【ネタバレ】機能不全な義家族と同居。夫は結婚直後から浮気していたことが判明! “腐りゆく家族”で妻が下した決断とは?

【ネタバレ】孤独だった私を癒やしてくれた人

その翌日、かりんは勤務先のスーパーでオオガキくんに話かけられます。かりんの耳に口を寄せてささやく彼と、まんざらでもないかりん。その様子を見たスーパーの先輩店員からはたしなめられましたが、かりんの心には届きません。その日の夜にも彼とメッセージのやりとりを交わし、恋に落ちたことを実感するかりんなのでした。

しばらくすると、オオガキくんと電話で話すことは、かりんの癒やしになっていました。家にいるのが辛かった彼女は、この日も京都駅の人ごみの中から彼に電話します。

京都駅では、同居するツムギとばったり。学校に通っていない彼は、母親のはからいで不登校の子どもを対象にしている塾に通うことになったそうで、この日はこれから塾に行くところだそうです。

そんな彼を見送って、自分も帰宅しようとしたその時――。

『腐りゆく家族』より

「よかった、まだいた」

それはオオガキくんでした。

ひと時の逢瀬を楽しんだかりんとオオガキくんでしたが、手をつないでいるところを、塾帰りのツムギに目撃されてしまいます。

『腐りゆく家族』より


そんなツムギの心の中には、とある感情が渦巻いていました。それに気が付いたのは、ツムギの通う塾の講師。彼は生徒のためならその親を諭すこともためらいません。ツムギの母である義姉のスナックに出向き、ツムギがライターを持ち歩いていることを報告したうえで、カウンセリングを受けさせるべきだと提案します。

それを聞いた義姉は激怒し、帰宅してからツムギを問い詰めます。

「なんでこんな腐った家に俺を産んだんや」と涙ながらに話すツムギ。

『腐りゆく家族』より

彼は、自分の部屋でライターを使って火遊びをしていたようです。それは彼の心のSOSだったのかもしれません。その後も蚊取り線香を燃やすなど、ツムギの火遊びは加速していきました。

【ネタバレ】謎の女性ふたたび! もしかして彼女が不倫相手?

ある日、職場の先輩から不倫話の不幸なてん末を聞いたかりんは、自分の気持ちがまだ夫にあり、その寂しさをオオガキくんの優しさで埋めていたことに思い当たります。

そんな自分が嫌になったかりんは、オオガキくんに連絡し、もう会うことも電話することも辞めると伝えました。

『腐りゆく家族』より

オオガキくんとの関係も清算し、夫であるゆずきと今後についての話し合いすることにしたかりん。将来的にはかりんと一緒にいたいと話す夫でしたが、不倫相手のこともすぐには切り捨てられないと言います。かりんは納得しきってはいないものの、夫との幸せな未来を想像し、話し合いは終了となりました。

夫の不倫相手のモモは、ゆずきとのデートを続けるなかで、彼への思いを強くしていました。自分がゆずきの二番目であるストレスからか、最近は胸やけもひどく熱っぽいのです。職場のトイレで真っ青になってしまった彼女は、病院を受診することに。

一方、かりんの職場には、あの香水をつけた謎の女性が再びやってきました! 女性はかりんの耳もとに口を寄せて、クリスマスイブの日に夫が帰ってきたかどうか尋ねるではありませんか。

『腐りゆく家族』より

「あの人がモモなの?」

その場をすぐに立ち去った女性に、かりんの怒りはあふれんばかり。その日に帰宅した夫のスマホの画面にモモからのメッセージが表示されているのを見るやいなや、彼女の連絡先を自分のスマホに送ったうえで、夫のSNSからモモへのメッセージを送信します。

そのことがゆずきにバレてしまったため、それ以降は自分のスマホでモモとのやりとりを続け、目的もないまま、近所のバス停で彼女と会う約束を取り付けてしまったのです!

しかし、近所のバス停に着いたところで偶然通りかかった職場の先輩店員に説得され、モモと会うのはやめることにしました。

『腐りゆく家族』より



【ネタバレ】破滅に向かう二人

バス停での約束をすっぽかされたモモでしたが、彼女にはとっておきの秘密がありました。ある晩ゆずきを居酒屋に呼び出したモモは、彼にそれを告げることに。

「赤ちゃんができたから」

『腐りゆく家族』より

モモは、ゆずきとの子どもを身ごもっていたのです。衝撃的な報告に、頭が真っ白になり、倒れこんでしまったゆずき。食事を中断し、モモは彼を病院に連れて行きました。

受診の結果、特に異常が見つからなかったため、モモはゆずきを送り届けることにしました。彼女は実家暮らしのため、ゆずきを連れ帰ることはできなかったのです。ゆずきを乗せた彼の車を駐車場に停め、その日はおとなしく帰ったモモ。

しかしその翌日、ゆずきの車のボンネットの上には花束が! それもモモからのメッセージつき。さらにゆずきのスマホにはモモからの着信があり、それを無視しているとついには自宅にまで電話をしてきました。

かりんが夫に代わってその電話にでると、その声は、職場に来た謎の女性の声ではありませんでした。

『腐りゆく家族』より

つまり、香水の女性とモモは別人だということです。

それからのゆずきには、出社してもふらふらになって帰宅するなど、明らかな異変が現れていました。自責の念に堪えかねた彼は、かりんにモモが妊娠したという事実を告白することにしました。

これ以上かりんを巻き込むわけにいかないという彼は、かりんに「離婚してほしい」と懇願してきたのです。

『腐りゆく家族』より

それを聞いて家を飛び出したかりんでしたが、熟考のすえ「離婚しよう」と夫に告げたのでした。

そして、かりんたちは離婚することを義実家の面々に報告。夫のかりんへの慰謝料は、義兄が立て替えてすぐに払ってくれることになりました。東京の実家にも直接足を運んで報告したかりんは、京都に戻って職場にも退職の連絡を入れました。

同僚たちの中には、不倫相手を訴えるべきだと言う人もいました。そのアドバイスに従いかりんは不倫の証拠を集めることにしますが、作業の過程でメンタルを削られたことや、生まれてくる不倫相手の子どものことを思って、裁判をすることに迷いが生じてきます。

そんなかりんを心配した先輩が、知り合いのカウンセラーを紹介してくれました。そのカウンセリングを通して、かりんは、本当の自分を思いだすことになります。

『腐りゆく家族』より

彼女は本来華やかで活動的な人間でしたが、幼少のころから、相手の望む自分になろうとする癖がありました。ゆずきと出会ってからもそれは変わらず、彼の好きなものを選ぶようになっていったのです。

自分がゆずきに依存していたことを思い知ったかりんは、誰かのために作った自分でいることを辞める決意をします。

こうして自分と向き合ったかりんは、不倫相手と裁判で争うことをあきらめたのでした。

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