「声」に従うほどに増えていく命令。女子校生がいちばん恐怖に感じたこと/高校生のわたしが精神科病院に入り自分のなかの神様とさよならするまで(31)

冷静になれないくらい

目についたものを触り続け、食事を拒否。精神科病棟へ入院するまでに陥った15歳の苦しみ
『高校生のわたしが精神科病院に入り自分のなかの神様とさよならするまで』31話【全37話】


「物を触らずにはいられない」「体型が気になって食事ができない」
平凡な女子高生を苦しめたのは、自分のなかの「声」からの命令でした。

中高6年間同じ人間関係が続いた、もつおさんの女子校生活。日々のSNSや手紙などで目にする友人たちの発言が気にかかるようになり、徐々にグループ内での自分の立場に不安を感じ始めます。自分はまわりからどう思われてる?悪口を言われてる?そんなモヤモヤがふくらむうち、彼女は自分のなかの「見張っている存在」に苦しめられ、食事を遠ざけ、物を触り続けるなど、生活のすべてを支配されてしまいます。

あっというまに心身のダメージへと直結していくもつおさんの胸の内は、家族にも、医師にさえも説明ができなかったといいます。一時は「もう無理、死んでしまいたい」という衝動に駆られるほど凄絶な日々を送ったもつおさん。過去の自分をふり返り、その実体験を克明につづったエピソードをご紹介します。

※本記事はもつお著の書籍『高校生のわたしが精神科病院に入り自分のなかの神様とさよならするまで』から一部抜粋・編集しました。

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