大好きすぎて「両思いの方が苦しい!」イケメンが恋人に歌で伝えた切実な悩み【百人一首を覚えよう】/のびーる国語 百人一首(7)

昔の苦しみなど無だ!

作者は農民じゃないの? 「粗末な小屋で夜露にぬれる」と詠んだ意外な人物【百人一首を覚えよう】/のびーる国語 百人一首(1)
『のびーる国語 百人一首』7話【全12話】


『百人一首』は、飛鳥時代から鎌倉時代の間に作られた和歌の中から、藤原定家がよりすぐりの百首を選んでまとめたもの。古典に馴染みがない人も、小野小町や在原業平(ありわらのなりひら)、菅原道真、紫式部といった歌人の名前なら、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

今から約800年前の歌ではありますが、恋や人生観、美しい風景を見たときの気持ちなど、歌に込められた思いは、実は現代とそう変わらないものも。また、歌人のプロフィールや時代背景なども知れば、和歌の世界がぐんと身近に感じられるはずです。当時の人の心や考えに思いを馳せながら、気軽に百人一首の世界に触れてみませんか? 

※本記事は監修/吉海直人、カバー・表紙/ブラックインクチームの書籍『のびーる国語 百人一首』から一部抜粋・編集しました。


逢ひ見ての後の心にくらぶれば 昔はものを 思はざりけり

和歌が作られた時代/平安時代中期
和歌が収められた歌集名/拾遺和歌集

作者 権中納言敦忠(ごんちゅうなごんあつただ)/906~943年

藤原敦忠。三十六歌仙の一人。藤原時平の子。美男子で人柄もよく、琵琶の名人。

語句を深ぼり!

逢ひ見ての=「逢ひ見る」は、男女が一夜を過ごすこと。
=初めて相手に会う前。

菅原道真のたたり

苦しい…これまでにないほど…


これも覚えておこう!

後朝(きぬぎぬ)の歌=男性が、恋人と一夜を過ごした朝に恋人におくった歌。当時は、後朝の歌をおくるのが礼儀であった。
昌泰(しょうたい)の変=901年、藤原時平の言葉がもとで、菅原道真が大宰府に追放された事件。
大鏡=平安時代後期の歴史物語。敦忠が自分の死を予言したことや、琵琶の名人であったことが書かれている。

イケメンが恋人に歌で伝えた切実な悩み

両想いの苦しみ

プラスα
当時、宮中では行事のたびに雅楽が演奏されていて、今も伝えられているんだよ。 雅楽では、 敦忠が得意だった琵琶も演奏されていたんだ。

著=吉海直人、ブラックインクチーム/『のびーる国語 百人一首』

この記事に共感したら

Information

本ページはアフェリエイトプログラムによる収益を得ています

おすすめ読みもの(PR)

プレゼント応募

新規会員登録する

読みものランキング

読みものランキングをもっと見る

レシピランキング

レシピランキングをもっと見る

レタスクラブ最新号

レタスクラブ最新号詳細