農業の発展が暑さの原因に!? 地球温暖化と農業の意外な関係性

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農業と温暖化の関係とは?


8月31日に、つくば市にて「農業分野における温室効果ガス排出削減」をテーマとしたシンポジウムが開催されます。自然とともに歩むイメージの強い農業と、地球温暖化を結びつけたテーマは、一見すると意外に感じられます。でも、じつは地球温暖化を引き起こす「温室効果ガス」のうち、なんと4分の1近くが農業活動によって排出されているというデータがあるのです。

農業によって排出される温室効果ガスとは?


農業活動によって排出される温室効果ガスは、おもに二酸化炭素、メタン、一酸化窒素の3種類です。農作物を含む植物は、二酸化炭素を吸って酸素を吐き出す光合成をおこなっています。しかし、その植物が枯れて土のなかに混ざると、植物がためこんだ二酸化炭素がそのまま土壌に蓄えられます。それを微生物が分解すると、温室効果ガスとして空気中に放たれてしまうのです。

【写真】おいしいお米の実る水田は、メタン発生の原因ともされている。


メタンは、水田からの排出によるものです。水田に水をはるとメタン生成菌の叩きが活発になり、有機物からメタンが生成されてしまいます。最後の一酸化窒素は、化学肥料や有機物として窒素が使われていることが大きな理由です。このように、農業で生産活動を行うほど、二酸化炭素、メタン、一酸化炭素が、どんどん排出されてしまうのですね。

しっかりと進んでいる温暖化対策


人間の営みで温室効果ガスが排出されるのを、ただ手をこまねいて見ているわけではありません。1997年に定められた「京都議定書」では、国全体で温室効果ガスの排出量を少しずつ減らす方針が打ち出されています。現在、京都議定書はしっかりと守られており、農業においても「土壌から二酸化炭素を放出させない」「窒素を含まない肥料を使う」など、温室効果ガスを減らす工夫がこらされています。

今回のシンポジウムは、そういった温暖化対策の成果を披露する場となります。成果発表を通じて地球温暖化への対策がしっかりと広まれば、農業はこれまで通りに発展を続けていけそうですね。私たちの食卓においしい農作物が届けられるのは、こういった生産者たちの努力があるからこそです。そのことに感謝をしつつ、野菜や果物をおいしくいただいていきましょう。

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