電気料金の新しい選択肢「ピークシフト」って? 節約せずに電気代が下げられるその仕組みを徹底解説!

2024年に入ってからも止まらない電気料金の値上げ。家庭でできる対策は、節約だけ…じゃない!

今、家計を直撃している電気料金の高騰。

これまでは国からの補助金が出ていましたが、それも5月でいったん打ち切られてしまい…。またこの夏に補助金が再開されるようですが、これも期間限定ということで、電気代の高騰が家計に大打撃を与えることは避けられそうにありません。

この危機的状況に、家庭でできる対策といえば…そう節電!!

わが家でも「電気をこまめに消す」「エアコンの温度を上げる」くらいしかできていませんが、少しでも安くなるなら…と実践しています。

そんな中で舞い込んできたのが、電気を節約しなくても、効率よく電気代が下げられる「ピークシフト」という新しい電気料金の選択肢。

電気を節約しなくても電気代が下げられるって一体どういうこと??

その仕組みを、電気に詳しい株式会社Looop(ループ)の宗像慎太郎さんに教えていただきました!

【画像】時間帯によって変動する電気料金

そもそもなぜ電気代は高騰しているの?

電気代高騰の理由はいろいろあるが、長期的に見ても、電気料金の価格上昇は続きそう…

2023年に大幅な値上げが実施され、今後も高騰が続くと予想される電気料金。なぜこんな状況が続いているのでしょうか。

「電気は輸入した天然ガス、石炭を燃料として、火力発電所で作ることから、燃料価格や物価、そして外国為替の影響を受けます。国際的な天然ガス市場の不安定化、そして世界的な物価上昇の継続、円安水準の継続などが主な理由です。残念ながら長期的に見ても、電気料金の価格上昇は続きそうです(宗像さん)」

この先も高騰が続くとは…。日本はエネルギーのほどんどを輸入に頼っているから、世界情勢の影響を受けやすいんですね。

「大手電力会社は2023年の7月に一世帯あたり約3000円/月の値上げをしているのですが、そこまで実感がなかったのは、国からの補助金が出ていたことが大きいんです。今年は昨年安かった再エネ賦課金も例年水準になり、新たに容量拠出金という負担も増えます。そのためエリアや家族構成によっても異なりますが、体感として一世帯あたり4000円超/月の値上げになるのではないかと思います(宗像さん)」

一世帯あたり4000円超の値上げ…! これは、かなりの大打撃です。

新しい電気料金の選択肢「ピークシフト」とは?

家庭で最も電気代がかかっているのは、エアコン!

では、どうしたら電気代を安くできるのでしょうか。電気代節約のコツを宗像さんに伺ってみると…?

「旅行に行くとき、お盆やゴールデンウィークは交通費や宿泊料金が高くなりますよね。これと同じように、電気料金の市場も時間帯によって料金が変動しているんです。これを上手に使える電気料金プランを選べば、電気代を下げることができるんですよ(宗像さん)」

時間帯によって電気代が変わる!? 知らなかった方も多いのではないでしょうか。

「これには、太陽光発電などの再生可能エネルギーが大きく影響しています。例えばよく晴れた日の日中は、太陽光発電の供給量が増えるため、エリアによっては最安値の0.01円/kWhまで下がることもあります。でも日が落ちる18時くらいの時間帯は、太陽光発電の供給量が減り、みんなが家に帰って来て一斉に電気を使うため、最高値の13.49円/kWhまで上がってしまうこともあるんです。つまり太陽光が出ている昼間は電気代が安く、太陽が沈む夜は高い傾向にあるんですね(宗像さん)」

電気の市場価格は、時間帯によって変動


「この市場価格を家庭の電気料金のプランに導入すれば、みなさんの節約の幅が広がると思いませんか? 例えば夜に使う家電の一部を昼の安い時間帯に使えば、使用量を節約することなく電気料金が安くなります。電気を使う時間帯をシフトすることで電気代を下げる、これがピークシフトの考え方なんです(宗像さん)」

電気を使う時間帯をシフトすることで電気代を下げる「ピークシフト」を導入すれば、電気代がオトクに!

現在、大手を含むほとんどの電力会社では、基本料金(定額)+使った分の電力量でその月の電気料金が決まります。この場合、電気を使っても使わなくても基本料金はかかるし、電気代を節約しようと思ったら「電気をなるべく使わないようにする」ことしかできません。

でもこのピークシフトを上手に使える市場連動型のプランなら、「電気代をなるべく使わないようにする」よりも工夫の余地がありそうですよ!

安い時間帯に電気を使えば、節約せずに電気代を下げられる!

宗像さんのご自宅でも1年前から市場連動型のプランに変更し、その効果がいろいろあったそうです。

「ピークシフトを導入してから家族みんなで電気を安い時間帯に使う工夫をするようになりました。電気の安い昼のうちにエアコンを稼働させて建物を冷やしておけば、電気代が高くなる夜はエアコンを使わなくても案外涼しく過ごせます。食洗機も、僕が在宅勤務の日は昼に動かすようにしたり。週末も電気代が比較的安くなるので、妻は週末にまとめてご飯を炊いたりしていますね(宗像さん)」

 電気の安い昼のうちにエアコンを稼働させて部屋を冷やしておけば、夜はエアコンを使わなくても涼しく過ごせる


昼間の時間帯でも、企業がお昼休みの時間帯は、全体の使用料が減って太陽光があまるので、さらに安くなったりするんです。アプリによって、時間帯別の電気料金が目で見て分かるので、うちの小学生の子も、電気代の安い時間帯に電気を使おうとするようになりました。『時間によってこんなに電気代って違うんだ』と驚いていますよ」

「Looopでんき」のアプリでは、時間帯別の電気代をグラフで表示。電気の安い時間帯が直感的に分かる

※アプリのデザインは変更になる可能性があります


家族でいろいろと工夫をしながら電気を使っていると、実際に電気代が下がったら達成感がありそうですね!

「そうですね。うちの場合はピークシフトをゲーム感覚で楽しんでいるかもしれません。電気代を大きく下げられたときは『よっしゃ!』って、勝った気分になるんです(笑)。昼間に電気をたくさん使ってもらえれば、今後太陽光発電のような再生可能エネルギーをさらに増やすためのアシストにもなっていきます。太陽光が頑張っている時間帯に電気を使うことは、地球にもやさしいんです(宗像さん)」

電気料金の新しいカタチ。今回お話を伺った「Looop(ループ)でんき」をはじめ、市場連動型の電気料金メニューを提供する会社は少しずつ増えています。

節約には我慢がつきものですが、電気の使用をお得な時間帯にシフトするやり方なら、楽しみながらできるかも! ぜひこの機会にご家庭の電気料金を見直してみてくださいね。

文=齋藤久美子

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◆ピークシフトでオトクに!「Looop(ループ)でんき」の新しい電気料金についてはこちら!
「Looopでんき」

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Looop(ループ)でんきコンタクトセンター
tel.0120-707-454(9:00~20:00、年中無休)
https://looop-denki.com

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