※分量や調理時間など、レシピ通りに調理してください
鶏もも肉のクリスピー・ソテー
皮目をカリッと焼くだけで、鶏もも肉がごちそうに格上げ。
焼き加減の目安は、皮目:身=8:2が基本。
【材料/2人分】
鶏もも肉 …… 2枚(350g)
塩 …… 肉1 枚に各ひとつまみ
じゃがいも(メークイン) …… 1個
オリーブオイル …… 小さじ2
A
・バター …… 30g
・マスタード …… 小さじ2
・七味唐辛子 …… 少々
白ワイン …… 80ml
みりん …… 小さじ2
水 …… 大さじ1
パセリ(みじん切り) …… 適量
白こしょう …… 少々
【作り方】
1 鶏もも肉は皮目と身の両方に塩をふり、皮目を上にして冷蔵庫で2 時間ほど置いたあと、表面の水分をキッチンペーパーで拭き取り下処理する。
◆ここが格上げ!
・皮目を上にして置く
塩をふった肉はラップをかけずに、皮目を上にして置き水分を蒸発させる。
皮目を乾かすことがパリッと焼き上げるコツ。
2 じゃがいもは皮ごとよく洗う。鍋にじゃがいも、かぶるくらいの水、塩ひとつまみ(どちらも分量外)を入れ、中火にかけて15分ほどゆでる。ゆで上がったら横に約5mm厚さに切り塩ひとつまみ(分量外)をふる。
3 フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、肉を皮目から焼く。
4 皮目から脂が出てきたら、2のじゃがいもを入れて両面をこんがり焼く。
◆ここが格上げ!
・じゃがいもをソテーする
肉から出た脂でじゃがいもをソテーして肉のうま味を移す。
5 肉の皮目に焼き色をつけ、8割程度火が入ったら、ひっくり返してアルミホイルをかぶせ、火を止めて余熱で3~5分火を入れてバットに取り出す。フライパンに残った肉汁を容器に取る。
◆ここが格上げ!
・フライパンに残った肉汁を取る
うま味が凝縮した肉汁は捨てずに小さめのボウルに取りソースに加える。
6 ソースを作る。フライパンの汚れをキッチンペーパーでサッと拭き取り、Aを加えて軽く混ぜ合わせ、白ワイン、みりんを入れて強火にする。5の肉汁、水を加えてトロリとするまで煮詰め、パセリ、白こしょうを加える。
◆ここが格上げ!
・アルコール分をとばす
白ワインとみりんに火を入れてアルコール分をとばし、煮詰めてみりんの糖度を上げる。
7 器に5の肉を盛り、じゃがいものソテー、ソースを添える。
【ポイント】下処理で格上げ!
もも肉は余分な脂肪やスジを取ると仕上がりに差が出る
1 軟骨を取る
身の真ん中付近に残っている軟骨を取る。
2 余分な脂肪を取る
身に脂肪がたくさんついていると、臭みの原因になるので、脂肪が多すぎる場合は取り除く。
3 細いスジを取る
足首にある細いスジを引っ張り、包丁で身からはがしながら取る。
4 太いスジを取る
足首にあるいちばん太いスジも同じように、身からていねいにはがしながら引っ張って取る。
5 身をたたく
包丁の背で身をたたくと柔らかく焼き上がる。
6 皮目を包丁の先で刺す
皮目を包丁の先端で刺して焼き縮みを防ぐ。フォークで刺してもOK。
【ポイント】火入れで格上げ!
皮目をしっかり焼き、身はさっと火を入れて「もち肌」に
1 身を押さえる
フライパンに皮目を下にして置いたら指でしっかり押さえて、皮目全面がフライパンに当たるようにする。
2 押さえながら焼く
身が縮もうとそり返ってくるので焼きムラができないように押さえつけながら焼く。
3 脂をかける
皮目から出た脂をかけて、身の乾燥を防ぎながらていねいに火を入れる。
4 皮目に8割火を入れる
皮目はしっかり焼いて香ばしさを出す。
5 余熱で火を入れる
ひっくり返したら火を止め、あとは余熱で火を入れる。
火入れでこんなに差が…
左が皮目の火入れが中途半端なもの、右が皮目をしっかり焼いたもの。
皮目をしっかり焼くと、皮目と身の間の脂肪が焼き切れて皮がパリッとする。
火入れが中途半端だと皮に脂が残りブヨブヨしている。
著=城二郎/『二つ星フレンチ元料理長が教える おうち格上げレシピ』(KADOKAWA)
【著者プロフィール】
城二郎
服部栄養専門学校を卒業し、都内ホテルのレストランに就職。その後フランスへ渡り、パリのミシュラン一つ星レストランにて修行。帰国後は都内のミシュラン二つ星レストランで研鑽を積み、パリで修行したレストランの日本進出に伴い日本店副料理長として新規開業を担う。4ヶ月後、ミシュランガイドにて二つ星を獲得。その後、同グループ姉妹店開業の際、料理長に就任。
さらに日本各地への多店舗展開を行う同グループの統括料理長として全店舗の厨房指揮を任される。
退社後はYouTube チャンネル「料理人城二郎」を中心に料理動画を配信。YouTubeチャンネル登録者数は107万人、TikTok のフォロワー62万人を突破。
著=城二郎/『二つ星フレンチ元料理長が教える おうち格上げレシピ』