風邪はタイプ別に対策! 引き始めの「寒の風邪」は体を温めて撃退

「鶏肉しょうが粥」

やりがいのある仕事だけれど忙しい日々。2匹の愛猫の存在が唯一の癒し
『いちばんやさしいおうち食養生 疲れた日の漢方ごはん』11話【全14話】


「なんとなく体調が悪いけど、病院に行くほどじゃない」
「少しぐらいの不調は気にしていられない」
仕事や家事、育児などで忙しく、疲れや不調をずるずると引きずっている人、案外多いのではないでしょうか。

そんな「なんとなく不調」の体を、毎日の食事でやさしくいたわるのが、東洋医学の考え方に基づいた食養生。難しさや特別なことはなく、身近な食材で簡単に作れるメニューを毎日の食事に取り入れるだけでいいんです。

日々頑張りすぎて疲れている人こそ知ってほしい、お手軽漢方ごはんのレシピとセルフケアのポイントを紹介します。

※本記事は田中 友也(監修)、In.S_そーい(漫画)著の書籍『いちばんやさしいおうち食養生 疲れた日の漢方ごはん』から一部抜粋・編集しました。


あなたの風邪は何色?タイプで治す風邪のお話

ひとくちに風邪といっても、時期や体調によって不調の出方はさまざま。タイプ別に対策することで、より的確に対応することができます。

寒の風邪(青い風邪)

風邪の引きはじめによくあるゾクゾクする寒気や頭痛、関節の痛み、肩こり、透明な鼻水がダラダラ出るなどの症状が見られる寒の風邪。これを東洋医学では「青い風邪」と言います。
こんな時は、体を温める効果のあるねぎ、しょうが、ニラ、にんにく、三つ葉、大葉(しそ)、卵酒などを摂るようにしましょう。

おすすめレシピ

「鶏肉しょうが粥」

鶏肉しょうが粥

材料(1人前)
鶏手羽元…3本
しょうが (スライス) …1/2かけ
大葉(千切り)…2枚
にんにく(つぶす)…1/2かけ
米…1/4合
もち米…大1
水…600ml
塩・こしょう…少々

作り方
1 米ともち米は研いでおく。
2 鍋に大葉、塩・こしょう以外の材料を入れ、中火にかける。
3 沸騰し始めたら、木べらで鍋底に米がつかないよう優しく混ぜる。
4 弱火にして箸1本分の隙間をあけて蓋をし、さらに加熱する。
5 30分ほど経って米が柔らかくなったら、塩、こしょうで味を調え、器に入れ、千切りにした大葉を散らして完成。

「あったかフルーツ葛湯(青い風邪用)」

あったかフルーツ葛湯(青い風邪用)

材料(1人前)
葛粉…大1
水…200ml
桃…50g
はちみつ…適量
フルーツは金柑、さくらんぼ、杏、ザクロなどでもOK。

作り方
1 小鍋に葛粉と水 (大1) を加え、ダマにならないように溶く。
2 残りの水を加え、弱火にかけて手早くかき混ぜる。
3 葛が透き通ったら、果物とはちみつを入れさっと混ぜて完成。
※はちみつは1歳未満の乳児には与えないでください。

●不調の症状については、 必ずその症状があらわれるとするものではありません。 あくまで可能性のひとつとしての症状と養生のヒントになります。
●養生の効果には個人差があります。すべての方に効果があるとは限りません。
●養生として紹介しているレシピはひとつのアイデアです。味つけなど好みで自由にアレンジしてください。
●妊娠中の方、特定の疾患や何らかの治療を受けている方は、養生を行う前に医師や専門の医療機関へご相談ください。また、養生が体に合わない場合、心身に異常や不快を感じた場合は、ただちに中断してください。 本記事の情報は2024年3月時点のものです。 それ以降に、新しい見地が発表される場合もあります。

〈監修〉田中友也
鍼灸師、 国際中医専門員、 国際中医薬膳管理師、登録販売者資格保持。
関西学院大学法学部卒業後、イスクラ中医薬研修塾にて中医学の基礎を学び、北京中医薬大学、上海中医薬大学などで研修。 現在、兵庫県にあるCoCo 美漢方 (ここびかんぼう)で日々、健康相談にのる傍ら、鍼灸師として施術も行う。 SNSやコラム上でも親しみやすいトーンで、 漢方や中医学など東洋医学の普及に努め、オンラインセミナーなども積極的に開催している。

監修=田中 友也、漫画=In.S_そーい/『いちばんやさしいおうち食養生 疲れた日の漢方ごはん』

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