「変な噂が立ったら困るので」男性の腕枕の申し出を、歌でサラッと交わす春の夜【百人一首を覚えよう】/のびーる国語 百人一首(11)

つまらないうわさが立ってはいけませんわ

作者は農民じゃないの? 「粗末な小屋で夜露にぬれる」と詠んだ意外な人物【百人一首を覚えよう】/のびーる国語 百人一首(1)
『のびーる国語 百人一首』11話【全12話】


『百人一首』は、飛鳥時代から鎌倉時代の間に作られた和歌の中から、藤原定家がよりすぐりの百首を選んでまとめたもの。古典に馴染みがない人も、小野小町や在原業平(ありわらのなりひら)、菅原道真、紫式部といった歌人の名前なら、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

今から約800年前の歌ではありますが、恋や人生観、美しい風景を見たときの気持ちなど、歌に込められた思いは、実は現代とそう変わらないものも。また、歌人のプロフィールや時代背景なども知れば、和歌の世界がぐんと身近に感じられるはずです。当時の人の心や考えに思いを馳せながら、気軽に百人一首の世界に触れてみませんか? 

※本記事は監修/吉海直人、カバー・表紙/ブラックインクチームの書籍『のびーる国語 百人一首』から一部抜粋・編集しました。


春の夜の 夢ばかりなる 手枕に かひなく立たむ 名こそ惜しけれ

和歌が作られた時代/平安時代後期
和歌が収められた歌集名/千載和歌集

作者 周防内侍(すおうのないし)/生没年未詳

周防守 平 棟仲(すおうのかみ たいらの むねなか)の娘で、本名は仲子(ちゅうし)。四代にわたり天皇に仕えたが、病気のため出家した。

語句を深ぼり!

かひなく=「かいなく(=つまらない)」と「腕(=うで)」を掛けている。

冗談半分のやり取り

変なうわさを立てないで!


著=吉海直人、ブラックインクチーム/『のびーる国語 百人一首』

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