ピンチハンガーを使った基本の干し方
POINT1:拳1個分以上のすき間を空ける
衣類が重なり合っていると風が当たらず、その部分だけがいつまでも乾かない原因に。「ピンチハンガーであっても、すき間をしっかり確保して干しましょう。目安は自分の拳1個分空けておけば充分」
POINT2:アーチ干しで風を当てやすく
「外干しと違い、周りからまんべんなく風が当たらないので、空気を取り込みやすくする『アーチ干し』が最適です」。まん中に短いもの、外側に行くにつれて長いものを干して、下にアーチを作って。
POINT3:こまごましたものと、それ以外に分けて干す
靴下や下着などは、ほかの洋服と比べて速く乾きます。「湿気は乾いたところに移るので、先に乾いた靴下や下着が洋服の湿気を吸って生乾きにならないように、分けて干すほうが効率的」
乾きづらい洗濯物別 速乾アイディア
パーカは裾を上にして万歳干し
「フードが首部分と重なることが、いつまでも乾かない原因。裾を筒状になるようにピンチで留め、袖が『万歳』をするように干すと、フードも広がり、重なる首部分にも風を当てやすくなります」。裾が伸びるのが気になる場合、ポールにわきの下~胸部を掛けて。
ボトムスは裾を上にして筒状に
ボトムスでいちばん乾きにくいのが、ウエスト部分。「部屋干しの場合はウエスト部分をピンチで留めて筒状に干すより、裾を留めて筒状に。こうすることで下から風を当てたときに上に向かって一直線に風が抜け、全体が乾きやすくなります」
形崩れの気になるニットなどはわきをピンチで留めて
ニットの形崩れ防止には平干しが一般的ですが、スペースを取るのが難点。「ハンガーに掛けると肩部分が崩れ、裾をピンチハンガーで留めると伸びてしまう。そんなときにおすすめなのがこちら。わき部分が伸びても、着ると腕で隠れるので、思ったほど目立ちません」
タオルは半分に折って1枚でアーチになるように
1辺の端をピンチで留めれば風の当たる面積を広く取れますが、より乾きやすくするならこの方法。「タオルの長辺の中間辺りをピンチで留め、1枚でアーチ干しにすることで下からの風を受けやすくなるため、速く乾きます」
シーツは蛇腹干しにすれば狭い空間でもOK
部屋干しのお悩みにありがちなのが、シーツなどの大きいものを干す場所が見つからないこと。「ピンチハンガー1台を使って、シーツが蛇腹になるように留めて干して。狭い場所でもコンパクトに干せて、風の当たる面積も確保できます」
乾きやすい素材を選ぶのもおすすめ
綿よりリネンやポリエステルに
「綿に比べると、リネンやポリエステルの衣類のほうが断然乾きやすいです。部屋干しすることが多い梅雨の時期だけでも、取り入れてみて」
バスタオルは薄手かガーゼ素材に
「バスタオルを使わないのも手ですが、どうしてもバスタオルを使いたい人は、薄手かガーゼ素材に変えるだけで、部屋干しストレスが減るはず」
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早速やってみたところ、いつもなかなか乾かなくて憂鬱だったパーカーがちゃんと乾いてびっくり。本格的な梅雨入り前に、この方法を知れてよかったです!
みなさんもぜひトライしてみてくださいね!
イラスト/二階堂ちはる 編集協力/鈴出智里
文/さいとうあずみ