」

──なかなか似合う髪型が見つけられなくて苦労するところは共感しました…。このエピソードを描いてみて感じたことはありますか?

まぼさん:「『苦労は漫画にして成仏』と常日頃思っているのですが、今回自分の悩みを漫画にしてしまうことで、悶々と悩んでいた過去の自分もきれいに成仏できたかなと感じております」

  *   *   *

コンプレックスを感じる部分は人それぞれ。他人から見たら「そんなことで?」と思うようなことでも、気にしている本人にとっては深刻な場合も多いですよね。まぼさんはそんな気持ちを漫画にすることで成仏させることができたといいます。胸の内に抱えこまず、誰かに伝えることで気持ちが軽くなることもあるのかもしれませんね。


取材・文=レタスユキ

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